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しかし、あっと思った時には、もうすでに遅かった。
右後ろのタイヤががれきに乗り上げ、車が大きく傾いた。
慌ててブレーキを踏んだがすでに遅かった。
車は宙を弾むように横転しおれは車から投げ出された。
おれは全壊した町に身体を放り出されたが、おそらくそこら辺に転がっていた死体がクッションになったのだろう、かすり傷程度ですんだ。
おれは自分の身体に大きな異常が起きていないことを確認すると、腹を見せ転がっている車に猛然とダッシュした。
運転席、助手席はぐじゃぐじゃに潰れ、後部座席も建物の入口に突っ込み、中が確認できない。
生きてるのか?死んだのか?
おれが殺したことになるのか?
いや、襲ってきたやつが殺したんだ。
おれじゃない、おれじゃない…
おれは車の横に立ち尽くした。