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カナメが目を覚ますとそこには子供達が集まっていた。
「母さん!!」
飛びついてくる子供達にびっくりして飛び起きたカナメはキョロキョロしてセイシンを見つけた。
「セイシン様?」
「おはようございますカナメさん。起きたばかりなのですが少々お話を聞いてもらえますか?」
慌ててカナメは起き上がると自分が寝間着を着ている事に気が付いてまた布団に潜った。
「サクラ呼んできて!着替えるから。」
慌てて着替えたカナメはなぜか寝室にいる7人を不思議そうに見ると何があった?とそばにいたサクラに聞いた。
「お母さん5年も寝てたんですよ。」
「え?」
ゴーレムの伝達は早く正しい。
「カナメさんが持つ私の加護が女神を上回ったので上書きに参りました。」
にこりとセイシンは笑うとカナメの胸に光の球を飛ばす。
それはすっと消えるとカナメはセイシンを見つめた。セイシンは黒い瞳でまっすぐカナメを見ると目を細めてホッと息を吐いたのだった。
「終わりです。カナメさんの加護を書き換えたことによりスキルが変化しました。そして使命もまた変化しております。」
そこにアキラが作った鑑定用の魔道具が置かれる。
名前 カナメ
ジョブ 聖域の管理者
スキル ゴーレム形成 長寿
女神の加護(停止)
生と死の加護
レベル 180
使命 人命救助
「おおう、私長寿になった。それにめっちゃレベル高い。」
カナメは自分のレベルを見て笑っているが子供達はヒヤヒヤしていた。
「使命は人の生活を助けると入れたのですがまた勝手に変わってしまったようですね。」
「人命救助なので助ける事に変わりはないのでは?」
カナメは不思議そうに魔道具を見ながら自分のスキルを見つめているとふとロッカがそばにいない事に気が付いてキョロキョロと部屋を見回した。
「母さんどうしました?」
不安そうにサクラが寄り添うと反対には顔には出さないローズが張り付いた。
「ロッカは外?」
あぁ、と子供達は部屋の隅にある籠を振り返る。カナメも追うように見ると小さな籠が部屋の隅にあった。
「母さんちょっと長く寝てたかが石の子達は全員戻っちゃってるんだ。」
イチカが説明をしてる間にルールーがその籠をもってきてカナメに差し出した。
「ロッカ、ごめんね。」
「おや、この子は核が2つあるのですね。」
後ろからのぞき込んだセイシンが籠の中をみてほうと楽しそうに見つめる。
「あ、セイシン様そう、この子達が長く生きるにはどうしたらいいのですか?前回聞く前に消えちゃって。」
「このサイズの核なら20個ほど使えば50年は動けるんじゃないでしょうか。カナメさんの魔力も多いですしレベルのかなり高いのでもっと動ける気がしますね。」
「ロッカのこの2つ目の核は自分で取ってきたんだよぅ。お母さんに見せるんだってずっと握ってこの部屋にいたんだぁ。」
3章終
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