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聖騎士が祭壇を去った後問題が一つ浮上した。
「ナナキとセツカをどのタイミングで回収するかだな。」
「ですねぇ。ハルヒコさんの奥さんに頼めないですかね?」
「俺が行ってくるわ。ミツバも行くか?」
「うん。俺もお話ししてくるねぇ。」
トウヤとミツバが翌日話をするために転移していった後セイシンがまた来たのだった。
「聖騎士への説明ありがとうございました。では本日はカナメさんについてお話していきたいと思います。」
応接室の中がピリピリしている。アキラは敵対しているようにセイシンを睨みつけている。カナメも少々ビビりながら頷いたのだった。
「ではまず話しをするためにカナメさんには私の加護を付けます。その後にステータスの確認をしてください。」
「え?加護?」
カナメが聞き返した時にはセイシンは小さな白い光を指先から放っていてそれはカナメの体に吸い込まれていった。
「カナメステータス確認しろ。」
「あ、うん。」
名前 カナメ 異世界人
ジョブ 聖域の管理者
所属 聖域
スキル 不老不死 ゴーレム形成
女神の加護(発動70)
生と死の神の加護
アキラはのぞき込むと数値がないと呟いた。
「ええ、普通の加護に数値と言われるものは存在しないのです。それと、女神の名前がない加護があるのもこの世界ではありえない事なのです。」
「だったらこの女神って誰の事なんですか?」
「わからないと、一言でお返しします。私達神と呼ばれる者たちは必ず神と一言では表せない作りになっているはずなのです。女神ですと慈愛の女神、美の女神とそれを加護として与えられた人に知らせる事も一種の役割なのですよ。」
「ではこの世界の神ではないと言いたいのか?」
セイシンは困った顔をして首を横に振る。
「それも出来ないのです。他の世界の神が干渉するとその世界は滅びます。人で言いますと一方的に戦争を起こすようなものなのです。神はそれを禁忌として扱っておりまして干渉した時にはその世界は滅びると定められているのです。」
「何が起きてるの?」
「使命を与えられるのも神のみ。そしてカナメさん以外の方は達成しています。それは敵ではないとただそれだけなのです。」
「セイシン様私あまり考えるの得意じゃなくて聞きたいのですが、私の使命ってどうなるんです?」
「カナメさんはこれから少しずつ私の加護を強めていきます。そして私の力が女神の加護を上回った時新たに使命を渡そうと思います。どれだけの時間がかかるかまだ分かりませんがその時はそのスキルも変化させます。それと同時にゴーレムも変化する可能性もありますがその時考えましょう。」




