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聖域の過ごし方  作者: トルワド
始まりの聖域
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前に見た地図と同じだった。細かい記載はなく世界地図のように国が大きく分けられていてトウヤの持ち物だからか右上に大きく丸が書いてある。


大陸には大きな国が5、大きくはないが認められてる国が25、国として認められてない集まりは数百とあるそうだ。


「そしてこの中心の南にあるのが聖域があるこの森ね。俺の国では神の住む守られし聖地って言われてるよ。逆にトウヤの住む力の国では魔獣の領域って呼ばれてるし、アキラの知の国では知の解析地って呼ばれてる。ま、冒険者たちには宝石の森って呼ばれてるし、いろいろだね。中心の祭壇だけは神の祭壇って共通して呼ばれてる。」


「魔獣がいるの?」


「あぁ、中心に近付くと強いやつもいるからな。俺くらい強くないと来るのも難しい場所だ。」


トウヤがステータスオープンと唱えるとカナメの横にあの画面が現れた。



名前 トウヤ  異世界人 36


ジョブ 勇者 


所属 力の国


スキル 勇者 身体強化


女神の加護(22)



「鑑定スキル持ってるとレベルとか見れるんだが、俺のレベルが62だったかな?普通の人なら一生で20ぐらいだからかなり高い方なんだがこれでも森を抜けるのに1ヶ月かかる。」


「そう、俺の国の聖騎士団でも神事の際は4ヶ月かけて祭壇まで来るんだ。今回トウヤの強行で来たんだけどそれでも俺達では2ヶ月近くかかったよ。アキラの転移魔法なかったら次に来る時がいつになるかわからなかったくらいね。」


カナメはこの2人が国の結構偉い立場なんじゃないかとそして私のために数か月動き回ってくれている事にちょっと申し訳なく思った。


「カナメちゃんのせいじゃないからな。俺らが急がした結果ここになってしまったからな。それにこれからは転移で来たい放題だ。なんでも言ってくれ。」


トウヤはニカッと笑うとパンをかじった。


「多分一気に難しい話をしても覚えられないよね?何か聞きたいことある?」


カナメは視線をハルヒコから机におろすとちょっとだけ考える。


「あの、この世界にいる理由とかってあるのかなって。」


「あ!そこからだった。カナメちゃん遅れてきたから何にも聞けてないんだよね?俺らがここに来た理由は闇落ちしたドラゴンの救出だったんだ。」



「そういえば俺こっちに来た時ハルヒコ達と穴に吸い込まれたんだけどカナメちゃんも吸い込まれたのか?」


「え?吸い込まれる?」


「違うの?」


3人で顔を見合わせてまずは最初から話すこととなった。



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