三話 変態紳士
「美味しかったです」
満足です。お腹が満たせば何でもできる!
それにしても、目に前の人はお魚を食べてます。まともな食べ物です。何故蛇を食べるのでしょうか?最初からお魚を食べればいいいと思います。
それとも蛇好きでしょうか?まあどうでもいいです。
それにしてもお礼は言わないといけません。たとえ蛇を目の前で食べていたとしても、グロい食べ物を食べさせられそうになったとしてもです。
「あのー、ありがとうございます。食べ物もそうですが、安全?な場所まで運んで頂いて」
安全かどうかはわかりません。なんせここには何もありません。生きていけるかも知れませんが、それとこれとは別問題です。
「いいよ、別に。たいしたことしてないし」
お魚を丸齧りしながらそっけなく答えてきます。
「私、ラティと言います。失礼ですが、あなたのお名前は?」
「ラティはいいとこのお嬢様か?随分丁寧だな、まあいいや、俺は、ヘルグランド。見ての通り魔導士だ。ヘルとでも呼んでくれ」
見た目ではわかりません。見た目で言ったら、大道芸人です。鼻からパスタでも出しそうです。
「で、どうしてお嬢ちゃんはあんな所で寝てたのかな?」
「お嬢ちゃんでは無いです!ラティです!」
失礼です!これでも一応王族です。言いませんけど。
「これは失礼。ではラティはどうしてあそこで寝ていたんだ?」
どうしましょう。事実を話すわけにはいきません。せっかく不本意ながら王女とは思われません。ヘルさんも善人の仮面を被った悪魔かも知れないのです。
「言えなければいいよ、ただ、ラティの最終目的は何だ」
「お兄様のお嫁さんです!」
間違いました。お嫁さんが最後では無いです。
子供作って、ラブラブして、孫と仲良く遊んで、
お兄様と一緒に死にます。
「ラティ?」
80歳の高齢出産の妄想してました。これも違いました。そうです。まず家族です。お父様、お母様、上兄様そして、最愛のお兄様を探さないといけません。
「すいません、先ほどの事は忘れてください。私は家族を探して会いたいです」
「忘れられないけど忘れるよ、で家族を探すとは、どこに居るかもわからないのか?」
ヘルさんは微妙な顔でしたが、忘れてくれるそうです。言葉がおかしいですが信じましょう。
確かにどこに居るかというより、どこに飛ばされたかわかりません。
「そうです。どこの国にいるかもわかりませんが、絶対に探します」
「なら俺と一緒に探すか?」
ヘルさんと?嬉しいご提案ですが、怪しいです。
見た目は幼女、頭脳は少女。あまり変わりませんが、ヘルさんが変態だったら危険です。
それに何故私に着いてくれるのでしょうか?
「あー、俺も国々を旅したいと思ってたからついでだ」
めっさ怪しいです。多分安心した所を狙うのでしょう。それとも変身がバレたのでしょうか?
「信用ならないかな?大丈夫だ。俺は変態紳士だからな」
アウト!湖中はダメです。土に埋めましょう!この世に生かしていたら危険です。私も危険です。
「大丈夫だって、だから穴掘らないで、埋めないで。本当の変態ならもうとっくに頂いてるはずだよね」
「そうですが、変態には違いないです!」
一旦穴を掘るのをやめてヘルさんを見ます。
変態オーラが見えます。間違いないです、ロリコンです。溢れ出るロリコンオーラです。
「あれ?もしかして見えちゃった?上手く隠してたのに」
「目的は私ですか?ならどうして?」
「ごめん、ごめん。これならどうかな?」
変態オーラ出まくりです。でもロリコンオーラが消えました。どういう事でしょうか?
「ごめんね。これ師匠のイタズラというか呪い?」
何ですか!その師匠さんは!迷惑極まりないです。
「俺変態紳士だからさ、師匠が危険物だとわかるように付加したんだよね」
師匠さん正解!でも野放しはいけません!ちゃんと牢屋に閉じ込めてください。しかも何故自信満々に変態紳士を名乗るのでしょうか?
「俺は嫌がることはしないよ。愛でるだけ」
変態です。間違いなく変態です。
「それに何かしたら師匠に殺されたほうがマシな罰が待ってるからね」
何でしょう、その師匠さんも危険です。どんな罰なんでしょうか?聞きたいけどやめておきましょう。
「で、どうかな、旅は道連れ、世は情けってね。ついでに言えば女性を放置したら、師匠が俺を闇の中に放置の刑が待ってる」
ヘルさんがガクプルしてます。経験済みなんですね。それにしても師匠さんは近くに居ないと思うのですが、わかるのでしょうか?不思議です。
師匠「懐かしいな、闇放置」
??「でも楽しいよ、真っ暗で」
??「あれを楽しめるのは凄いのじゃ」
師匠「そんなに怖かったかな?まあいいか」
??「ワシは二度とごめんじゃ」
??「でも私の名前と似てるね、ラティちゃん」
師匠「作者が頭足りないんだろ」
??「お主!不要な発言は控えるのじゃ、消えるぞ」
??「大丈夫だよ、〇〇〇だから」
師匠「次回予告しないと」
??「今更いい子ぶっても遅いと思うのじゃ」
??「次回 『冒険者』です」
師匠「題名から内容が想像できないな」
??「冒険者以外なのを想像するのじゃ!」
??「次回も読んでくださいね」
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