十九話 ダンジョン救出
王様との謁見から2ヶ月が過ぎました。
平和です。平和ボケしそうです。
「ラティ、この状況で平和だと思うなら神官に見てもらえ」
うるさいです。いい感じに焼いてるのですから邪魔しないでください。
私たちは今オーク狩りをしています。待ちに待ったオーク狩りです。通称バーベキューピクニックです。
食材は豊富です。なんせ向こうから来てくれるのですから、親切設計です。
今です。上手に焼けました。
さあ頂きましょう。まずは赤身からです。しっとりとした、あっさりとした、もっちりとしたいいお肉です。
「ラティ、それ本当に美味しいのか?食レポには向かないぞ」
余計な一言です。美味しければいいのです。
どんどん食べますよ。
「美味しかったです、満足です」
10匹も食べれば満足です。何やら他のオークさんはプルプル震えてます。安心してください。ちゃんと食べますので待っててくださいね。
「ラティ、鬼だな」
本当に失礼です!こんな可愛い幼女に向かって鬼とは何ですか!
でも今回は許します。残りのオークさんを全部収納して持って帰ってくれますので。
しかし本当に規格外の魔導士です。40匹のオークさんを収納できるのは大陸広しとはいえ、この人だけでは無いでしょうか?
まあいいです。大事なのは持ち帰る事です。
暫くオーク三昧です。
「お帰りなさいませ、ラティ様」
いつもの執事さんです。オッフェンさんに聞いたら、この人冒険者でも、職員でも無いそうです。
何してるのでしょうか?害にならないし、評判もいいので放置してるそうです。国に帰ったら専属にしたいです。
魔石の換金をして、夕ご飯です。今日は何でしょうか?
「ラティ、太るぞ」
だから、デリカシーもクソも無いです。髪が生えそろたらモヒカンにします。ヒャッハーとか言わせます。
「おい!どういう事だ!」
何やら騒がしいですね?何かあったのでしょうか?
「お待ちください。直ぐに救援を出しますので」
受付のお姉さんが困ってます。
「待てるか!今にも仲間の命が消えようとしてるんだ!直ぐに出せ!」
うん仲間思いは良いですが、ちょっと横柄ですね。
「どうしました?」
こんな時のヘルさんです。やっぱり大人の人がいると楽ですね。
「はい、実は悪意のダンジョンにて行方不明者が出ました。その救援の事です」
悪意のダンジョン。大陸最難関ダンジョンですね。4大ダンジョンの中でも最高峰です。
悪意の塊としか思えない辛辣の罠、空っぽの宝箱、毒ガス攻撃など、やってられるか!と文句を言うことでも有名だ。
「頼む、早く助けに行ってやってくれ」
あら、いきなり下手です。昔お兄様達と潜った事がありますが、あまり行きたくないですね。
「ラティ、どうする?」
いつも思うのですが、ヘルさん私に聞き過ぎです。偶にはヘルさんの意見も言ってください。
一応パーティなんですから。
「そうか?なら行こう」
早いですね。即決ですか。Aランクに上がるためにも実績には十分ですね。乗り気は無いですが行きますか。
「行ってくれるのか!ありがとう」
涙を流しながらお礼を言ってきます。
お礼は助けた後でね。
師匠 「生き地獄だな、オークには」
奥さん「でもオークさん美味しいですよ」
?? 「魔物ですら無いのか、哀れじゃ」
師匠 「家畜だろ?オークなんて」
?? 「魔物じゃ!飼うやつなんておるか!」
奥さん「あれ?知らないの、飼ってたよ、家で」
?? 「何処で飼っておった!知らんぞ」
奥さん「家畜小屋No.12だったかな?」
師匠 「違うぞ、12はミノだ」
奥さん「ミノさんだっけ?お肉美味しかったな」
?? 「他にも飼っておったのか?」
師匠 「品種改良も含めてな」
奥さん「最近放置だけどね」
?? 「ワシの改良されるのじゃろうか」
師匠 「お前はまずそうだから、やらない」
?? 「食わんでいい、お主ら怖いわ」
師匠 「まあいいや、次回予告して肉食うか」
奥さん「はーい、次回予告『手の間』です、お肉」
?? 「ワシはカルビがいいのじゃ」
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