表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/91

異世界のこともっと教えてくれ!

 その大群の理由は分かった。

 が、それでもまだ謎は残るばかり。なぜ各地でSランク級の魔物が現れて襲わせているのか。

 クソ、あのモンキーたちに聞いておけば良かったな。


「なんだそれは……。魔力のようなものを感じない。黒い板だ」

「これですか? スマートフォンっていうやつです」

「すまーとふぉん?」


 二人について分かったこと。

 まず、なぜかスマホが使える。科学が発達してないこの世界では電波なんてもんはない。

 二人曰く、充電も減らずに使えるんだとか。ただ、ソーシャルゲームやSNSは無理で、検索エンジンから検索はできるとのこと。調べられるだけでもチートじゃね?


 で、キースさんが驚いているのはわかる。この世界にとって初めてひと目でわかる科学技術の結晶だから。


「すまーとふぉんとやらが魔力もなしに動いてる……? あり得るのか?」

「この世界と別世界じゃ発達した技術が違うんですよ」

「え……?」

「最初に言っておくと、異世界に魔法なんて存在しません」


 私がそう言うとキースさんは驚き固まっている。

 ガントルさんたちも言ってたな。異世界には魔法がないわけがないと。魔法は人類が発達させて来た技術であり、叡智。生活に必要不可欠であるからない世界は考えられない。


 科学なんてのはどこの世界でも少しは発達する。料理なんかはその科学とやらだからな……。火をつけるだけでも大雑把に分類されるなら科学。


「その代わり、この世界よりものすごい科学を発達させたんですよ。例えば……馬を使わずに走らせる車とか」

「……は?」

「他にも階段が動いたり、小さい部屋が上下して階層の行き来を楽にしてくれたり」

「今じゃ全自動のお掃除ロボットとかありますよね!」

「あとは自動で開閉するドアとか?」


 そういうのが元の世界にはあると告げると。


「面白そうな世界だな……! 是非とも行ってみたいものだ……! 我々とは違う文化、違う技術! 凄まじいだろうなぁ……」

「やっぱ興味持った」

「なぁ、二人。良ければなんだが、毎日異世界の話を聞かせてくれないか? もっと聞きたい。今度は技術ではなく、文化とかだ! どういった生活をして、どういって生きてるのか! もっと教えてくれ!」

「いいですよ!」

「でも……僕たちもそこまで知ってるわけはないんですけどね」

「スマホあるじゃん」

「調べれば一発ですね!」


 キースさんのことはだんだん理解出来た。

 キースさんは冒険者。根っからの冒険者気質で、冒険が好き。目新しいものも好きだということ、自分の見聞きしたことは信じず、この目で見ないといけないこと、そして、違う文化に触れるのが好き。


「私としては魔物とかのこと知りたいんだけど……。ワーナガルムって今更聞くけど何?」

「Sランクの魔物だ」

「それ以外の情報は?」

「目撃例がほとんどないしな。俺たちも何度か戦ったことがある程度だ」

「私のことは何もわからないのモヤモヤするぅ」

「ノスタルに聞けばわかるとは思うが……。あれは面倒なんだよなぁ」

「うるさいし……」


 興奮したら襲いかかってくるようなやつだし。











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ