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死刑囚ハーレム  作者: violet
プロローグ
6/25

5話

 そして、さらに2年後の現在。俺はその教室のドアを開けた。


 俺が務めていた女子校の教室とは打って変わって狭く、人数も少なく、そして静かな教室だ。


 俺はゆっくりとした足取りで、教室のドアから教壇の方へ歩いていく。


 生徒の顔を見ることができない。緊張しているのだろう。でもまあ、教壇に立ってしまえば、嫌でも見ることになる。


 やがて教壇に着いた。俺は一人ずつ生徒を眺める。生徒は三人。聞いていた通り、全員女性だ。俺が選ばれた理由の一つである。俺は女子校の教師であったから、ある程度慣れているのだ。


 まず一人目は、短髪で、目つきが鋭い。明らかに攻撃的な、いかにも大量に人を殺していそうな、尋常じゃない雰囲気がある。


 続いて二人目は、幼げで可愛らしい女の子であった。ツインテールの髪型で、顔は童顔である。しかしどこか、人を見下しているかのような、どんな意地悪をしてやろうかと考えていそうな、不気味な笑みを浮かべている。


 そして、最後の三人目だ。


「おやおや。これはまた、懐かしい顔が現れたものだな」


 三人目を見る前に、先に声が耳に入ってきた。その美しくも不気味で、冷酷な言葉使いの声に、俺は鳥肌が立った。


 忘れるはずがない声。俺はその声のした先を見る。


「……っ!?」


 その時の俺は、きっとこの世の終わりのような顔をしていただろう。


「いやあ、君に再会できて嬉しいよ。相変わらず、素敵な顔をしているね」


 俺はただ、呆然と三人目の女性を見つめる。


「ああ、そうだ。君のご家族の死は、きっと有効活用されたと思う。私としてもホッとしたよ。無駄死にさせてしまっては、申し訳なかったからね」


 のうのうと語る彼女の名は、黒ノ彩。


 俺の家族を皆殺しにし、すでに死刑執行されているはずの黒ノ彩であった。

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