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死刑囚ハーレム  作者: violet
プロローグ
2/25

1話

 もし俺の生きる現実が物語になっていたとして。その物語を誰かが見ているとして。その ”誰か” を ”君” と仮定したとする。


 その君に問いたい。君には想像できるだろうか。君の大切な人が、殺人鬼に無残にも殺されてしまった時の感情を。


――済まないね。人体実験によって、君の家族を殺してしまったんだ。


 歩き慣れない廊下。その廊下を歩きつつ、俺はとある女性に言われたことを反芻(はんすう)する。


――仕方がなかったんだ。本当は未来のない老人や障害者だけにしたかったのだが、足りなくてね。


 カツン、カツンと俺の足音が響き渡る。とても静かな廊下だ。


――君の父、母。そして姉。みんな死んでしまったよ。でも安心してくれ。君はまだ若いから、代わりに別の人を用意することにした。


 朝日に照らされたドアに手を掛ける。学校の教室のドアだ。そして俺は、この学校に赴任された教師である。


 ガラガラと音を立てながら、俺はドアを開けた。

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