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NBAマニアによるNBA 底なし沼講座~2020-2021シーズン版~  作者: 十六夜亰也
開幕1ヵ月の評価
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オフに移籍した選手を開幕1ヵ月で評価する③

■今季開幕してまだ1ヵ月経過していませんが、オフに移籍した選手で評価していきます。



・合否判例:大成功、成功、普通、失敗、大失敗、評価無し


・費用対効果:大、中、小、無



【イースタンカンファレンス】前半



◎ラッセル・ウエストブルック(ロケッツ→ウィザーズ)

合否:普通

費用対効果:小 今季年俸4136万ドル


ウエストブルックはボール占有率の非常に高い選手ですし、シーズントリプルダブル達成者ですからオールラウンドなスキルを持つ選手です。

ウエストブルックの所属するチームはウエストブルックを中心としたシステムで戦う必要がありますが、ウィザーズにはまだそのシステムもケミストリーも構築出来ていません。


ウエストブルックに快適にプレーさせるためにはシューターを周囲に配置してプレーエリアを広げる必要がありますが、今季のウィザーズでウエストブルックのプレーにアジャストしているのはブラッドリー・ビールだけです。

トーマス・ブライアントや八村塁はまだ少しは連携が取れていましたが、他の選手とは連携不足が露呈していました。


ウエストブルックがトリプルダブルを記録すればチームは負ける、という現象は連携不足からくるものです。

開幕直後はトリプルダブルを連発し、個人成績は素晴らしくてもチームは連敗。

最近は個人成績も下降気味で、このままでは『チームを勝たせられないスーパースター』という不名誉な称号をつけられるかもしれません。


ウィザーズでは超高額年俸選手として見合った活躍が出来てはいません。

最近では怪我で欠場と踏んだり蹴ったりの状況です。

現状を打破するためには、話し合いと練習を通じて連携を高めることを(おろそ)かにしてはいけません。

このままではウエストブルックの評価は急落してしまいます。


◎ゴードン・ヘイワード(セルティックス→ホーネッツ)

合否:普通

費用対効果:小 今季年俸2850万ドル


ホーネッツは待望の大物FA選手を獲得出来ましたが、果たして現在のヘイワードには適正な契約だったのか疑問です。

多少のリーダーシップは持っていますが、エースとしてチームを引っ張ることが出来るとは思えません。

シューターとしても全盛期の輝きは失われていますから、来季には不良債権となっていても不思議ではありません。


◎ジェレミー・グラント(ナゲッツ→ピストンズ)

合否:成功

費用対効果:中 今季年俸1902万ドル


ピストンズの補強戦略は不可解ですが、グラントは現時点で好成績をマークしているので獲得は成功と言えるでしょう。

しかしグラントはエースの器ではありませんし、チームを勝利に導くリーダーシップを持っている訳でもありません。

グラントをエースに仕立てるのは無茶です。


◎ドリュー・ホリデー(ペリカンズ→バックス)

合否:普通

費用対効果:小 今季年俸2588万ドル


エースのヤニス・アデトクンボに契約延長してもらう為に形振(なりふ)り構わず獲得したホリデーですが、結果的にアデトクンボと契約延長を締結できたので、獲得した意味があったということでホリデー獲得の効果があったということです。


各チームが新型コロナの影響で難しいシーズンとなっていますが、バックスも苦労しています。

チームでは開幕からクリス・ミドルトンやボビー・ポーティスは好調ですが、アデトクンボとホリデーは好調とは言えないようです。

しかし実力者のホリデーは先発として及第点の働きはしています。

シーズンが進むにつれて連携やケミストリーは向上していくと思います。

最大の目標は優勝で、プレイオフを勝ち抜くためにはホリデーの力が必要です。

現時点では可もなく不可もなくといった印象です。


◎セス・カリー(マブス→シクサーズ)

合否:成功

費用対効果:大 今季年俸783万ドル


3ポイントシューターを渇望(かつぼう)していたシクサーズにとってセス・カリーの獲得はかなり効果的な補強となっています。


カリー効果はプレー面とケミストリー面の両面で良い効果があるのです。

①プレー面では、セス・カリーはリーグでも有数の高確率で3ポイントを決めてくれるシューターです。

成功本数は兄のステフィン・カリー(ウォリアーズ)に劣るものの、確率はセス・カリーのほうが上です。

ナチュラルポジションはPGですからアシストやドリブルのスキルも標準以上で兼ね備えています。

この数年上手くいかなかったジョエル・エンビートとベン・シモンズのコンビネーションも、アシストスキルを兼備する上質なシューターのセス・カリーがアウトサイドに陣取ることで、シモンズとエンビートの緩衝材の役割を担い、ボールの動きにバリエーションが増えるだけでなく流動的にもなってダブルチームに行きにくくなるのです。

この3選手の連携が上手くいけば、シモンズだけでなくエンビートのアシストも増加するのではないでしょうか。


②ケミストリーの面で言うと、セス・カリーの奥様はドッグ・リバースHCの娘なのです。

HCの義理の息子が指揮するチームにいるというのは、意思疎通やケミストリー構築の側面から見ても大きな利点があります。


夫婦が離婚の危機でもない限りリバースHCとセス・カリーの関係は良好でチーム全体に意思疎通もしやすいでしょう。

セス・カリーがシクサーズに移籍してきて最初に取りかかったミッションはギクシャクしていたエンビートとシモンズの間に入って橋渡し的な役割をすることでした。

シモンズとエンビートがプライベートで仲良くなったかはわかりませんが、少なくとも以前よりは関係改善が進展しているようでプレー面では開幕から効果が少しずつではありますが出てきています。


いまやセス・カリーはシクサーズにとって欠かすことの出来ない重要なピースになっているのではないでしょうか。

開幕以来好調だったシクサーズがセス・カリーが新型コロナ陽性者となって欠場し始めてから取りこぼして簡単に負けるような試合が見受けられることが、如実(にょじつ)に証明していると思います。


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