各チームの前半戦評価と後半戦予想④
【イースタンカンファレンス】
■アトランティックディビジョン
イーストではプレイオフ進出の可能性のあるチームが最も多いディビジョンです。
シクサーズやネッツはプレイオフ確定ですし、ドアマットだったニックスにも久しぶりのプレイオフ進出が有力視されています。
ディフェンス最下位のラプターズも2年前のチャンピオンチームですから、プレイオフ進出は諦めていないでしょう。
面白いディビジョンですね。
◎フィラデルフィア76ers
■前半戦終了時の成績:24勝12敗(イースト1位)
■後半戦の目標:第1シード確保でのプレイオフ進出、トバイアス・ハリスの負担軽減
■補強ポイント:SFとPFでディフェンスの良い控え選手を獲得
ドッグ・リバースHCの就任、セス・カリーの獲得、ジョエル・エンビートとベン・シモンズの関係性の改善など、今季前半戦でカンファレンス首位を走る理由はいくつもありますが、エンビートが絶好調でMVP級の活躍をしていることが挙げられます。
エンビートとシモンズだけでなく、チーム全体のケミストリーも良好で、これにはリバースHCとセス・カリーの存在が大きいでしょう。
補強戦略としてはPFのトバイアス・ハリスの負担が大きいので、PFの控えにディフェンスの良いストレッチ4の選手を獲得したいですね。
可能ならSFでもプレーできるタイプが理想的ですね。
ジェイ・クラウダー(ヒート)などは理想的ですが、チームが手放さないでしょうね。
後半戦は今月後半にウエストの強豪チームとの対戦が4連戦あります。
これを無事に乗り切らないとカンファレンス1位の座も危ういですね。
しかし、シクサーズにとっては無事に後半戦が開始出来るかが怪しくなってきました。
エンビートとシモンズがオールスター本戦開始直前に新型コロナ関連で欠場することになったからです。
濃厚接触者との接近があったことが認定されたための措置で、二人は陰性ですが隔離されることになれば、後半戦開始時に試合出場出来ない可能性があるのです。
二人がいないシクサーズは確実に苦戦するでしょうから、チームにとっては大問題です。
イーストにも波乱が起こるかもしれません。
◎ブルックリン・ネッツ
■前半戦終了時の成績:24勝13敗(イースト2位)
■後半戦の目標:ディフェンスの改善、ビッグマン獲得、第1シードでのプレイオフ進出、層の薄さの解消
■補強ポイント:層の薄いセンターにビッグマンを獲得
ネッツは1月に4チーム間トレードをじつげんさせてジェームズ・ハーデンを獲得し、カイリー・アービング、ケビン・デュラントと共に『年俸史上最高額ビッグ3』を結成しました。
その影響で平均得点はリーグ1位になっていますが、平均失点はリーグ最低レベルと非常にアンバランスなチームになってしまっています。
それはハーデン獲得のために4選手を放出していまったために、自慢の厚い選手層が薄くなってしまったからです。
特にディフェンス面での影響が大きく、ディフェンスは壊滅的で、センターはベテランのデアンドレ・ジョーダンが何とか踏ん張っている状況です。
センターを中心に的確な補強をしないとプレイオフで勝ち進むのは無理でしょう。
筆者を含め多くが予想していたビッグ3の崩壊は起こらないかもしれません。
自己中心的な性格で我儘の前科があるハーデンとアービングはプレースタイルも似ていますし、水と油のように混じることはない、と思っていましたが、ハーデンが意外と大人な対応で自然と司令塔役をするようになりました。
その変化に気を良くした精神年齢がお子様なアービングが司令塔をハーデンに任せて、自身は得点に集中することに決めたようです。
これが案外上手くいっているのですが、デュラントの怪我や新型コロナ関連で欠場が多く、ビッグ3が勢揃いすることが少ないので勝ち星が思ったより伸びていないのが実情です。
この話を執筆している段階で、先日ピストンズとバイアウトに合意して完全FAとなったブレイク・グリフィンとベテラン最低保証年俸で今季終了までの契約に合意したようです。(執筆時点では正式ではなかったです)
元オールスターのグリフィン獲得でデュラントは楽になりますが、グリフィンがどこまでプレー出来るか不明な点には一抹の不安はありますし、やはりセンターは獲得しないといけないでしょう。
シーズン中に契約したノア・ヴォンレイ、イアン・シャンパード、アンドレ・ロバートソンを先月末に契約解除したことからも、トレードデッドラインまでにまだ複数の選手を獲得するでしょうから、ネッツには要注目したいですね。
◎ボストン・セルティックス
■前半戦終了時の成績:19勝17敗(イースト4位)
■後半戦の目標:インサイドの補強、上位シードでのプレイオフ進出
■補強ポイント:実力派ビッグマンの獲得
前半戦は新型コロナの影響を受けて想定外の苦戦を強いられています。
戦力的にはイースタンカンファレンスを制することも可能ながら、カンファレンス4位に位置に甘んじています。
司令塔のケンバ・ウォーカーが怪我で開幕からしばらく欠場していましたが、それだけが開幕スタート失敗の原因ではありません。
マーカス・スマートの怪我での欠場も大いに影響しているでしょうし、エースのジェイソン・テイタムが新型コロナ感染して復帰してからも後遺症に悩まされているようで、テイタムらしさが見られない場合があるのです。
オフに獲得したトリスタン・トンプソンが意外にチームにフィットしていないことも誤算で、ビッグマンの獲得はプレイオフを勝ち進むためには必須でしょう。
本来の実力を発揮出来ていないケンバ・ウォーカーについてもトレードなどを検討する時期かもしれません。
ウォーカーの高額契約はコストパフォーマンスが良いとは思えないからです。
実力派ビッグマンとのトレードが実現するなら、セルティックスは飛びつくかもしれませんね。
センターも本格派がほしいですね。
先発のダニエル・タイスは頑張っているのですが、203㎝という身長を考えるとプレイオフでは心許ないのです。
絶賛売り出し中のアンドレ・ドラモンドは理想的ですが、獲得を狙うライバルも多いので簡単ではないでしょう。
後半戦ですが、3月は強豪との対戦が多くて結構厳しい日程になっています。
ここで負けが続くと一気にプレイオフ圏外になってもおかしくないくらい混戦のイーストのプレイオフ進出争いなので、セルティックスにとっては今月が正念場かもしれませんね。
◎ニューヨーク・ニックス
■前半戦終了時の成績:19勝18敗(イースト5位)
■後半戦の目標:8シーズンぶりのプレイオフ進出、ドアマットからの脱却、若手育成の継続か大物を獲得して今季の勝利を目指すかの判断
■補強ポイント:大物スコアラーの獲得
長らく低迷していたイーストの古豪は、HCにディフェンスの指導に定評のあるティム・シボドーを招聘して正解でした。
ディフェンシブ・レーティングが昨季の112.4(リーグ23位)から108.1(リーグ2位)へ改善され、平均失点に至っては104.4点でジャズを抑えてリーグ1位という守備的チームに生まれ変わったのです。
初のオールスターに選出されたジュリアス・ランドルや2年目のRJ・バレット、ルーキーのイマニュエル・クイックリーの活躍は目を見張るものですし、2月にはシボドーHCの愛弟子でオフから獲得を狙っていたデリック・ローズを獲得しました。
若手とベテランの力を融合させ後半戦もこの勢いを維持できれば、ニキッチ(ニックスファンの総称)が待ちわびた2013年以来8年ぶりのプレイオフが見えてきますが、近年のニックスはニキッチを裏切り続けてきましたから、不安もありますね。
中心選手を酷使する傾向があるティボドーHCの元でプレーしているため、バレットやランドルのプレータイムがかなり増えているのです。
これではプレイオフ本番でガス欠になる危険性があるのではないでしょうか。
ガス欠にならなくてもプレーの質が落ちる恐れがあります。
控え選手の育成や起用に目を向ける必要かありますね。
後半戦の日程では今月はほとんどがイースタンカンファレンスのチームとの対戦ですが、バックス、ネッツ、シクサーズなどの上位とね対戦をどう切り抜けるかにかかっていますね。
◎トロント・ラプターズ
■前半戦終了時の成績:17勝19敗(イースト8位)
■後半戦の目標:センター獲得、上位シードでのプレイオフ進出、ディフェンス強化
■補強ポイント:実力派センターの獲得
一昨季のチャンピオンチームですが、すでに普通のチームになっています。
開幕してからはエースのパスカル・シアカムの不調やディフェンスの崩壊でスタートダッシュに失敗しました。
最近はバランスの良いオフェンスで復調気味で負け越しているもののカンファレンス8位にいます。
しかし大混戦のプレイオフ争いでは負けが続くと一気に圏外になってしまう油断ならない状況です。
昨季までは堅いディフェンスで勝つチームでしたが、最早ディフェンスはリーグ下位に低迷しており、武器にはなりません。
センターの人材不足は深刻で、一時はセンターを起用しない「スモールボール」を試すほどでした。
渡辺雄太は2way契約ながらもバスケットIQの高さと複数ポジションを守れるディフェンスで存在感を増しています。
このまま活躍できれば、シーズン終了後には本契約を締結できる可能性は高いと思います。
補強ポイントはやはりセンターですね。
アンドレ・ドラモンドを獲得出来れば最高ですが、獲得しようとしているライバルは多いので楽なミッションではありません。
FAになっているデマーカス・ガズンズなら獲得に現実味がありますね。
ラプターズのセンターの脆弱さならガズンズでも充分活躍できるでしょう。
後半戦は今月は強豪との対戦はサンズくらいで楽な日程です。
ここで負け越してしまうようなら、プレイオフ進出は厳しいでしょう。
チーム首脳陣がプレイオフ進出をあきらめた場合は司令塔のカイル・ラウリーの放出が現実味を帯びてきます。
東日本大震災から10年ですね。
被災者にご冥福を




