竜神と鬼神のパイロット
「俺バカだから、難しいことは分からないんだけどよぉ」
「雷蔵くんはそんな少年漫画の主人公が、少しインテリよりな味方が敵側にまわったりしたときに、説得するときに使うやつだね。」
「ですが、このセリフ毎回思うのですよ。バカなら黙っておけと……ね、風子さんもそう思いません?」
「うん、それはそうかも知れないけど、皆まず現実を見ようか……」
忍者軍団との戦闘を終え、四人は控室を後にした。そこに隣の控室から出てきた、決勝戦の相手と対峙することとなった。
竜神と鬼神のパイロットは二人とも、ぱっと見……
「おじいちゃんね……」
そう、相手のパイロットは到底10代の学生には見えない。
挨拶もせずに固まっている4人に対して、大人を通り越した大人に見える二人は、大人の対応で4人の緊張と溶くべく、話しかけてきた。
「ひょっひょっひょ、おぬし等が次の対戦相手かのぅ?」
「おお、童ではないか、どうじゃこれから食堂で茶でも馳走してやろう?」
童って、あなた方と同じ学生のはずですが、とは4人とも思った。
「え!?あ、あぁ、はい、ありがとうございます。」
雷蔵は不意なお誘いについ素の真面目な対応をしてしまった。
その後年長者に対して、「失礼しました。」とお辞儀をし、非礼をわびて雷蔵は自ら自己紹介を行った。もちろん素だ。
風子たちも後に続き挨拶をすると、年長者の二人は「礼儀正しい若者だな。」と言い、和気あいあいと、6人は連れだって、食堂に移動した。
竜神のパイロットのおじいさんは、龍二さんと言い、神社の神主の様に袴を着ていた。
なんでも合気道を嗜み、かなりの腕前らしい。
口周りにはひげを蓄え、頭は頭頂部で髪を結っていた。
鬼神のパイロットのおじいさんは、やや浅黒い肌で、頭はそり上げており、真っ白な眉毛を生やし、鋭い眼光を向けて来ていた。敵意はないが油断も決してしない。
名前は大鬼さんと言い、恰好は袴を着ていたが、上着の袖を切り、見事な腕部の筋肉を前面に出していた。武道は空手を嗜み、やはりかなりの腕前らしかった。
「あの……」
おずおずと智子は手を挙げた。
「なんじゃい御嬢さん?」
ずずっと緑茶をすすると、龍二さんは智子の発言を許可した。
「お二人は、おいくつなんですか?」
他の3人は、それぞれの飲み物を飲みながら、「よく聞いてくれた。」と思った。




