決勝戦の相手はどんな相手?
「気が付いたら勝負がついていた感じだわ……」
目が覚めた風子は独り言を言った。先ほどの試合の内容をさっぱりと覚えていたいのだ。
携帯端末で試合の動画をチェックし終えた隣の雷蔵も釈然としない様子だった。
「二人とも相手に向かって全速力で突っ込んでいったからね……さすがにあの迷いの無さは相手も驚くと思うよ。」
智子もあまり覚えていないのか、動画を見ての感想だった。
「直前までの眠さも相手の術中だったと考えると間違いなく、ここまでで一番の敵でしたね。」
聡次郎は独自の考え方を主張する。
昔のサッカーの大会では、相手のチームの選手が良質な睡眠を取ることを妨げるべく、ホテルの部屋にピンポンダッシュをしたりすることも当たり前だったと聞くので、そう言う意味でスポーツマンシップに則った戦いだったと言える。
「気が付けば、次が決勝戦だなっ!これは優勝目前!俺たち強いんじゃないのか!ひゃっはー!」
雷蔵が嬉しそうにガッツポーズを取っている。
「確かに次勝てば優勝だけど、反対側のブロックの覇者はどんなチームなの?」
「そうですね。データ出しますね。竜神と鬼神と言うロボのチームです。うーーん、我らのチームと同じで、和風モチーフですね。ロールプレイはどんなものか気になりますね。」
「きっと、仙人見たいな感じじゃないかな?ちなみにバトルスタイルもおおよそうちのチームと同じ様な感じだよ。竜神ディフェンスと遠距離狙撃タイプの、鬼神が接近戦特化の突撃タイプだね。」
「正攻法と言う感じね。正々堂々……今までの戦いが正攻法ではなかった見たいな言い方になってしまうけど……」
「ロールプレイがやはり戦略のヒントになりそうですね。パイロットの情報も調べないといけませんね。」
「予想通り仙人スタイルだった場合、山からこもって出てこないからキャラクター性不明とかそういう食わせ物の可能性もあるね。」
「龍とか鬼モチーフの、古のロボアニメを履修してみるとか?」
「予習の幅が実は少ないかな?ありそうで少ない気がするな。龍とか鬼……結構ファンタジー寄りなのかな?」
「ファンタジー的な攻撃……はっ!音声入力を相手がしてくるかも知れない!漢字のエフェクトとか表示されそうな……」
「分かりやすい魔法の詠唱なんかもあるかもですよ。昨今(?)廃れた感じもしますが、基本的に呪文の詠唱はかっこいいです。言い回しも難しい漢字も多くて、厨二感がすごいですよね。」
「相手の戦略的に、遠距離の竜神が呪文を詠唱してきて、鬼神の方が剣を振り回しながら一刀両断にして来そうな雰囲気だね。」
聡次郎と智子が盛り上がっているのを見ながら、風子と雷蔵はパイロットを挨拶に行くと言う正攻法で情報を集める運びになった。




