対決!忍者ロボ!
事前のデータからすれば、きっと意表をついたことだろう。
試合開始のアラームと共に、風神さまと雷神さまは猛スピードで破壊オブジェクトに向かって突撃を開始した。
自軍のオブジェクトを放置して、二機は全速力で向かって行った。
風神さまは一試合目に披露したスナイパーライフルモードではなく、フルオートで撃ちまくった。
無暗やたらと打ち込んでいる様で、事前に打ち合わせた忍者対策をしっかりと踏まえた攻撃だった。光学迷彩で隠れているかもしれない草場や岩に向けて弾丸を撃ち込んでいく、風子は実は事前に怪しいと思っていたところがあった。
海。そう海だ。
近づいてみてそれは確信に変わった。
「確信?いや、これは怒りだ。」
海から細い管が生えていた。それは竹の様に緑色に輝いていた。
間違いない水遁の術だ。間違いなくこの下に敵がいる。
風子の風神さまはその上空で機体を止めた。ホバリングしなから、真下に向けてフルオートで弾丸を撃ち込んだ。
やや、やり過ぎではないだろうか?と言うレベルで打ち込んでいるのを見て、雷蔵は少し引いた。
弾を撃ち込まれた敵軍の忍者ロボがたまらず水面から上がり、上空のロボに向かって襲い掛かる。手にはクナイが握られているが、水面から出るのと同時に投げ放った十字手裏剣が先に襲い来る。
風神さまのたなびく帯が自動的にそれらを打ち落とす。
クナイを構えた忍者ロボを風子はモニタで確認した。
私を不眠不休に陥れた敵の姿をシカと脳裏に焼き付ける。
「あなたのせいで、私はとても眠い!」
逃げるでもなく、空中から更に風神さまは猛然と忍者ロボへと向かった。
とび蹴りで忍者ロボの動きを止めると、構えるライフルから力場を発生させた。
それはライフルを中心に十字の光を一瞬煌めかせた。
忍者ロボはバラバラに解体され、海にパーツが散らばった。
その頃雷蔵も破壊オブジェクトに向かいながらあることに気が付いた。
浜辺に不自然な輝きの場所があったのだ。
「こ、これは、お約束ってやつか?」
少し、これは罠か?と言う考えもよぎったが、眠さに負けて、雷蔵の選択は攻撃一択だった。
浜辺の一角に剣を突き立てると、そこにやはり敵は潜んでいた。
忍者ロボは致命的な深手を負っていたが、外部スピーカーで雷蔵に問うた。
「……何故だ」
「何故って……光学迷彩しているのだろうけど、たぶんチャンネルが違っているぞ……柄が、日本国の国旗ガラだった。」
言いながら、「まさか、愛国心を盾にとか、姑息な手ではないだろうな?」と思ったが、この反応は間違いなく天然だなと確信した。
「……がくっ……」
外部スピーカーで忍者ロボットのパイロットがずっこける声が聞こえたところで、試合終了のブザーが鳴り響いた。




