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永遠の誓いー8150万回目の輪廻転生ー  作者: デァラ
第1章 記憶喪失の女性
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生き残りの妖

悠人は燐に低く落ち着いた声でおとぎ話を読み聞かせするように話しを始めた


その昔5000年以上前に一つの妖が妖の頂点に立っていた その種族の名前は〝色使いの妖〟

全てが真っ白な容姿をしており女しかいない

…ん?子供はどうなるのか?そこはな…

色使いの妖の女が別種族の惚れた人を婿養子として迎え入れ契りを交わし男性も半妖となり

子供が生まれることになる……


そんな中頂点に君臨していたその種族の王様とお妃に一人の子供が生まれた そいつの名前は…

…真名がわからないから答えられないけど今のアリアなんだよ……


「え…?アリアが…?け…けど姿が真っ黒ですよ…??」

そこまで話を聞きアリアの名前が出てきた途端驚いたように瞳を少し大きく開け思わず質問をしてしまう


「…あの姿はアリアの人間姿 色使いの妖は良く不思議な妖力を持っていた為 いろんなやつらに狙われていた だから自然に姿を変える事もできるんだ……っと…話に戻るな?」


この質問は来るだろうと予想していたのかすぐに質問に答え燐が納得したように頷くのを見ると話に戻っていく


アリアは両親に愛されていてそれは幸せな毎日を送っていた 自分が女王の座になるまでは

女王になり少し時が経つと…俺の耳にこんな噂が流れてきた


〝色使いの妖は滅びた ただ一人生き残って…〟


…俺は誰が生き残ったのか アリアはどうなったのかいっても立っても入れなくなってすぐに色使いの妖の種族が住んでいる里へと向かった

里に向かうと建物はほとんど崩壊され歩く先々に死体が転がっていた

けどおかしいことに気づいたんだ

色使いの妖は〝特殊な方法でしか死ねない不老不死に近い妖〟とも言われていたことを思い出し

なんでこんなに大量に死んでいるんだ?しかも…死体は必ず一人ではなく二人 三人っと一緒に倒れている まるで〝殺しあったかのように〟

あまり見ないように奥へ奥へと進んでいく

すると 見知った声が聞こえた


「悠人…なんで…貴方がここに?」

色使いの妖の姿から見た事ない真っ黒な姿になって病んだかのように真っ黒な瞳 けど何処と無く俺が探していた人物に似ていた


「アリア…?アリア!!無事だったのか!!」

側によりアリアを抱きしめようとする だが


─パシン!!!─


勢いよく抱きしめようとした手を払いのけるように叩かれ後ずさるように俺から離れ

「近寄らないで悠人 もうねもうね!!!

私しか生き残っていない!!この場所だってようやく来れた!!なんであんたがいるのよ!!

私は誰も助けれずにみんなは…!!お母さんとお父さんは!!!」


ポタッ…ポタッ…っとアリアの足元に雨が降っているかのように水が落ちた模様ができる

アリアの顔を見ると 罪悪感に自分を責め立てるような悲痛な表情で泣きながら

「〝皆!私を助ける為に死んだ!!何が女王よ!!役立たずの女王なんかいらない!!いらない!!私は一族を見殺しにした女王よ!!〟」


叫ぶようにいい何かの紙を俺に叩きつけるように投げ走って去っていく


「ちょ…!アリア!?何があったんだ!?って紙…??」

アリアの後を追おうとするがもう姿は消えていて投げられた紙を開き中身を見始めた そこに書かれていたのは


──如月悠人 貴方と婚約破棄します そして紙を見た瞬間破棄される魔法の紙です 貴方の目の前にいる黒い女性は…私〝黒の預言者 黒木アリア〟よ──


読み終わると紙は役目を果たしたかのように燃え

跡形もなく消えてゆく そして俺はアリアと無理矢理婚約破棄が成立した……



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