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修羅場んぬ


更新遅れてすみません! 今回は短いです。

 

「ふう、買えた買えた」


 なかなかに長い時間を要してしまった。

 委員長……菜奈さんがごり押しして来たポップコーン(キャラメル味)と、コーラを二つずつ購入しておいた。何となくコーラ二つ買っちゃったけど、菜奈さんって炭酸系とか大丈夫かな? まあダメだったら俺が全部飲もう。お腹タプタプになるけど。

 確か一個上の階のシアター4だっけか? そこの真ん中の列中央だっけ。

 エスカレーターで階を上がり、シアター4に到着する。

 上演時間も近いことだし、早く入ってしまおう。


「ここだな……」


「あ、お客様!」


「へ?」


 劇場のドアの横にいる劇場係員に呼び止められた。急になんだ? まさかポップコーン販売しておいて、劇場では飲食禁止とかタチ悪いパターンじゃないよな?


「あの、チケットのご提示を……」


「……あ」


 そういえば、菜奈さんからチケット貰ってねえぇぇえええ!!!


 早く連絡しないと……! いやダメだ! あの人携帯持ってないんだ! お嬢様っぽいのになんで携帯持ってないんだよ!


「あの、友達が先に入っちゃってて、俺の分のチケットも持ったままなんですが……」


「ええ!? そ、そうですか。座席はどちらかおわかりでしょうか?」


「真ん中の列の中央だと思います」


「男性ですか?」


「いえ、同い年の女性です」


 この人さり気なく俺が女子と映画にきてるわけないと思ってやがったな!?


「わかりました。では付いて来ていただけますか?」


「あ、はい」


 一時はどうなることかと思ったがなんとかなりそうだ……。


 ***


 劇場内には約半数ほどの席が埋まっており、係員に同行している俺にやたらと視線が突き刺さる。

 まるで俺が田舎モンだから映画に初めて来た人みたいになってんじゃん! 違うからね!?


「あちらの女性でしょうか?」


 係員の人が指差した先には菜奈さんがいた。よかった〜……。これでトイレとかどっかに行ってたら俺追放されてたよきっと。


「はい、そうです」


「それでは確認して参りますので、少々お待ちください」


 係員の人が列に座る人に「すみません」と言いながら菜奈さんの元へ向かう。

 それに気付いた菜奈さんは、「あっ!」と口に漏らしながらチケットを提示している。係員の人は確認が取れたのだろう、こちらに戻って来た。


「お時間を取らせてすみません。確認が取れましたので、どうぞご着席ください」


「こちらこそ手間とらせてすみません」


 そう言って俺は席に向かう。

 その時、菜奈さんの表情はどこか優れないものであった。先ほどまでは楽しげな雰囲気だったのに、今はどこか浮かない表情。何かあったのだろうか?


「い、いえ……その……」


 口籠る菜奈さん。

 するとその時ーー


「九郎くん! 奇遇ですね!」


「なっ!?」


 菜奈さんとは打って変わって満面の笑みをした俺の義妹、京歌が俺とは逆の、菜奈さんの隣に座っていた。


「お前、なんでここに?」


「何でって、私もこの映画が気になっていたので観に来ただけですよ。私も上村先生の大ファンなんですよ?」


 京歌が上村先生の作品を読んでいるところなんて見たことがない。おそらくだが、これは俺をストーキング兼監視する口実だろう。

 そして菜奈さんの表情から察するに、要らぬことを吹き込んだといったところか。

 京歌……お前は本当に……!!


「く、九郎くん? もうそろそろ始まってしまうし、座った方がいいわ……」


「……そうだね」


「〜♪」


 今まで目をつぶってきたが、そろそろ我慢の限界だ。






ついに九郎くんの逆鱗に触れてしまった京歌さん……。


後々加筆修正するかもです。

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