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5話 精霊の暴走


新聞を読んだ後、立花さんや浜崎さんたちはなぜか顔を赤らめて沈黙している。

美佳は何か思い出したのか、頬を染め照れ笑いをしている。


「上条さん、美佳と何があったのか十分わかりました。

美佳とはやりまくっていたんですね。美佳が変わったのは上条さんが原因ですね」


「えっ、いや、それは」


「美佳は連休明けから雰囲気がガラリと変わりました。

性格は柔らかくなり、見た目も容姿もなんとなく変わりましたけど、全部上条さんのおかげだったんですね」


「……同意」


美佳は慌てた様子だ。


「やりまくってたって……そんなでもないよ。私はもっとしたかったけど……慎介が」


「何言ってるんだ、美佳。そんなことよりこの新聞差し止められないのか」


「えっ、なんで」


「なんでって、こんな記事を読んだら誰だって僕と美佳の関係に気づくだろ」


「慎介は迷惑なの」


「そうじゃないけど……先生たちにバレたらまずいだろ」


「うちの学校の先生はそんな事全然気にしないよ。警察に世話になるような事件じゃなければ何も言わないよ。

それどころか、担任の先生とかバスケ部の顧問の先生が慎介にお礼を言いたいって言ってたよ」


「そんなのはいいから、この新聞は止めないと……」


そんな話をしているうちに急に異変が起きていた。

なんだか急に僕は美佳を抱きたくてたまらない気分になってきた。

美佳も頬を上気させて息も少し荒くなっているようだ。妙に色っぽい。


「ああ、慎介ぇ」


それどころか目の前に座る3人の女子高生も様子がおかしい。

その時、僕には彼女たちが纏う黒いオーラが見えていた。

それを見た時、僕の中の何かが膨れ上がった気がした。


「なんか私、ここに来て上条さんと話しているうちに……暑くて…脱いで良いですか」


「うん、ちょっと前から上条さんに抱いて欲しくなって…もう…ああ…脱ぎます」


「……完全に同意、抱いて欲しい」


「いや、駄目だ、……僕は頭を冷やしてくる。みんなはここにいて」


それを言うのがやっとだった。

もう冷静に何も考えられない。

このままここにいたら4人を襲ってしまいそうだ。


やっとの思いで洗面所に着いた。

シャワーを浴びよう。頭を冷やすんだ。

ノロノロと服を脱ぐ。

もうだめだ、自分で何とかするしかない。

美佳を呼びたいけど、立花さんたちがいるし無理だ。

シャワーを浴びよう。

だがそこに全裸になった4人の女子高生が飛び込んできた。

僕の理性は完全に崩壊した。


浴室で、廊下で、リビングのソファーで僕は彼女たちを犯した。

最後に浜崎さんをソファーで犯した後。僕の頭の中で声が聞こえた。


―――淫の精霊が暴走してしまった。精霊力が溢れて―――


僕の中の”精霊さん”がやったんだと気づいたがどうにもならない。

だけどそれだけでは僕も彼女たちも欲望を抑えることはできなかった。

客間で彼女たちを連れて行き犯し尽くした。

ようやく落ち着いたのは夕方5時を過ぎていた。

僕は彼女たちを4時間にわたって凌辱してしまったのだ。

こんなに体力があるなんて普通じゃない、おそらく”精霊さん”の力だろう。

どうやって償えばいいのか分からないでいると、彼女たちも我に返ったようで僕にすり寄ってきた。


「ああ、上条さん、すごく素敵でした」


「あん、慎介ぇ、ひどいよ、皆に手を出すなんて」


「上条さん、いいえ、慎介さん、すごかった」


「同意、慎介、えっち」


意外な言葉にびっくりしたけど、恐る恐る聞いてみた。


「みんな怒ってないの」


「怒ってるに決まってるでしょ。私だけならいいけど由良たちまでやっちゃうなんて」


美佳は怒っているようだが、3人はニコニコしている。


「嬉しかったです。夢が叶いました」


「私も毎日ここに来て良いですか。もちろんいいですよね」


「私も来る。毎日、明日も来る」


ただ美佳だけやっぱり不機嫌そうだ。


「だめよ、今回は特別なの。いい、わかったわね。みんなは早く服着て帰りなさいよ」


「いやよ、このまま慎介さんとお風呂に入りたい」


「うん、色々ぐしょぐしょだしね。お風呂に入ろ」


「同意、一緒入る。慎介、ここ剃ってもいい、もう慎介の物」


各務さんがおかしなことを言ってるが、美佳は承知しない。

僕は行為の最中に彼女たちの黒いオーラが僕に吸収されたのを感じていた。

その度に体力が回復し欲望も膨らんでいったんだ。

今の彼女たちには黒いオーラのようなものは見えない。

完全に僕に吸収されてしまったんだろう。


結局5人でお風呂に入った。おっぱいがいっぱいだ。

何かの風俗みたいに競ってボディ洗いをしてくれた。

彼女たちも楽しそうだ。


「これなら慎介さんも私達も気持ち良く綺麗になれるよね」


「慎介のやつ、すっかりハーレム気分だよね。もうこんなこと今回で最後だからね」


相変わらず美佳は不機嫌そうだったが諦めたようだ。

確かに4人の女子高生にボディ洗いしてもらえるなんて、こんなパラダイスな入浴タイムは二度と無いかも知れない。


「なんか、心が軽くなったよ。すっきりした気分なんだ」


「ね、もやもやしてた気持ちが今は全然無いよ」


「小春日和」


「ふーん、まあ、私も慎介に抱かれた後はそんな気分だったけどみんなもそうなんだ。

だけど慎介、あんなに激しく何度も出来るんだったら、私にはもっとしてよね」


「いや、今回は特別だよ、普段は絶対に無理」


「女の子が4人揃えばまた出来るんじゃないですか」


「そうそう、またお願いします」


「無理だよ。今回で最後だってば」



結局、壁新聞はそのまま張り出されてしまった。

僕は白女では英雄扱いされてしまったらしく、駅の通路を通る通学路を変えざるを得なくなった。

それから彼女たちは毎日のようにうちに来るようになった。

僕はなんと、あれから何度もセックスが出来るようになって、彼女たちを満足させることが出来るようになってしまった。

僕の中にいる”精霊さん”の所為だと考えている。

おかげで毎回パラダイスな入浴タイムを満喫させて貰っている。

しかも美佳に勉強を教えているうちに彼女たちもエッチだけじゃなく勉強もするようになった。

やはり彼女たちも美佳と同じように理解力も集中力も高くなっていた。



夏休みに入った。

彼女たちは午前中はバスケ部の部活で午後になるとうちに来て勉強とエッチだ。

だが彼女たちは夏休みという事で開放的になっているのか、僕との関係からかすごく大胆な服装だ。

目のやり場に困ることが多くある。


僕の学校は夏休みの課題は山のように出るが、やはり極女と言われる彼女たちの高校でも課題は出ていた。

だけどその課題は中学の数学や理科国語などのレベルだった。


「うちの学校の生徒は中学の時、不登校だったり勉強しなかった子ばかりが来る学校だから、一年の2学期までは中学の時の授業をするんだよ。高校の授業は三学期からなんだよ」


えっ、じゃあ、美佳やみんなは楽勝なんじゃねえの。

美佳を見るとドヤ顔をしていた。


「うん、慎介のおかげで課題も楽勝だよ。勉強って楽しいね。

うわっ、慎介の学校の課題ってこれなの。全然わかんないよ、難しすぎ」


「いつか美佳たちもこんな問題をやるんだよ。わかるようになるさ」


うん、彼女たちの理解力は凄いと思う。大丈夫だろう。


「まあ、私達には慎介がついてるから問題なし」


あはははと笑う彼女たちだが、僕がいなくなったらどうするつもりだ。

もっとも彼女たちの理解力と集中力があれば何とでもなるだろう。

事実、夏休みが始まって一週間もした頃には美佳たち4人とも課題を終えてしまった。



その二日後の夕方、これからはお楽しみの入浴とエッチの時間になったのだが来訪を告げるチャイムが鳴った。


「誰だろ」


と思って玄関を開けたら見知らぬ女性が立っていた。

グレーのタイトミニスカートのスーツにハイヒールパンプス、ショートソバージュの栗色の髪、整った顔立ちに大きな目。

なかなか可愛い系の美人だ。


「こんにちは、えーっと、どちら様でしょうか」


「初めまして、私は白鷺女子高の教師で白石めぐみといいます。あなたが上条慎介君ね」


「はい、そうですけど」


「うちの生徒に力を貸してくれてありがとう。そのお礼に来たのよ。はいこれ」


何か手土産を持ってきてくれたようだ。


「じゃあ、上がってください。どうぞ」


「えっ、いいわよ。お礼を言いに来ただけだから、私はここですこしだけ話せたら……あら」


白石と名乗る女性は、玄関に女性の靴が何足もあることに気づいたようだ。


「やっぱり上がらせて貰おうかしら、ちょっと聞きたいこともあるし」


僕と白石先生がリビングに行くと愛理と由良、美佳がいた。

みんなびっくりしている。


「めぐみ先生、なんでここに……」


「加古川さんがいるかもとは思っていたけど、貴方たちまで」


だがそこに沙希が風呂の準備が終えたようで


「慎介ぇ、お風呂の湯が張れたよ。今日はここを剃ってね、ちょっと伸びてきちゃって…えっ……」


と、下半身裸でリビングの入り口に立っていた。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



あれから僕たちはリビングで白石先生から説教を受けていた。


「貴方たちと上条君の関係はよくわかりました。

加古川さんと上条君はお付き合いしているのは学校側も認めています。

あんなこともあったし、上条君には感謝もしています。

だけど、立花さん達までとなると普通の関係じゃないわよね。

節度を持って付き合いなさい。なんですかさっきの各務さんの格好は」


先生も沙希も顔が真っ赤だ。


「それに上条君」


「はい」


「貴方は女性には潔癖な人だと聞いていました。

貴方はこの近隣の中学や高校では有名な人です。

貴方の事は我々教師の間でも有名で賛否両論ありますが、おおむね高い評価を得ているのです。

それがこんなことが知れたら大変なことになるとは思わないのですか。

彼女たちの年頃の女の子はブレーキが効かないのです。

貴方が節度を持って当たらなければいけないのに、何をやっているのですか」


「はい」


そうはいっても僕だって16歳の男なんだし、無理だって。

女の子が裸で迫ってくるのに男の僕が節度なんて言ってられないよ。


「いいですか、立花さん、浜崎さん、各務さん、貴方たちは今後、上条君の家に来るのは禁止です。いいですね」


「「「えええーっ」」」


「フフフ、当然よね」


愛理達三人は抗議の声を上げるが、美佳は満足そうだ。


「そんな横暴です」


「ひどすぎます」


「激しく同意」


「あんたたちはもう慎介の事は諦めなさいよ。慎介は私の彼氏なんだし」


「それから加古川さん、貴方もNPO法人の保護下にいるんだから目立つようなことしちゃだめよ。

いくらお付き合いしてると言っても高校生らしいお付き合いをしなさい」


「うへぇ」


「なんですかその返事は」


「あ、はい。でも先生、私は慎介に勉強を教えて貰っているんです。期末テストの結果を見てくれましたか」


「うっ、まあね。確か学年で一位だったわね。数学と理科は満点だったし、他の教科も高得点だったわ。

先生方の中には急にこんなに成績が良くなるなんておかしいって言ってた人もいたけど。

そういえば上条君に教わってたんだよね」


「そうなんです。慎介は教えるのが本当に上手で私は勉強が大好きになったんです」


「だからそういうお付き合いなら誰も文句なんか言わないわよ。

だけどあまりふしだらな関係は好ましくないのよ。

節度を持って付き合いなさいって言ってるの」


へえー、美佳は学年で一位の成績だったんだ。聞いて無かったよ。

じゃあ、愛理たちはどうだったんだろう。

彼女たちも結構勉強してたよな。


「なあ、由良や沙希たちは期末テストはどうだったんだ。結構勉強してたよな」


「あ、そうだよ、先生、私だって学年10位以内に入ったんだよ。まあ、美佳とは点数が随分離れてたけど」


「そうそう私も順位が大幅に上がったんだ」


「学年3位」


まあ、そりゃそうだよな。ものすごく集中して勉強してたし理解も早かったしな。

中学の勉強だけど基礎的な学力は上がってるよ。

これには白石先生も考え込んでしまった。


「うーん、実はバスケ部には一年生部員があと4人いるのよね。

貴方たちが急に成績が良くなったものだから、彼女たちも上条君に勉強を教えて欲しいって言ってきてるのよ……

本当は学校で勉強会をやればいいんだけど、上条君は入れられないしね。どうしたらいいのかしら」


「駄目に決まってるでしょ。これ以上慎介に女の子は会わせないわ」


「うん、だめだめ、私達で定員はいっぱいなんだから」


「……激しく同意」


「私一人で慎介の定員はいっぱいなんだよ」


「それよりさ、お前たち、学校で僕に勉強を教わってるなんて言ってるのか」


「あ、うん……まずかったかな」


「新聞部には言ってないよな。まさかなぁ、言う訳ないよな」


「いや……それが」


「まさか」


「うん……その期末テストの結果が張り出されて……また呼び出されて」


「4人ともか」


愛理たち3人は首を横にブンブン振っている。


「まさか私達が言う訳ないでしょう。美佳がしゃべっちゃったんだよ」


「ごめんなさい。次の日に壁新聞が張られちゃった。

でも、でもね、それで先生たちも私達の交際を認めてくれたんだよ」


「美佳、僕はまだ美佳を彼女だとは認めてないって言ったろ」


これには白石先生も目を丸くしている。


「ええーっそうなの、交際してるんじゃなかったの」


「あの先生、慎介は私を受け入れてくれたけど、努力しない人は認めないって言われて、まだ正式に彼女として認定されてないって言うか……その」


「それじゃ……だって二人は男女の関係じゃないの」


「それはそうなんですけど……ねえ、慎介、学年で一位になったんだよ。そろそろ認めてくれてもいいんじゃない」


「いや、だめだ。まだ一ヵ月半くらい勉強しただけじゃん。

勉強だけじゃなくそれ以外でも何か頑張って結果を出さないと認めない」


白石先生は納得したように頷いている。


「さすがは上条慎介君だね。彼女に対する要求が高いねぇ、ま、上条君ほどの男子の彼女なんだから当たり前か。

勉強以外となると部活で頑張るしかないね。頑張れ加古川」


「バスケで……じゃあ、予選を勝って全国大会に出たら認めてくれるの」


「いや、そこまでは言ってないけど……バスケはチームプレーだし、頑張ってる姿を見せてくれれば、それで」


ここであわてて愛理や由良たちが入ってきた。


「じゃあじゃあ、私達も勉強とバスケを頑張れば彼女にしてくれるの。ね、ねぇ、そういう事でしょ」


「これできまりだね。うちのバスケ部が全国大会に出たら全員を彼女にしてくれるんだね。約束だよ」


「……由良、グッジョブ」


「慎介さんなら4~5人彼女がいても大丈夫だと思う。体力的に」


「いや、まて、体力的にって……全員を彼女にするなんて出来るわけないだろ」


「じゃあ、一番頑張った人ってこと。どうやって決めるの」


「うーん……一応今は美佳が彼女候補なんだけど」


「だめだめ、勉強とバスケを頑張れば誰でも彼女にしてくれるって言ったんだから、男の約束でしょ」


「誰でもなんて言ってないよ、何言ってるんだよ」


白石先生はニコニコしている。


「この話は新聞部にリークしよう」


「やめろー!」


僕は思わず叫んでしまった。



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