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ep.004 pm5:50 大阪府泉佐野市 関西国際空港

pm5:50 大阪府泉佐野市 関西国際空港


皐月は早々に搭乗者口に入ると、ANAのメンバーズラウンジへ向かった。

ラウンジのソファーに深く座り、ホットコーヒーを一口すする。

その横をアメリカのビジネスマンだろうか、長身に黒髪、Paul Smithのスーツをさらりと着こなした若い男が、携帯を片手にかなりの早口の英語で話をしながら通り過ぎた。

皐月は、チラリとその外国人を見て、

《かなりのイケメンね。あの(ヒト)も札幌に行くのかしら?Hokkaidoって聞こえたけど・・・》

皐月はもう一口コーヒーを飲み、目を閉じる。

そして、これまでの事件の流れを思い返した。

《そもそも、今回の一件の始まりは、聖クリの一年生・稲美雪江と鈴木(すずき)直子(なおこ)が下校途中に拉致られ、何故か雪江のみ直子の面前で乱暴された後、二人とも解放されたのよね。更に、“たまたま”偶然通り掛かった雪江の兄・裕一(ゆういち)により発見され・・・。でも、その裕一が直子に因縁を付け、身体を要求していた。この事を直子がこころに相談し事件が発覚したのよね》

皐月は、コーヒーを飲み干すと、

《でも、情報屋・徳の話だと、この裕一自体がややこしいのよね。現在、“河内稲美会”四代目を名乗ってはいるけれども、上部組織の“天道白虎会”には、未だ認めてもらってないとか。理由は、裕一が薬物使用で捕まった事があるのと、“天道白虎会”直参幹部連が認めていたのは、若頭・柳沢(やなぎさわ)政人(まさと)を会長と雪江を姐として四代目としてだったから。じゃあ、裕一が四代目を簒奪(さんだつ)して、誰にメリットがあるのかしら。一人は、今の会長補佐・岸田。でも、この岸田は絵を描ける程の人物ではないわ。どう考えても小物。だから正確には、“河内稲美会”が潰れて、メリットがある組織が黒幕。徳の話に出てきた岸田の悪友・飯本(いいもと)が組長を務める“姫路不動組”、もしくは、その上部組織の“播州田嶋組”か・・・。どちらとも、“天道白虎会”の傘下なのよね。でも裕一は、何故、麻薬(まやく)になんか手を出したのかしら?それには、裕一の恋人と思われる福知(ふくち)恵美(めぐみ)の存在が、鍵になるのよね・・・》

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