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素質を持つ人達

「エリクシル家は、闇の術が得意で一族のほとんどが闇の力を持っていたと聞いています」

「だから、死者を復活させることができるんだ…」

「ですが、復活させるには多くの力が必要になる。そこで、精霊士達を集め力を奪ったのでしょう」

「そうだね…」


 今、私はおばあ様にエリクシル家について聞いているところ。

 おばあ様は、さすが女王をしているだけあって、各国のことにとても詳しい。


「策が無いわけではありません。闇には光、この基本は変わりませんよ、アオ。ですが、まだまだ力が足りないようです」

「パレードまでに間に合うといいんですけど…」

「そのための私でしょ?」


 私の隣で、一緒におばあ様の話を聞いていたナタリーが言った。


「確かに、そうだね。よろしく、ナタリー」

「こちらこそ」

「二人の力だけでは、まだエリクシル家には及ばないかもしれませんね…」

「そんなに強いの?おばあ様」

「エリクシル家は、闇の術を使えば右に出る者はいないと言われていました。それにさらに、精霊士達の力が足されている状態ですからね」

「そう、だね」


 だとしたら、どうしようかな…。おばあ様もいるけど、一国の女王を危険にさらすわけにはいかないしね。

 深刻に考え始めた私の様子を見て、一口紅茶を飲んで微笑みながら言った。


「アオ、そんなに深刻に考える必要はありませんよ。術を使う素質がある者を集めればいいのです」

「でもおばあ様。いくらなんでも、そう簡単には見つかりませんよ」


 すると、ナタリーが不思議そうに言った。


「なに言ってるの、アオ。ルーカス王子とかルディさんとか、結構いい感じの素質を持ってるよ」

「え!?そうなの?」

「うん!今まで、術を使ってなかったのがおかしいぐらいだよ」


 それはもっと早く言っておくれ…。

 私は、悪の力は分かっても潜在的にある力とかは、良く分からないんだから。


「今からでも間に合いますか?」

「間に合うか、ではなく“間に合わせる”のですよ、アオ。それは、できるでしょう」

「はい!ありがとうございます、おばあ様」

「アオ、私も手伝うわ」

「ありがとう、ナタリー。さっそく、ルーカス王子達を呼ばないと!」




ーーーーーーーーーーーーーーー



「と、いうことなんですよ」

「なるほど…」


 さっそく、さっきの話をルーカス王子達に話して、これからルーカス王子達それぞれの一番いい素質を持った属性を、おばあ様に見極めてもらうことも話した。


「僕達も術が使えるようになるの?」

「そうですよ。とりあえず、一番いい素質を伸ばしていく感じで」

「なら、今からでも見極めは出来ますか?」

「えぇ、そちらがよろしければ。時間はそんなにかかりませんわ」

「ルディ、このあとの予定はなかったな?」

「はい、もうすでに本日分は終わっております」

「では、今からでも」

「それでは、外で行いましょうか」


 部屋でも出来るんだけど、おばあ様が外で行うと言ったのは、外の方がお日様や空気、草花をしっかり感じることが出来て、正確性が増すからだ。

 たまに、属性を二つ持っていても正確に判定が出来ずに、ある日突然別の属性が出てきて戸惑う人も多いからね。



「それじゃ誰から視ましょうか?」

「それじゃ俺から」

「それではこちらに」


 一番最初に名乗りをあげたのは、ルーカス王子だった。

 ルーカス王子は、おばあ様に言われた場所に立って、石を持たされた。


「その石は、持った人の力を感じて光ります。ルーカス王子、その石に自分の体温を与える感じでイメージを」

「分かりました」


 ルーカス王子は、目をつぶり集中していく。

 しばらくすると、だんだん石が光始める。


「素晴らしいですわ、ルーカス王子。光と風の力があるようですよ。しかも、とても多いみたいですね」


 ルーカス王子は石は金色に光り、その中に風が渦巻いているようになっていて、ルーカス自身も光ってる。その色は金色そして周りに風も吹いている。

 

「すごいですね、ルーカス王子」

「これが…。なんだか不思議な感じだな」

「属性が分かったら、その力を制御する方法も身に付けないといけませんよ?これからが大変ですからね」

「はい、ありがとうございました」


 しばらくすると、石は普通の石に戻った。

 それから、ルディさん達にも次々にやってもらった。





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