心強い味方4
私は、部屋に戻りお父さんに連絡をした。
「そっちにナタリーが行ったみたいだね。マリアーヌ様に着いていったとか…」
「びっくりしたよ~。よかったの?特に、ナタリーの婚約者は」
「ちゃんとナタリーが説得したみたいだよ、ナタリーがいなくなったことが分かった時に、一番に確認したけど、俺も止めきれずって言ってたよ」
あの人も苦労するなぁ~。本当は行かせたくなかっただろうな。
「とりあえず、ナタリーのことは心配いらないよ」
「よろしく頼んだよ」
「それと、ナタリーがね私が殺されるところを見たんだって…」
「そうか…」
お父さんも何か考えているみたいだ。
もし、私が殺された場合、月の姫がいなくなるから結構大変になるよね。
「アオ…。一人で抱え込む必要はないよ。アオには、心強い味方がたくさんいるだろ?」
「うん…。そうだね」
一人で抱え込む必要はない…か。
そうだね、ルーカス王子やルディさん達リーンさんや、カイル君達も…。考えてみたら、私にはたくさん頼れる人達がいるんだな。
「大丈夫、一人でなんとかしようとは思ってないよ」
「みたいだね。アオの考えを変えてくれたのは、ルーカス王子かな?しっかりしてきてるみたいだね」
「うん、だからルーカス王子の再教育はもうしなくていいと思う。護衛の依頼だけを遂行するよ」
「分かった。……気を付けて、アオは大切な俺の娘だよ」
「ありがとう、お父さん」
そこで、お父さんとの連絡を切った。
「俺、だって…」
お父さんが俺って言うときは、国王とか関係なく、父親として言った言葉だ。ちゃんと心配してくれてるみたい。
大丈夫、私は殺されないよ。
しばらく私が、一人の時間に浸っていると…。
コンコン
「アオ様、いらっしゃいますか?」
ルディさん?
「はい、居ますよ」
私は部屋のドアを開けた。
「ルーカス王子が、今夜は離宮で夕食を食べると」
「そうなんですか?分かりました」
「では、後ほどまた伺います」
そう言ってルディは去って行った。
まだ仕事残ってたんだろうな。私も、今夜の準備しとこ。ご飯食べてから、塔に行こうかな。
私は部屋を出て、ナタリーがいる部屋へと向かった。