聞き込み開始!6
とりあえず私は、治療を受けて着替えも済ましたあと、ベッドで安静にしてろと言うルーカス王子とルディさんに言われてしまって、私はベッドの上でルーカス王子達に話を聞かれてる。
「意識体でも、こんなに怪我をするなんて…」
「相手もけっこう強かったみたいですね~」
私が言うと、ルーカス王子とルディさんは呆れたようにため息を吐いて…。
「いきなり倒れるは、いきなり傷が出来てきて出血し出すわ…。ちゃんと言っといてくれ、驚くだろ」
「……でも、言ったら止めたでしょ?」
「当たり前だろうが!誰が好き好んで、傷を作ると分かってる場所に見送るか?」
やっぱり、止めるんじゃん。
「でも!あれは助けに行かないと…」
「お前の気持ちも分かる」
私がさらに、反論しようとするとルーカス王子が私に被せるように言ってきた。
「妖精達が心配なのは分かる。だが、お前のことを心配してる者もいるんだ。もう少し、自分を大切にしてくれ」
あぁ、本当に心配させてたんだな。ルーカス王子の言葉を聞いて、ルーカス王子から目線を外して部屋の中を見渡すと、ルディさんと少し涙目のリーンさん、ジミーくんとリオンさんがいた。
私はそれに、嬉しいのと同時に申し訳なくなくなってしまった。
「すみませんでした。ありがとうございます」
私は皆に頭を下げる。
「アオ様がご無事で良かったです」
リーンさんが言ってくれて、それに他の人達も頷いてくれた。
本当に、ここにこれて良かった。
心の底からそう思った。
「さて、話は戻しますが。一度その教会を調べてみた方がよさそうですね」
「あぁ…。なら、俺とアオの結婚で使うと言えば拒否できないだろ」
「……」
「……」
今、アオって呼んだ?驚いた…。
「なんだ?」
「ルーカス王子、今、私のことアオって呼びましたよ?」
「!!」
「いや、私はいいんですけどどう呼ばれようが…」
「そ、その方が呼びやすいだろうが!」
「そうですね、これからそう呼んで下さい」
「わ、分かった」
自分で気づいてなかったんだな…。
呼ばれた私もびっくりしたよ、今まではお前とかだったのに。
「とりあえず、それで宰相様に話を通してもよろしいでしょうか?」
顔を少し赤らめ、何かぶつぶつ言っていたルーカス王子と、驚きすぎてぼーっとしてた私をもとの本題に戻すようにルディさんが言った。
「あ、あぁ。俺から直接宰相に話す」
「あ!それなら私も同席します」
「分かりました、時間を取っておきます」
「なら、アオはひとまず寝ることだ」
「え、話を」
「一睡もしてない頭で、ちゃんとした考えが出てくるわけないだろ。一度寝ておけ、その間に俺も今日中の仕事をしておくから」
「それなら、お昼以降に時間をとります」
「あぁ、頼む。さ、アオは横になって休め」
私がルーカス王子に促され、ベッドに寝るとルーカス王子が布団をかけてくれて、もう一度ちゃんと休むように言ってから部屋を出て行った。
「なんか、お兄ちゃんみたいだな…」
「アオ様、そこは恋人みたいと言うところですわ。さ、もうお眠り下さい」
「はーい」
リーンさんに言われ、目を閉じると睡魔はすぐにやって来て、私は夢の中へと引き込まれていった。
明けましておめでとうございます!
今年も忘れ去られた月の姫と、セラをよろしくお願いします!