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不思議な子~ジミー~2

 僕達がアオ姫を連れてきてから、ルーカス王子とアオ姫の婚約発表パーティーが開かれた。

 当日は、僕とルディ、リオンで会場までアオ姫をエスコートすることになっていたけど、ルーカス王子から行かなくていいと言われた。でも、完全に無視するということは出来ない。国同士の問題になっちゃうからね。残念だけど、この時のルーカス王子はそこまで頭が回ってないみたいだから、ルディが僕達の代わりを向かわせたみたいだけど…。


「ねぇねぇ、ルーカス王子このままだと危なくないか?」

「その時は自業自得だ。あんな女に惚れたルーカス王子が悪いんだろ」

「まぁね…。しかし、容赦ないねルディ」

「国王陛下がルーカス王子を、次期国王だと紹介しないのも最近のルーカス王子の行動を見てだろ」

「今回のこの婚約に、何かあると思うか?」

「どうだろうな?さ、ルーカス王子とミリア嬢を迎えに行こう」


 僕達は二人を迎えに行って、会場へ行った。

 国王陛下と王妃様は、内心怒っていたみたいだが他の貴族達の目があるため表には出さなかった。

 しばらくして、アオ姫が来た時はびっくりしたなぁ。

 綺麗過ぎて、光を浴びて銀色に輝く髪とアメジストみたいに綺麗な瞳、まさに女神だったね。


 それから、ルーカス王子の婚約破棄宣言。これには、王妃様は目眩をおこして椅子に座り込むし、国王様は激怒してるしでちょっとした騒ぎになりそうだったけど…。


「あの~、別にいいですよ?」


 アオ姫のこの一言で、騒ぎが治まり一気に静かになった。

 別にいいってどういうことかと思ったら、なんでもルーカス王子を護るためと、再教育を国王様から依頼されたとか、だから別に結婚はしなくていいそうだ。


 それから、アオ姫は離宮に住むことになりパーティーはアオ姫の歓迎パーティーとなった。


 離宮では、僕は初めての経験をした。

 それは、女の子に守られたことだ。

 まさか、幽霊と戦うなんて思わないしあんなに恐いことだとは思わなかった。

 僕が騎士になった時はもう争いもなくて、毒とかを仕込んで来る奴らはいても剣を向ける奴はいなかった。鍛練を怠けたことはない、でもあんなに恐いとは思わなかったんだ。

 それに、僕とそう変わらない歳の女の子が体に傷を作りながら戦ってるのに、僕達はその女の子が作った結界で守られていることが、凄く情けなかったし悔しかったんだ。


 それを鎮めたアオ姫が、今までも一人でこんなことをやっていたことを、ルディの父親から聞いた。

 ルディの父親は、爵位を継ぐ前はスクリプト王国にいて国王や、アオ姫の母親とも仲が良かったみたいで僕達がアオ姫の手伝いをしたいと言ったとき…。


「中途半端な気持ちでやるのなら辞めておけ、あの方の足手まといになるだけだ」


 と言われた。だが、僕達も引くわけにはいかなかった。


 アオ姫の、力になりたいと思ったから。


 これを忠誠心っていうのかな?

 アオ姫が、目覚めなかった時は本当に心配だったし、僕達に力があればって思った。


 そして、アオ様が目覚めて少ししてから王妃様の誕生日パーティーがあった。そこでもアオ様は、自分を犠牲にしてルーカス王子を正気に戻した。


 ルーカス王子が、毒入りの飲み物を渡され飲みそうになったのを、奪って自分が飲んだのだ。

 普通、自分に毒が効かないって分かってても恐いだろ…。それを飲んだ後も、それを全然周りに気付かれないようにして会場から出た後で、騒ぎにならないようにしろって言って倒れるとか、本当に根性が凄い。

 それを見て、ルーカス王子も思うところがあったみたいで、それからはちゃんと勉強もし直し始めたみたいだし、ミリア嬢とも距離を置いてるみたいだね。ま、毒入りの飲み物を持ってきたのがミリア嬢だったからね。

 でも、アオ様が毒で倒れたあと、毎日時間が出来ると離宮に行ってアオ様の様子を見に行くようになったのは驚いた。目覚めてからは、毎日朝ごはん一緒に食べてるし…。人って変わるもんだね~。なんて思ってたら…。

 ルディもアオ様に関して、異常に過保護になった。っていうか、なんか親密になってる?これは、恋かな?まぁまだまだ、小さい芽みたいだね。


 これから、アオ様とルーカス王子それにルディがどうなるのか、見物だね。それに、アオ様と一緒にいると飽きないし。


「ジミーくん!置いていきますよー!」

「待ってよー」


 これから面白くなりそうで、すっごく楽しみだね!色々と!







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