聞き込み開始!
「まずは、やっぱりあの取引所の近くの妖精達から話を聞きましょう!」
「おー!」
私とジミーくんは、再び町に来ている。
つい昨日まで町に来ていた、ということで私は髪の色を変えてからということになったので、私は茶髪に髪色を変えている。
「でも、びっくりしました。まさかジミーくんが、自分で付いていくって言うなんて思わなかった」
「あそこはあぁ言わないと、絶対終わらなかったでしょ?」
「まぁ、単純に面白そうだったしね」
面白そうか…。まぁそうかな?
歳が近いってことで、最初から結構フレンドリーだったし、変に気を使わないからいいのかもな…。
「さて、最初は何するの?」
「とりあえず、出会った妖精達に全部話を聞いていきましょう」
「マジ?」
「マジです!」
さて、最初は…。
私が周りを見ると、路地裏の方に二人妖精が走って行くのを見つけた。
「行きましょう!ジミーくん!」
「へ?ちょ、ちょっと!」
私は見失わないようにと、ジミーくんの手を引いて走り出した。
あ、ミリーとレミーはまだ待機でお城にいる。いざとなったら、すぐに来れるからね。
すぐに追いかけたから、その妖精はすぐに見つかった。私はジミーくんの手を放して、ゆっくり歩いて妖精のそばに行った。
「こんにちは」
「ん?お姉ちゃん、僕達に話しかけてるの?」
「そうだよ、少し聞きたいことがあるんだけどいいかな?」
「うわ~僕達が見える人久しぶりだね!」
「うん!」
「二人はここら辺に住んでるの?」
「そう!市場の中心にある樹の妖精だよ」
市場は、真ん中にある樹を中心にそれを囲むように市場が、そこから四方に住宅街があったりお店が建ち並んでいる。
「なんでも聞いて!」
「じゃ最近、変わったことはある?」
「変わったこと?」
「最近、元気ない子達多いよね?」
「あ、そうだね。それに空気もなんだか汚れちゃってて、体がだるい時が多いかも~」
「そっか…。それはいつからか分かる?」
「ん~、いつからだろう?」
「二月ぐらい前から目立つようになったかなぁ?それまでは、なんだか体がだるいっていう話をしてただけだよ」
「そっか…」
二月前か…。それから症状が悪化したってことは、その前から何かしらの起こってたわけだ…。
「じゃ、夜に女の人が歩いてるのは見たことある?」
「夜に?」
「あー、ほらあれだよ。はは様が言ってた、最近悪いオーラを放つ髪飾りをした女の人が夜に歩いてるから、夜はあまり出ないようにって」
「あぁそれか!僕達は見てないけど、はは様はすごく警戒してた。何か悪いことが起きないといいけどって」
「そっか…。じゃあ今度は君達のはは様に聞いてみる。ありがとう、これお礼にあげる」
「わぁ、ありがとう!」
「クッキーだ!ありがとう、お姉ちゃん!」
そして、二人はまた走ってどこかへ行った。
「あのさ…。全然口を挟めそうになかったから黙ってたけど、あの妖精達のはは様って?」
実は、城を出る前にジミーくんにはちゃんと妖精が見えるように、術をかけました。じゃないと、全然分かりませんからね。
「あの妖精は樹の妖精で、あの妖精達にとってあの樹は母親なんです。だから、はは様って呼んでるんじゃないですかね」
「そうなんだろうとはだいたい予想できるけど、それに話を聞くったって、昼間にしてたら通報されるよ?」
「はい、だからまた夜にここに来ますよ。さ、次の妖精を探しましょう」
「それって、寝ずに…?僕、大変なことに進んで関わっちゃったかな?」
ジミーくんがそんなことを言っているのは、次に話を聞く妖精を探していた私には、まったく聞こえなかった。
メリークリスマス!