これから2
「というわけで、今日から話を聞きに行ってきますね」
私は、昨日お父さんから聞いた話をルーカス王子に話に、お城のルーカス王子の執務室に来ていた。
スクリプト王国の城もだけど、城ってなんでこんなに綺麗なんだろうね。ま、私が住んでる離宮もお城とそう変わらないけどね。
「分かった。誰か同行させるか…。ルディ、頼めるか?」
「分かりました」
「え、そんないいですよ!一応ルーカス王子も狙われてるんですから!」
「しかしな…」
私が拒否すると、ルーカス王子もルディさんも悲しそうな顔をして悩み始めた。
あ、この前のこともあるし拒否しちゃまずかったかな?でも、ルーカス王子も狙われてるし…。
そうして、私もルーカス王子もルディさんも悩み始めた時…。
「分かった!今回は僕が行くよ」
「ジミー…。頼めるか?」
「はい、ルーカス王子」
「頼む。そういうことで、ジミーも同行する。いいな?」
どうやっても、連れていってほしいんだな。
「分かりました。よろしくお願いします、ジミーくん」
「こちらこそ」
「さて、こっちが片付いたところで父上の誕生日パーティーのことだったな。お前の祖母が来るんだったか…」
「正確にはナタリー…太陽の姫のね。私は血は繋がってないけど、可愛がってもらってました」
昨日の報告と一緒に、おばあちゃんのことも話しておいたんだよね。
「シュトラント王国の女王そして、スクリプト王国王妃、ソフィーヌ様の母上か…。厄介な人なのか?」
「いいえ?とっても温厚な方で、威厳に満ちたまさに女王って感じの方ですよ。どうしてです?」
「それは…」
そう言って、ルーカス王子が気まずそうにしていると…。
「ルーカス王子は、アオ様の叔母であるルイージュ様の時のようにならないか心配なんだろう」
「リオン、ストレートに言ったね」
今まで口を開かなかったリオンさんが言って、それにジミーくんが突っ込んでる。
なるほど、おば様のことがあったね確かに。
「たぶん大丈夫だと思いますよ?ちょっと嫌みは飛んでくると思いますけど…」
「そうか…」
「一応、他国の王様の誕生日にその息子を怒鳴ったりはしないですよ」
「ならよかった」
「でも王族らしく、遠回しに嫌みは言いそうですけど」
「…そうか」
ルーカス王子もルディさん達も、この間のおば様の襲撃はよっぽど堪えたんだな…。
「とりあえず、ルイージュおば様の時のようにはなりませんよ」
「ならいい…」
「あ!」
重要なことを思い出して、思わず声が出ちゃった…。
「な、なんだ?」
「マリアーヌおばあちゃん、たぶんルーカス王子が婚約破棄したの知ってます…」
「な!ど、どうしてだ!」
「先見っていう力があって、それで私がどんな状態か見ることができるんです…」
「……」
「……」
今回のパーティーでも、何か起こりそうです…。
メリークリスマスイヴ!
皆さまにとって幸せな日になりますように。