いざ、妖精の国へ!!2
扉を私が開ける前に二人が開けて飛び付いてきた。なんとか二人を受け止めた。
「ちょ、ちょっと待った!とりあえず、二人とも離れて!」
「もう!アオが私達に会いに来ないのが悪い」
「そうそう!」
と言って、二人はぎゅうぎゅう私を抱き締めて来る。
とりあえず苦しい。
「分かった!分かったから。私が悪かった。ごめんね、スクリプト王国に戻ってすぐに結婚したり依頼の仕事してたから忙しくて」
「結婚?アオ結婚したの?」
「すぐ破棄されたから、正式にはしてないよ。さ、二人とももう離れて、お菓子も持ってきたから」
「「お菓子ー!」」
やっと離れた。
それから家に入って、レミーが紅茶を淹れてくれてちょっとしたティータイムになった。
ミリーは水の妖精で水色の肩ぐらいの髪に、濃い青色の瞳の子で、好奇心旺盛で新しい物が好き。
レミーは光の妖精で金色のウェーブのついた髪を腰のあたりまで伸ばしてて、同色の瞳を持った子で、基本はのんびりしてて穏やかな子だ。たまに、ミリーと一緒にはしゃいでしまうことがある。さっき私に飛び込んできたみたいに。
「それで、誰と結婚したの?」
「ジョイール王国のルーカス王子とだよ、まぁ、さっきも言ったとおり破棄されたけどね」
「確か~ジョイール王国って~、評判よくなかったよね?ミリー」
「ん?そうなの?」
お茶を飲もうとしてたのを止めて、私はミリーに聞いた。
「そうそう!最近、悪いやつらが結構集まったりしてるから、みんなあんまり近寄らなくなってるんだよ。あそこに住んでる子達もなんだか、力がなくなっていく感覚がするって」
「力がなくなる?そんなことあるの?」
「ん~たぶん、悪い気に長いこと触れるとだんだん力が悪い方に引き寄せられるんだって」
と言って二人は、私が持ってきたパイを食べ始めた。
悪い気ってことは、私が来る前から人身売買やら悪いことをやってたってことか…。あんまり長引かせらんないなぁ。
「そのことなんだけど、もしかしたら今私が調べてるのが、それと結び着くかも」
「本当?私達の友達も被害にあってるの!」
「本当だよ。だから二人にも手伝ってほしいの」
「それなら任せて!」
「レミーも頑張る」
二人ともパイを食べながらだけど、快諾してくれた。
ま、他の妖精達も被害にあってるみたいだし心配だよね。
「じゃ、二人ともこっちに来てくれる?」
「行く行くー」
「うん」
「それじゃ、パイを食べ終わったら行こうか」
そして、二人とお茶会をしたあと私は二人を連れて戻った。