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ある令嬢の焦り2

 アオ・シュプリクト

 シュプリクト王国の姫。シュプリクト王国は小国ではあるものの自然に恵まれて、いろいろな国と貿易を行っている豊かで美しい国だという。

 そして、周りの国から一目をおかれている。その理由が、アオ・シュプリクトともう一人の姫であるナタリー・シュプリクトだ。


 2人は太陽と月の姫と呼ばれている。

 昔、シュプリクト王国を建国したのが太陽と月の女神で、シュプリクト王国には時折その女神達の力を持った姫が産まれるそうだ。

 しかし、最近では月の姫がまったく現れず太陽の姫ばかりだったため、私達の代は太陽の姫にしか学んでいない。


 婚約発表の当日、その月の姫を迎えに行きエスコートをするはずのルーカス王子の側近、ルディ様達に迎えに行かなくて良いと指示を出したルーカス王子。

 会場にルーカス王子にエスコートされて入ると、国王様や王妃様、周りの会場に来ていた人が少しざわめいた。王子専用の椅子までともに行くと、その隣に椅子が用意されていた。ルーカス王子は私をそこに座らせようとした、すると国王様がそれを止めた。


「ルーカス、どういうつもりだ」

「私はミリア以外とは婚約いたしません」

「ルーカス!それが何を意味するか分からんのか!」


 国王様とルーカス王子が口喧嘩を始めると、周りのざわつきがまた大きくなった。そこへ…。


「アオ・シュプリクト姫がご到着されました」


 扉を開け閉めをする使用人が声を張り上げた。

 そこに現れたのは、本当に存在するのかと思うほど神秘てきな色を持った美しい女性がいた。

 白銀のような美しい髪が歩く度にさらさらと流れ、瞳は綺麗な薄紫の色を持った人。皆が釘付けになるほど、その人の存在感は強い。


「月の女神だ」


 誰かが呟いた。

 これが月の姫、これが本物のお姫様。その人をエスコートしているのは、まだ若い騎士。そして、私達の前にきた月の姫は完璧な淑女の礼をして私達と向き直り、遅れた理由と謝罪をしていた。

 そして、ルーカス王子が今回の婚約を破棄すると宣言する、そうルーカス王子が認めるのは私1人だけだと自信満々で見ていると、その人は言った。



「あの~別にいいですよ?」



 月の姫がそう言った時、会場は静寂に包まれた。

 この人は何を言っているの?誰もが欲しがってたまらないルーカス王子の正妃の座をいらないと言うの?

 ルディ様が最初に我にかえり、それはどういうことなのかと問うと、月の姫は国王様に依頼を受けて来たのだという。だから、別に結婚はしなくてもいいとも言った。

 その後、パーティーは月の姫の歓迎パーティーのようになり幕を閉じた。


 アオ様は離宮に連れていかれたらしい、そして長年そこに住み着いていた側妃の霊を天に還し、離宮を本来の姿に戻し快適に暮らしているようだ。




前回と同じで切りがいいのでこのへんで。

短くてすみません。

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