表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/135

ある令嬢の焦り

 どうして!


ガシャーン!


 私は手近にあった物をすべて机から払い落とす。


「お嬢様、怒りを鎮めて下さい!」

「もう1ヶ月以上よ!ルーカス王子が私の元を訪れなくなって!どうして、ルーカス王子は来てくださらないの!」


 私は怒りに任せて侍女に怒鳴った。

 それもこれも、あの女が現れたせいだわ。




 私はミリア・マーリン。マーリン侯爵家の娘。

マーリン侯爵家は先祖に、ジョイール王国の王弟殿下がいる由緒正しい家だ。

 そんな私には昔から憧れていた方がいた、それがジョイール王国の王子であるルーカス王子だ。

ルーカス王子はとても素敵な方。文武両道で外見ももちろん。私はそんな彼に見合うように自身を磨いてきた。そして最近やっとルーカス王子と恋人になれたのだ。


 もうその日々はとても幸せだった。

 ルーカス王子は城に私用の部屋を用意してくれて、ルーカス王子は仕事が終わるとその部屋に来てくれて甘い夜を私に与えてくださった。そして、朝には一緒に食事を摂り私はルーカス王子を仕事へと送り出す。

 その知らせが来たのは、そんな幸せ真っ只中だった。




「俺の正妃を迎えることになった」




 いずれは来ると思っていたが、さすがに突然だった。

 ルーカス王子は、私が城に滞在する前から国王様と王妃様に私を正妃にと、説得してくれていたみたいで、私が城に滞在するのもルーカス王子が強引に押しきった事だった。

 今回も説得を試みたがダメだったみたいで、1週間後ルーカス王子の側近達がその相手を迎えに行くそうだ。


「ミリア、俺の正妃になるのはお前しか考えられない。俺は今回の婚約を破棄する」

「ルーカス王子!」


 ルーカス王子はその言葉とともに力強い抱擁もくれた。私はルーカス王子の腕の中で涙を流しながら、ルーカス王子の確かな愛を感じていた。


 私にはこの人しかいない。そう思えた。


 そして、あの女がやってきた。





切りがいいのでここまでにします。

ここまで読んで頂いてありがとうございます。

感想やアドバイス、ご指摘などがありましたらメッセージを送って貰えたら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ