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穏やかな日2

 部屋へ戻った私は、さっそく父様に連絡をした。


「どうやら、無事に終えたみたいだね」

「一応はね…。で、やっぱり襲ってきたよ。終盤だったから、ルディさん達も手伝ってくれてどうにかなったけど」

「手伝ってくれた?その人達も闘ったのかい?」

「そうなの、私も驚いたんだけどね」


 あの時、確かに闘えてたんだよね。ちゃんと霊も見えてたみたいだし。


「そうなのか、誰が闘い方を教えたんだろうね」

「ん~、ルディさんのお父様で宰相をやっている方が教えていたみたいだけど…」

「息子の名前はルディって言った?」

「そうだけど?」

「家名はカーランド?」

「たぶん、そんな感じだったかな?」

「あー。だからか…」

「知り合いなの?」

「アオとナタリーが生まれる前に、少しの間スクリプト王国にいたんだよ。その時に霊のことも、闘い方も教えたんだ」

「え、父様が教えてたの!?」


 だから、月の姫についてもよく知ってたのか。


「いや~、家を継がないといけないって言って出ていったきりだったからね」

「なるほど~」

「ま、よく知ってる人がいるみたいで良かったよ」


 確かに、知ってる人がいるのは気持ち的にも楽になるよね。


「そうだ、エモ草のことなんだけどね。どこで取り引きされてるか分かったよ」

「さすが、父様」

「そうだろう、で、それが取り引きされてたのは裏取り引き所で最近、ジョイール王国でのものがあったけど、どれも取引先が分からないんだけどね」


 取引先は分からないのか…。ま、そう簡単に分かったら苦労しないよね。


「ありがとう、父様」

「どういたしまして。あ、そう言えば近々ルイージュさんがそっちに行くから」

「ルイージュおば様が?またどうして」

「アオに見せたい商品があるんだって、アオがジョイール王国に行ったって言ったら、どうしてそんなところに!アオは、そんな安い女じゃないのよ!私、ジョイール王国に行くわ、て言ってたから明日あたりに着くんじゃないかな?」

「そう、だったんだ。あ、私がさっそく婚約破棄されたって分かったら…」

「あー…。大変なことになるね」

「とりあえず、対策を練るわ」

「あぁ、そうしてくれ。それじゃ、またね」

「父様、ありがとう」

「いえいえ」


 そう言って、連絡を教えた。

 そっかおば様が来るのか…。


 ルイージュおば様は、私とナタリーのおばあちゃんのいとこで、貿易商をしている。その業界では、結構有名らしい。

 私やナタリーをとても可愛がってくれてるのだ。


「あ、さっそくルーカス王子のところに行かないと」


 私は、ルーカス王子の執務室へ行くためにとりあえず、ルディさんを探した。

 ルディさんは、庭でカイル達に稽古をつけていた。


「ルディさん、ちょっといいですか?」

「なんでしょうか?」


 最近、ルディさんが柔らかくなってきてくれていて、とても嬉しいな。前は敵意丸出しだったし。


「アオ様?」

「あ、すみません。実は、貿易商をしている叔母がこちらに向かってるそうなんですが、ちょっと厄介なことがあってルーカス王子と話がしたいんですけど…」

「分かりました。少し確認をしてくるので、待っていて下さい」

「分かりました」


 ルディさんは、カイルくん達に今日の稽古はこれで終わりだと言って、城の方に歩いていった。


 あ、ルディさんは父様と宰相様が知り合いだって知ってるのかな?ま、それはあとからでも聞けるか。


 



 

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