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解決のち…。3

「なんだあれ!」

「姫さんもだが、あの騎士もすげぇな」


 アンドリューの騎士さん達が、さっきの私とリオンさんの戦いを見てざわざわしていた。

 すると、アンドリューが満面の笑顔で私達の方へ来る。


「凄いなお前ら!なんか特別な力を使ってんのか?」

「ありがとうございます。ちょっとだけ特別な力を使ってるんですけど、スフィーリア王国にはそういうのないんですか?」

「ないな。スフィーリア王国は、剣の腕とかで真正面からぶつかっていくのが多いな」

「スフィーリア王国は、血の気が多いのがほとんどですからね」

「そうなんですか」


 やっぱり、だんだん使える人達が少なくなってるのも事実だよね。

 昔は、この世界のほとんどの人が使えてたんだけどな…。


「しかし、アオがあんなに強いとはな」

「月の姫だからね、力が使えなくてもある程度は戦えるようにしとかないとね」

「いいな、そういうの」

「そんなに強くならなくてもいいと思うがな…」

「なんでだ?ルーカス王子。一緒に戦えた方がいいだろ」

「危険なところにはあまり行ってほしくないんですよ。それに、怪我もされたくないですし」

「ただ守られてる女なんてつまらないだろ?ルーカス王子は過保護だな」

「アオは、度を越えています。少しおとなしいぐらいでちょうどいいんですよ」

「そんなのつまらないと思うけどな」


 なんか、後半からはルーカス王子とアンドリューの言い合いみたいになってる。

 なんだろう、すごい白熱してるけどこの間までは特別仲がいいって訳じゃないけど、悪くもなかったはず、だよね?

 隣にルディさんがいたので聞いてみる。


「あれ止めなくていいんですか?」

「大丈夫ですよ。ただお二人の女性に対する考え方が違うだけなので」

「はぁ、そうですか…」

「私は、戦えなくても戦えてもどちらでもいいですけどね。一緒に居られさえすれば…」

「ん?」

「なんでもありません。さて、そろそろお二人を止めましょうか。レックスさん、手伝って下さい」

「あ、はい!」


 なんだろ?ルディさんの後半の方聞こえなかったけど…。ま、いいか。

 なんであんなに白熱したんだろ?


 ルディさんとレックスさんが二人を止めたあと、夕食もあるから一旦それぞれ部屋に戻ることになった。


「それは大変でしたね…」

「そうですね、とりあえず汗を流さないといけないですね」


 部屋に戻り、リーンさんにさっきまであったことを話ながらお風呂の用意をする。

 ん?リーンさんから返答がこない。そう思ってリーンさんの方を見ると…。


「リーンさん!」


 リーンさんが倒れていた。慌てて駆け寄り、部屋が異様な雰囲気になってるのに気づく。

 なんだか、甘酸っぱいような匂いが強くなってくる、だんだんと目も霞んでくる。


「油断、した…」


 私も体の力が思うように入らなくなり、リーンさんの上に重なるように倒れる。

 意識が薄れていく中で、誰かの声がした。


「さぁ、眠れ月の姫よ。目覚めた時、そなたはアイスプルフの王女になっているからな」


 何、言ってるの?私は、スクリプト王国の姫よ。

 私の意識はそこで途切れた。





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