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解決のち…。2

「やっぱりまだいた」

「アンドリクス王子とその騎士達か?」

「傭兵上がりの者ばかりだとか」

「そうなのか?」

「スフィーリア王国の王族は、自分に仕える者は自分で選ぶのが昔からの伝統のようなものらしいですね」


 ルディさん、さすがだなぁ。スフィーリア王国のことも調べてるんだ。


「お、今度はジョイール王国の一行さんも一緒か」

「ルーカス王子達も体を動かしたいっていうから、連れてきたんだけど。今は、休憩中?」

「あぁ、やるならやっていいぞ。俺らはしばらく休むからな」

「ありがとう、じゃやりましょうか」

「アオ様、早くリオンとやってあげてよ!さっきからソワソワしててさ」

「すみません、早くアオ様に見てほしいものがありまして」

「分かりました、いきましょう」


 私とリオンさんは、さっそく練習用の剣を構えて向き合う。

 審判をルディさんにしてもらうことになった。


「それでは、始め!」

「はぁー!」

「っ!」


 リオンさんが見せたかったのはこれだな。

 ルディさんの始めの合図と共に、私に剣を振ったリオンさん。私は剣を避けたはずだけど、頬にうっすらと血が滲む。


「土を使って剣の長さを足しましたね」

「土の壁を作るのを習得した際、剣に少しでもそれを加えれば相手と多少距離があっても、土でどうにかなるのではと思い練習しました」

「すごいですね、リオンさん。確かに、避けられたと思って油断しているところを突けますね」


 リオンさんは、常に相手を想定した鍛錬が出来てるから、実践をあまりしていなくても動きがそれに近いものになっていくんだろうな。

 しかし、よく考えたな。でもこれ、リオンさんだから出来るっていうのもあるよね。


「集中してもらわないと、困りますよ!」

「っ!そうですね、やられっぱなしではいけないですね」


 一度リオンさんと距離をとり、私も力を練っていき剣に移していく。


「さ、行きますよ!」

「くっ!」


 リオンさんの土を使った剣を、防ぎながら私も対抗していく。

 だんだんと、リオンさんの勢いが無くなっていく。


「なんか、リオンがおかしいな」

「あんなに体力が無くて大丈夫か?あの騎士」

「いや、いつものリオンならこれぐらいではへばらない。大方、リオンに対抗してアオが何かやってるんだろ」


 おっと、ルーカス王子は私が何かしてるのが分かったか。ま、これだけリオンさんの様子がおかしくなれば、普通に私の仕業だと思うよね。

 さて、そろそろ終わってネタバラシしないとね。


「はっ!」

「っ!……お見事です、アオ様」


 最後は、渾身の力で向かってきたリオンさんを受け流し、リオンさんの首に剣を添えたところで終わった。


「見事だったな」

「アオ様、どうぞ」


 タオルとお水を持ってきてくれたリーンさんにお礼を言って受け取り、ネタバラシを始める。

 リオンさんを見ると、ジミーくんから水を貰ってた。


「リオンさん、途中から異変に気付きました?」

「はい、アオ様と剣を交える度に力が抜けていくような感じがしました」

「リオンさんが土の属性での攻撃だったので、少し緑の力を私は剣に乗せてやってたんです」

「相性…でしょうか?」

「正解です。緑は土から養分を吸いとります、だから緑の方が有利になります」

「アオ様、緑の属性も持ってたの?」

「一応、私は全属性持ってますよ」

「は?」


 ジミーくん以外からも、凄い驚いたような感じの雰囲気を感じる。

 言ってなかったな、そういえば…。


「私とナタリーは、一応、全属性持っててルーカス王子達に言ってたのは、その中でも一番いい力を言ってました」

「はぁ~、ほんとに最強だね」


 ルーカス王子達から、呆れてる感じと諦めの感じが伝わってくる。

 そんな中、なんだか周りが騒がしいことに気づいた。





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