異変3
「ここなら、存分に稽古できますよ」
「おぉ、広いなー」
私は、約束通りアンドリクス王子達を広くて剣を扱って、紅白戦をしても大丈夫なところに案内していた。
「ほんとに綺麗な姫さんだな」
「いいよな、あんな美人を嫁にできる奴は」
「あー!出逢いが欲しい!」
「お前ら、うるせぇ!」
ほんとに賑やかだな~。
さすが、傭兵上がりだけあって皆鍛えられてるな。
「よくすぐに思い付いたな」
「一応、スクリプト王国でも王族は一人一人、個人の騎士団を持つようになってるらしいからね。私は、こっちにいた期間が短いからいないけど。ここは私の騎士団用の鍛練場なの」
「へぇ~、でもアオはいらないんじゃないか?」
「まぁね、でも何があるか分からないからね」
「お?ありゃなんだ?」
「鳥?」
話をしていた私達もそちらを向いた。
あ、マリアーヌおばあ様からの返事かな?
「ここよ!」
手をあげて呼ぶと、その鳥は私の目の前まで降りてくると、姿を普通の手紙に代えた。
「凄いな」
「さすが、月の姫さんだ」
そんなことを言われていてもお構いなしに、私は手紙を読んだ。
“親愛なるアオへ
これは、ある国の王族しか修得が出来ない術の一つです。犯人は間違いなく、貴女が予想してる人であっています。”
やっぱりそうか…。どこかで見たことがある術だと思ってたけど…。
手紙がまだ途中なのに気づいて、続きを読んでいく。
“それと、貴女の周りに少し黒い想いを持った人がいるみたいね。十分に気を付けなさい。
マリアーヌより”
久しぶりに、おばあ様から忠告がきたな。
マリアーヌおばあ様は、身内に危険なことが起きることをよく予知して教えてくれる。
ん~、私の物を盗んでいる人とは別の人かな?とりあえず、犯人は分かったからいいか。
昨日、映像を見たときどこかの国でこんな術を見たな、と思っておばあ様に手紙を出してたんだ。とりあえず…。
「リーンさん、例の作戦実行で」
「かしこまりました。では、少し離れますね」
「よろしくお願いします」
いつおばあ様の返事が来るか分からなかったから、今日はリーンさんに同行してもらってたんだよね。やっぱり、おばあ様は対応が早いな。
「何かあったのか?」
「最近、よく物が無くなったりしててその犯人が分かったので、その人を捕まえます」
「さっきのは?」
「犯人を予想はしてたんですけど、いまいち確証がなかったのでおばあ様に頼んで、調べたんですよ。犯人が確定したので、捕まえる作戦を実行に移したんです」
「……やっぱり、騎士はいらないんじゃないか?」
「まぁ、否定はしません。さ、皆さんは鍛錬始めて下さい!」
私の言葉を聞いて、レックスさんが皆さんを促して鍛錬が始まった。
後は、連絡を待つしかないね。
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「失礼します」
「あ、ルディさん」
「犯人を捕まえましたので、その報告とアオ様を迎えに来ました」
「ありがとうございます。じゃ、レックスさん私行きますね」
「あ、アンドリクス王子!アオ様、もう行くそうですよ!」
「おぅ!気を付けろよ!」
鍛錬に混じっていたアンドリクス王子に手を振って、ルディさんと一緒に城へ戻った。




