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今後について

 城に帰った私達を、おばあちゃんとカーランド侯爵が出迎えてくれた。


「お帰りなさい、アオ、ナタリー」

「ただいま、おばあちゃん!」

「ただいま帰りました」

「無事でなにより、お疲れ様でした」

「ありがとうございます、カーランド侯爵」


 カーランド侯爵は、私とナタリーに声をかけたあとルーカス王子達の方にも向かい、声をかけていた。

 なんだかんだ、ルディさんと話す時は表情が柔らかくなるんだよね。


「さてさて、とりあえず今後のことは明日から考えるとして、今日はもう休みなさい。アオとナタリーは、ジョシュに連絡をしてからよ」

「分かった、それじゃルーカス王子。また明日」

「あぁ、ゆっくり休め」


 その後、お父さんに報告を終えた私達は、お風呂に入ってすぐにベッドで眠った。



ーーーーーーーーーーーーー


 次の日


 これまでの事件は、欲に溺れロランに操られていたミリア様の父親であるマーリン侯爵が行っていたそうだ。でも、マーリン侯爵はすでに亡くなっているので、表面上は誰も捕まってはいないが裏では、それに加担した貴族達が捕まったそうだ。

 そして、ミリア様はロランに誘導されていたとはいえ、ルーカス王子を害してしまったことと父親のマーリン侯爵のこともあり、これからは王都から離れた修道院に行くことになった。

 ヴィスタくんについても、牢にいたミリア様を逃がしたことで、謹慎が言い渡された。


 それから、私はと言うと…。


「この度は本当にありがとうございました」

「いえ、そんな」

「寂しいですわ、アオ様がいなくなってしまうなんて…」


 そう、ルーカス王子との婚約を無かったことにして、スクリプト王国に戻ることにしたんだ。

 今は、ジョイール王国の国王様と王妃様にこれまでの報告と別れの挨拶をしているところだ。もちろん、ルーカス王子達もいる。


「どうせなら、本当に婚約をしても…」

「いえ、まだまだ私はこちらの世界のことを知りませんから、もう少し色々自分の目で見てみたいですし、知りたいんです」

「そうか…。ならば、私のパーティに参加してから帰るといい。それならば、ゆっくり別れの挨拶が出来るだろう」

「ありがとうございます、国王様」


 挨拶が済んだ後、離宮へ帰りナタリーに国王様のパーティまではいることを話した。すると、ナタリーはさっそくドレスの準備をすると張り切っていた。

 嫌な感じがする…。


「アオも、綺麗にしないとね!」

「ですよね…」


 ドレスを仕立てる時、ナタリーはなぜか私のドレスにとても力を入れる。

 その間、私は着せ替え人形のような感じになっていないといけない。それが、地味につらい…。


 ナタリーがすぐに仕立て屋を呼んだことで、数時間後には私は着せ替え人形と化していた。


「やっぱり、アオの銀髪には青色がよく映えるんだけど、前回も青系統だったらしいし…。迷うな…」

「ナタリー、自分のはいいの?」

「私はもう決めてるからいいの、問題はアオよ」


 スイッチ入ってるな~。これは、手に負えない。


 その後、午前中に始まった着せ替えはお昼過ぎにようやく、ナタリーの納得のいく物が出てきて終わった。


「こっちのも映えるんだね、アオ。新たな発見」

「……それは良かった、です」


 やっと解放された私が、ソファにぐったりしていると…。


コンコン


「どちら様でしょうか?見てきますね」

「よろしくお願いします…」


 リーンさんが、ノックされたのに気付いてすぐに部屋のドアの方へ向かった。

 仕立て屋さんの片付けが終わり、お礼を言っているとリーンさんがルーカス王子達を連れてきた。


「なんか、ぐったりしてるな」

「さっきまで着せ替え人形だったの…」

「仕立て屋が来ていたみたいですね、今度のパーティのドレスですか?」

「はい!久しぶりに選んだので、すごく気合いが入っちゃって」

「なんか知らんが、おつかれ」


 もう声を出して返事をするのも億劫で、手を上げて返事をした。


「食事を一緒にと思ったんだが…。大丈夫か?」

「……行く」


 とりあえず、お腹は空いてるのでルーカス王子達の誘いを受け、天気もいいこともあり中庭で食べることになった。






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