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決着!

「ルーカス王子、ジミーくんにもさっき私がやったみたいにして、私はルディさんの方に行く!」

「分かった!」


 そう言って、ルーカス王子はジミーくんに私はルディさんに光を分けに行く。

 ルディさんは、さすがとしか言いようがないけど、器用に黒いモヤを払っていた。

 すると、一本のモヤがルディさんの背後から来ているのが見えた。


「背後からなんて、卑怯でしょ!」


 それを確認した私は、ルディさんの元へ行くスピードを上げて、黒いモヤを払った。


「ありがとうございます、アオ様」

「いえ、ルディさん手を出して下さい」


 ルディさんも、ルーカス王子と同じように不思議そうな顔をして手を出してきた。そこに、ルーカス王子の時と同じように光を分ける。


「これで、雑魚のモヤは消えていきますから相手をする数は減りますよ」

「ありがとうございます」


 ルーカス王子はジミーくんにちゃんと分けられたか、探してみるとルーカス王子とジミーくんが光を纏っているのを確認した。


「これで、反撃できますね」

「行きましょう、ルディさん!」


 私とルディさんが、蛇の核の元に向かうのと同じくルーカス王子達も蛇へ向かう。


 蛇に近くなってくると、光ではモヤが消えなくなってきて払いのけながら進んでいく。

 私は真っ正面からきたモヤを払いのけると、後ろからもモヤが迫っていた。


「っ!」

「アオ様!」


 さすがに避けきれなくて、二の腕を少しかすめた。


「大丈夫です!核までもう少しです!」

「分かりました!」


 かすめはしたけど、そこまで深くない。

 ロランの言うとおり、少しでも気を抜けば追い付けなくなりそうだ。

 どうするか考えていると…。


「アオ!」


 ルーカス王子に呼ばれ、そちらを見るとルーカス王子が挟む、というようなジェスチャーをしている。

 

 あ、なるほど。


 それを理解した私は、ルーカス王子に向かって両手でマルを作って見せた。ルーカス王子が頷いたのを確認して、ルディさんに声をかける。


「ルディさん!あの蛇を挟むように、左右から攻めます!」

「分かりました!」


 私達は、さっそく行動を起こした。

 ルーカス王子達も反対側に着いたことを確認し、核に向かって左右から攻撃を仕掛ける。


「「「「はぁーーーーーっ!」」」」


 私達がすれ違う瞬間、パリンと硝子が割れたような音がした。


ギュェーーーーーーーー!


 闇の守護精霊のものであろう声が辺りに響き渡り、目を開けていられないほどの光が溢れていく。



 しばらくして、アオ達が目を開けると地面にロランが横たわっていた。

 アオ達は警戒しながらも、ロランの元へ向かった。


「貴様ら、よくも邪魔を…」

「ルイさんから頼まれました、貴方を止めてほしいと」

「ルイ姉が、まさか術をかけてお前達に接触するとはな…」

「知っていたのか」

「あぁ、知っていたさ…。ルイ姉は、とても優しい方だ。俺がこんなことをおこすのを見越して、やったんだろ…。生きていた時から、よく心配されていたしな」


 ルイさんは、自分の一族が王を害することを知っていた。だからこそ、止めようとしたが力を欲した者達を一人で止めるのは無理だった。

 そして、一族が処罰される前、強い恨み、憎しみを抱えていた弟を見て分かったのだろう。ロランが復讐をすることを、だから後にロランと対峙するであろう者達に向けてのメッセージを残した。


「さあ、月の姫よ…。止めを…」

「いいえ、ロラン。実は、ルイさんからもうひとつ伝言を預かってるの」

「何?」


 私が、掌を合わせて本を開くように掌を上に向けると、そこには銀色の蝶が現れ少し飛ぶとそこで蝶は、ルイさんに変化した。


“ロラン、貴方は色々なことを一人で背負い過ぎました。……でも、もういいんです。その恨み、憎しみは元は私達が力を求めすぎたために起こったこと、王を恨むのは筋違いです”

「ルイ、姉…」

“貴方がこれを聞いている時、貴方が救われていますように。姉の最期の願いです”


 そして、ルイさんは消えていった。


「……すまなかったな、月の姫。もう、いい…」

「分かりました…」


 私は、ロランに近づきその胸のところに手を置く。


「“貴方のあるべき場所へ”」


 そう呟くと、ロランの体は仄かに光だし消えていった。



「終わった、のか?」

「なんか、やけにあっさりしてたな」

「たぶん、ロランの力のほとんどがすでに守護精霊の方にいっていたんだと思います。だから、守護精霊を倒した時点で勝負は着いていたんです」

「なるほど…」


 それで安心したのか、ルーカス王子は座り込みジミーくんは大の字に寝っころがった。

 ルディさんは、剣を納めて長く息を吐いていた。


「お疲れ様ー!アオ!」

「ナタリー!」


 ナタリーが私達の元にやって来た。


 最後はあっさりしていたけど、結構長いこと戦っていた気がするな…。


「さ、帰りましょうか」



 こうして、ロランとの戦いは決着した。







 戦いの描写の勉強を本当にしないといけないと、とても感じました。下手で、すみません。

 実は、この次でアオがルーカス王子との婚約を、ルーカス王子の心がこれからも変わらないならと仮で続行し、みんなで楽しく過ごしました。で、完結にしようと思ったのですが戦いがうまく書けなかった分、恋愛パートを作ってそっちに力を入れることにしました。暇な時に、読んでもらえたらと思います。

 ここまで読んで下さった方、ブクマ、評価をして下さった方、ありがとうございます。

 引き続きよろしくお願いします。

               セラ

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