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カリンinアテライト1

一歳で異世界に旅立ったカリン

理由はそのうちに、、、


異世界編スタートです


クバーロ大陸中央に位置する大国がアテライト王国だ


四季があり、気候が穏やかなため農業や林業が盛んな国だ


資源も豊富なのだが、海に面していないため魚介類は輸入に頼っている





まあ、簡単に言うと とにかく豊かな国なんだ






















さわさわ、さわさわ、さわさわ、ほおに当たる風が心地良い



アテライト王国に春がやってきた








少女が立つ丘の上にも暖かい春風が吹く




「カリン、カリン!」



自分を呼ぶ声にカリンが振り返ると、よく知る少年が走ってきていた




「カイトっ」



少女は満面の笑みで少年を迎える




しかし、少年は深刻そうな顔をして唇を強く噛んでいた



これは、なにかあったなとカリンは急に真剣な顔になる


少年が唇を噛むときは決まって悪い知らせがある時なんだ




少年は顔を上げて言った




「俺、騎士団に入ることにした。カリンも一緒に入らないか」



「ええっ」




運動神経が良い彼がいつか騎士団に入るのは分かってたけど


まさかこんなに早いなんて思いもしなかった


「カイト、あなたまだ10歳よね。 大丈夫なの」




「うん。一緒に入ろっ カリン」



彼の笑顔は反則だ


いつだって願いを叶えてあげたくなる




「分かったわ」




本当に大丈夫なんだろうか


























私とカイトは小さい頃からいつも一緒だった


初めは双子だと思ってたけど、違った



私は、この家の子供じゃ無いんだって



私は捨て子だったらしいの


まあ、過去にはこだわらないから気にしないけどね





ああ、カイトはこの家の子供よ


お義父さんやお義母さんに似て美形なのよね




私の大好きなキャラメルと同じ色の髪に、翡翠色の瞳


小さい頃から外で遊んでたから肌は浅黒いの


もちろん、運動神経が良いし人当たりも良いし完璧っ!


この村ではめちゃくちゃもてる と私は思ってる


なぜか女の子と一緒にいるところを見たこと無いけどね






それに比べて私はみんなにちっともとけ込めてない



男の子は目を合わせたら動かなくなるし


大人はみんなよそよそしいか、よくにらまれるか、異常に子供扱いする


女の子はさらにひどくて顔を真っ赤にして目を背ける


そんなに私のこと嫌いなのかな   顔を真っ赤にするのって怒ってるってことだよね。



たぶん私がブサイクだから みんな目を背けるのかな


自分で言ってて悲しくなるけど、これが現実なんだ





私に優しくしてくれるのは、お義父さん、お義母さん、カイトの三人だけ。


私も、この三人の他には何もいらない



特に、カイトは私の一部って言えるぐらい大切なんだ



だから、カイトが騎士団に入るなら私も入る













家に帰ると、お義父さんとお義母さんは私の荷物まで用意してくれていた


10年間、自分の子供でもない私を大切にしてくれてありがとう


そういう気持ちで2人に抱きついて、カイトと家を出た




































10年間過ごした村からでて2週間



私達はようやく王都にたどり着いた




騎士団の扉の前にたった私は驚いた



隣のカイトを見ると目を輝かせている




カイト、この騎士団って確かこの国で一番優秀な騎士団のレッド・ウルフだよね?


っていうか私達、剣術やったことないのに入れてもらえるの




「カイト、あのさ」



と声をかけて私は後悔した






ああ、カイトは絶対何も考えてないな




なぜなら、カイトは堂々と門番に声をかけていたんだもん


「騎士団に入りたいので開けてください」って。





カイト。


それじゃ絶対に開けてもらえないよ



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