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第2シーズン第一話 旅立ち

新シーズン開幕でございます!

「それでは、お気を付けて」

三人はゴネフェを出た。

瓶を掲げてめろんが言う。

「まさか女神が母さんだったなんて・・・」

「それよりめろんの【不可説不可説〈転〉】かっこよかったよ」

紅王がめろんの顔を覗き込んで言う。

ベルリによると、めろんの【不可説不可説〈転〉】は今までにないスキルらしい。

新しいスキルを製造、使用するのは莫大なスキルパワーを要する。

その為スキルパワーの上限も増えるらしい。

祐樹に見てもらうと僕の上限は258になっているようだ。

「死者蘇生の研究家ってどんなのだろうな」

「ミイラだったりして!」

紅王が叫ぶ。

「まさか・・・」

苦笑する三人。

瓶を掲げてめろんが言う。

「まさか女神が母さんだったなんて・・・」

「それよりめろんの【不可説不可説〈転〉】かっこよかったよ」

紅王がめろんの顔を覗き込んで言う。

ベルリによると、めろんの【不可説不可説〈転〉】は今までにないスキルらしい。

新しいスキルを製造、使用するのは莫大なスキルパワーを要する。

その為スキルパワーの上限も増えるらしい。

祐樹に見てもらうと僕の上限は258になっているようだ。

「死者蘇生の研究家ってどんなのだろうな」

「ミイラだったりして!」

紅王が叫ぶ。

「まさか・・・」

「いや、分からないぞ」

祐樹が言う。

「実はその都市はバケモノの巣窟で人ならざる者が集結していて、訪ねてきた人を喰っているのかもしれない・・・」

「ひ~!」

紅王が悲鳴を上げる。

「それよりベルリ、異様に寂しがってたけど、あれは何なんだ?」

「知らん」

「アイトはジャンボなんたらかんたらパフェを早く食べたがっていたね」

友達の話で盛り上がる。

「この魔道具、どう?」

祐樹がカバンから壺を取り出す。

「何かが出てくる壺!」

ごとごとっと壺の中から音が鳴る。

「今すぐ捨てろ!」

「貴重なの!」

「じゃあ売れ!」

「こんなの売れるわけない!」

「じゃあなぜ買った!」

取っ組み合う男どもを紅王が見つめる。

「私も・・・」

紅王がカバンから袋を取り出す。

「この中にゴネフェで買った日用品、布団がすべて入っている!野宿の用意は出来ている!」

「あ、僕この先の村に宿をとってあるんだよ」

木の葉が冷たい風に舞う。

「そんな・・・」

「まぁまぁ、代わりにこの壺の中に今入っているもので・・・」

壺からねちょねちょして目玉が至る所に付き触腕が生えた物体がはい出てくる。

「エ・・・」

「今すぐ捨てろその物体!というか壺も!」

「ほら、だって役に立つ物も出て来るぞ!」

祐樹が反論する。

「へぇ、どんな」

「例えば・・・」

祐樹が壺に手を入れる。

「カルビ」

肉!?

「延長コード」

なぜ。

「ヘコブロックくの4×2×1のやつ」

なぜヘコブロック?

「それに品天堂スイッチ」

な~ぜなぜ。

「でも、それは役に立たないね」

紅王が冷たく言い放ち、壺をどぶに捨てる。

「うわぁ~ん!」


ケルセ山脈付近、レクテ村。

「ここで今日は宿を取る。夕方までは自由行動にしよう」

祐樹が二人に言う。

「冒険者さんですか?」

ロングヘアの女性が歩いてくる。

「この薬は何か分かりますか?」

女性が巾着を開けると、中には粉末が入っていた。

「この色はべクリド科の薬草の粉末。効果はたしか・・・頭痛止めだな」

祐樹が言う。

「ほう・・・薬に知識があるということで頼みたいことがあるのです。私は薬屋をしているのですが、遠くに住む母上が倒れたとの知らせを受け、代わりに私の薬屋を切り盛りして頂けませんでしょうか」

女性が尋ねる。

「皿洗いの仕事があるなら多大なご迷惑をおかけしますが・・・」

紅王を見ながらめろんが言う。

「お引き受けしましょう。良いよね?」

「もちろん」

三人は依頼を受けた。


薬屋【パオマ】。

見た目は質素だが、中に入ると、

「なんだこれ・・・」

立ち並ぶ大量の棚。

引き出しには『クリエアロ科』『デンクリ科』などと刻まれている。

「この薬草などは自由に使っていただいて構いません。客が来たらその人の所望する薬を作ってあげてください」

隅で荷造りをしながら女性が言う。

風呂敷を結ぶと、女性は立ち上がった。

「行ってまいります」

「行ってらっしゃい」

女性が去っていった。

「さ、営業始めますか・・・開店中みたいな札、無い?」

祐樹が伸びをしながら言う。

「えっと、あるのは、『閉店中 またのお越しを』『現在仕入れ中』と、何だこれ、春、夏、冬、中って書いてある」

紅王が札のかけてある壁を見ながら言う。

「春夏冬中。よく見ろ、秋が無いだろう?あきない中だから、『商い中』って事。それを表にかけて」

めろんが言う。

「お~け~」

紅王が表に札をかけに行く。

「一日目、開始だね」

カラン。

入り口の鈴が鳴った。







次回予告 第二話 十人十色

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