#6 11か月間の鍛錬
さらっとまとめさせていただきました。短くてすみません。
~変わったこと~
いつやるか決めかねていた、両親への転生者報告と、その記憶の開放。
これを、あの日、凄い人になるとメイドに言った日に始めた。
結果としてできるようになったことは多くある。
転生してから、あまり多くの月日が経ってないこともあり、学校の教育レベルは変わっていない。つまり、何の問題もなく全て解ける。
力の強い人は、あまり頭が強くない傾向にあるというが、勇者のパーティー選考では、割と学力も優先される。特に賢者に対してその傾向が強いそうだが、右腕と呼ばれるには頭もしっかりしていないといけないというわけだ。
教育係だったあのメイドの見る目が変わり、ついには、3か月程度で、
「私が教えられることはありません。」
とまで言わせた。
当然、今までの幼稚なしゃべり方はやめ、好青年風のしゃべり方へと変わった。
そして、どんどん変わったのが強さだ。実は、こっそり鍛えていたため、この若さですでに一人前ともいえる体の使い方ができるようになった。前世が戦士であったこともあり、剣ならば人よりもはるかにうまく振れるようになるコツも知っていた。
また、忘れてはならないのが、指パッチン神だ。実は、普段よりもかなり多めに指パッチンをしている。
使えるスキルを増やすためだ。スキルの中でも、魔法。つまり、魔弾攻撃のスキルを持っていないのは、致命的だった。
だから、同年代の中、つまり1年生となる者の中では、かなり優秀といわれるほどの魔法についての理解も進めた。
幸いにも、記憶力はいいほうで、賢者の使用していたあらゆる魔法の効果、魔法陣の一部は覚えていた。
【魔法陣作成】Ⅲのスキルも相まって、その記憶は大いに役立つこととなった。
また、【属性理解】Ⅹによって、属性は、すべての属性が使えるようになっていた。
全属性使用可能で、魔法陣の作成も補助ありで作れるというのは、魔法を使う上で相当なアドバンテージとなる。
町の中でも、かなり強いほうだといわれる父も破ることができた。
前世の記憶を活用し、11か月程度で本当に、町の凄い人には成れたというわけだ。
そして、一つ大きな収穫もあった。11か月の間も、当然ライブは続けていたわけだが、たまたま、王都の使節の方々がこの町にみえていた。
その時、たまたまライブ中であったため目につき、少ししたら、連絡がいくかもしれない。との通達を受けた。つまり、あの時の勇者に再び会うことができる可能性が上がったということだ。
そして、11か月の間に努力を重ねたレオは、当然、本来の目的であった学校への入学を検討することとなったのであった。
学校は、入学時の年齢などは関係なく、学力や戦闘力などの試験で入学が決まる実力主義だ。
受験の難度が高いとされる、王都の学校を受けることにした。
生活面、学力等、本来ならば気になる部分も、転生によって、はるかにアドバンテージがある状態。正直、心配することなど何もないほどだった。
そして、なぜか、王との謁見の時期までもが、その入学の試験の少し前という、偶然にしてはできすぎたタイミングで、指定された文書が届いたのだった。
そして、レオは王都へと旅立つことを決めた。
学校に入学してからすぐに、世界の概要がなんとなくわかってくると思います。学校編は、説明パートな感じになるかと思います。