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めたふぃくしょん  作者: 黒慎
5/6

なんかシリアスっぽいけど、意地でもコメディに戻してみせる!○っちゃんの名にかけて!


魔眼スコープビジョン。


能力は、みた人物のこの世界観での役割がわかるという、まさしくメタ能力である。

スコープビジョンには、まだ他にも能力があるらしいのだが、それは使いこなしていくうちに解放されるらしい。

母さん曰く、そっちの方がロマンがあるとかないとか。


世界観事変の影響だろう、無駄に大きな下足室を抜け、中央で交差しまくってる階段を上がり、2ーAの教室にたどり着いた。

教室の机は、なんかスタイリッシュになり、使いやすいのか使いにくいのか、判断に困る物になっていた。


「おっ! 大佐おはよう! 」


「ハイハイおはよう」


小学校から定着したあだ名は、いまだに現役だ。

その挨拶を皮切りに、いろんな奴から挨拶され、それを返していく。


そして、違和感を感じた。


クラスメイトの名前が出てこないのだ。

ニジ高は1年から3年まで、担任ごとクラスを持ち越す。つまり、1年近く一緒にいたクラスメイトの名前が思い出せない。


(ど、どういうことなんだ…………ハッ⁉)



俺はスコープビジョンを起動させる。そして、その原因がわかった。クラスメイトの役割の欄が『モブクラスメイト』となっていたのだ。


俺も学園モノのラノベはよく読むからわかる。学園モノは、主要キャラクター以外にクラスメイトも出てくるのだが、ちゃんと名前がある、少なくともモブなんて表記されない。


(これが……世界観事変ってことか)


俺は一瞬、作者の手抜きなんじゃないかと考えたが、この物語の流れだったら世界観事変の影響だと判断した。うん、そうに違いない。


(早いとこ犯人をブッ飛ばさないとな)


「うぉ押ぉおっ忍っ!!!」


俺がそんなことを考えていると、ズパァーン!! と派手な音を立てて扉が開き、鼓膜を震わせる程の大音声が、教室に響き渡る。


『押っ忍!!!』


それに続いて、俺以外の男子が一斉に立ち上がり、大きく返事を返す。

それに満足した様にウムと頷くと、俺の席まであるいて来る。


ストレートな長髪を鉢巻の様に後ろで固結びし、本人の性格を表した強気で大きな吊り目、制服の上からでもわかる筋骨流流な肉体。


俺の席の横で立ち止まると、急にモジモジし始める。


「お、おは、おはよう!」


「おはよう」


そうだ。そうだよな。

こんな強烈なキャラクターが、モブキャラなんてありえない。


「わ、ワシの婿、婿にこんか?」


凱千 覇名 (がいせん はな)。


筋骨流流な美少女は、【覇王】とスコープビジョンに表示されていた。




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