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出戻り勇者は自重しない~異世界に行ったら帰って来てからが本番だよね~  作者: TB


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第80話 入学式

 アメリカでゴルフツアーに二週間にわたり参加した俺は、久々に日本に戻って来た。

 今日は俺の引っ越しだ。


 今泉さんが取得してくれた俺のマネージメント会社のオフィス兼自宅マンションの建物も無事に取得が終って、家具や家電品も全部新品で買い揃えたから、持って行くのは身の回りの物だけなんだけどね!


 アンナと香織が「転移門で普通に戻って来れるのに全然戻って来ないとか絶対怪しいよね?」

 とか言い出したけど『俺は潔白だよ』と声を大にして叫びたいぜ。

「まぁ良いんだけど、今日はテレビ収録終ったら付き合って貰うんだからね!」とアンナが食い下がって来た。


「もう引っ越しとかは終わったの?」

「私も香織もとっくに終わってるよ、翔君の事務所の所属タレント扱いで全部今泉さんが手配してくれたから、全然手が掛からなかったしね。自分でやったのは洋服とかを出してクローゼットに移したくらいだよ」


「じゃぁ今日は三人で収録が終ったら食事に行こうか?」と提案したら

「賛成だけど今日は三人だけだよ?」と念をいれられた。


ホープランドや『カラーレンジャーズ』の活動は、しばらくの間は、美緒とマー達に任せてあるから、大きな問題が起こらない限りは、今は学生生活を楽しむ事にしよう。


 お昼のバラエティ番組にGBN12と一緒に出演して、昨日までのゴルフツアーの事とかを聞かれて和やかな感じで収録を終えた。

 高校生になる俺に対して高校生活での目標とか聞かれた。


「今年の目標としてはゴルフとボクシングでプロのライセンスを取る事が目標ですね!」と答えたら、「それってどっちも世界チャンピオンとかランキングで一位になるとかそう言う事?」とか言われたけど「目指したいのは勿論ですけど、まだライセンスも持ってないから、ライセンスを手に入れる事が目標です!」って優等生発言でとどめて置いたよ。


 収録が終ってアンナと香織と三人で恵比寿のちょっと高級なランチを食べれるお店に向かった。

 若者の多い渋谷だと絶対俺達が三人で歩いてたら大騒ぎになって落ち着いて食べれないからね。


 今日はアンナの希望で恵比寿駅から徒歩四分くらいのとこにあるパンケーキとオムライスの人気店に行ったよ。

 すぐに俺達って気付かれたけど、やっぱりちょっと大人の街だけ合って、遠巻きに噂される程度でちょっかいを出されるような事は無かった。


「ねぇ翔君は高校では何かやりたい事とか決めてるの?」

「そうだなぁ、学生生活って今だけしか出来ないから高校生らしい事とかやってみたいんだよね。スポーツはインターハイとかで何か出てみたいけど、今更出ちゃうとなんだか悪い気もするしね。香織と一緒に剣道の個人戦だけ参加しようと思ってるよ。後ね格闘技系で体重制限なしで参加できるのが、相撲だけだったから相撲をやろうと思ってるんだよね」


「ぇ? 翔君本当にお尻丸出しで汗の匂いが酸っぱい感じの子達と裸で抱き合う競技やるの?」

「アンナ……それ結構相撲やってる人達落ち込むから雑誌のインタビューとかで絶対言わないでよ? 百パーセント炎上するからね?」


「翔君のキュートなお尻が見れるなら、眼福だから全然いいんだけどね?」

「ねぇ翔君?」


「香織ちゃんどうしたの?」

「相撲ってGBN12で応援に行ったりは出来るのかな?」


「あーそれは厳しいかもしれないよね、俺が始めたら国営放送以外の局も取り上げるかもしれないから番組制作の関係でOKな大会とかできるかも? ゴルフじゃ無いけどプロアマ混合のトーナメントとかさ」

「それって凄い盛り上がりそうだよね。それこそ翔君が提案したらどうかな?」


「そうだなぁゴルフの番組作ってくれてるプロデューサーさんに今泉さん経由で頼んでみるよ。一年生の内はメインはボクシングだけどね。俺の今の体重で参加できる階級でアマの世界戦取りたいから、五月の誕生日が来たら、一気に試合数こなして間に合わせるつもりだしね!」

「大丈夫だとは思うけど無理はしないでね?」


「大丈夫だよ、それよりさ香織とアンナはGBN12の活動以外の予定はどうなの?」

「私とアンナは高校生の間だけはタレント活動ガッツリするって決めたから、そっち系で忙しいかな。私ももう今年いっぱいはドラマが2シーズン連続で入ってるし、春のシーズンは準主役級なんだけど、それの評判次第で、来年の一月のドラマで主役作品用意するって言って貰えてるよ」


「私は、モデルの仕事だけでもとても全部はこなせないほど来てるから、GBN12のお姉さんたちが一緒にランウェイに出れるような要請を優先してるね。ニューヨークとパリとミラノのコレクションだけは単独で受けたよ」

「なんだかその話って今泉さんが凄い笑顔でにやけてそうだよね」


「そうなんだよね、それで最近不思議に思ってる事がるんだけど……」

「どんな事?」


「GBN12のお姉さん達ってみんな三年とか練習生で頑張っててそれぞれプロダクションに所属してるんだけど、GBN12に加入するまではお給料どころか、レッスン料を毎月払って居たらしくってさ、今は正式メンバーでやっとお給料貰えるようになって本当に喜んでるんだけど、そのお給料がね不思議なくらい安いんだよね」

「ちなみに今ってアンナと香織はGBN12ではどれくらい貰えるの?」


「GBN12の活動では毎月事務所に一人百二十万円みたいだよ? 色々引かれて手取りは百万円だね。香奈ちゃんと陽奈ちゃんもそれは同じだよ」

「でも、私と香織は他の収入が大きいからね」


「映画とか海外ブランドのモデルとかは凄そうだね」

「皆にはとても言えないくらいの額なのは間違いないね」


「で、話は戻るんだけど、お姉さんたちはモデルとかでも結構私と一緒に出てるのに、お給料月額固定で十五万円とからしいんだよね。なんとかして上げられないのかな?」

「冬元さんのプロデュースしてる全部のグループのメンバーの事とか考えたら、GBN12の人達だけ待遇良すぎるとバランスの問題とか出て来るんじゃないのかな?」


「そうなんだろうけどなぁ。折角一緒にやってるんだからジャパニーズドリームってあっても良くないかな?」

「まぁ香織とアンナがそうして上げたいなら俺は反対しないよ。一度全員集まって貰って今泉さんに頼んで全員うちの事務所に移籍して貰うようにしたらいいよ」


「移籍金とか少し面倒な話になるかも知れないけど、今泉さんに任せたら何とかなるし、契約金の形で本人達が負担しなくていいようにしてあげるよ」

「いいの?」


「香織とアンナのお願いは断らないって決めてるからね俺」


 そう言うと二人共顔を赤らめて「ありがとう」って言ってくれた。


「ねぇ翔君? お願いを断らない対象って今何人いるの?」

「え……」


「絶対私達だけじゃ無いよね? 先生に美緒さんにリンダさん達もそうでしょ?」

「あぁ、まぁそうだね。みんな大事な仲間だよ?」


「ごめんねちょっと意地悪言って見たくなっちゃった。今は『カラーレンジャーズ』の事もホープランドのことも知ってるから、ちゃんと判ってるつもりなんだけどね。でもどうしても一番大事な存在でありたいって私も香織も思ってるんだよ。この気持ちは抑えられないの」

「そうか……そりゃそうだよね。優柔不断な俺でゴメンな。でもその上で言う。俺はみんな大切だ。皆を必ず守るから俺に付いて来てくれないかな?」


「あぁあマジで言ってるよね? 解ってたけど。どうする香織? 私はとっくに答えは決まってるけどね」

「私だってとっくに決まってるよ。翔君一生私を守ってね」


「OK任せろ。でも後三年間は高校生活もしっかり楽しもうぜ!」

「「はい」」


 ◇◆◇◆ 


 それから一週間が過ぎ入学式の当日を迎えた。

 私立の有名高校でもある俺の通う学校は、例年テレビ局の取材も来てたそうだけど今年は一段と凄い事になってる。


 高校の入学式に在京テレビ局が国営放送局も合わせて七社も取材に訪れていた。

 当然お目当ては俺だよね?


 新入生総代での挨拶もさせられちゃって「そんなのは遊真の担当だろ?」とか思ったけど、まぁ今回はしょうがないよね……


 プロアマトーナメントの時に出会った西園寺さんが話し掛けて来た。


「うちは、幽霊部員OKだから所属してくれたら嬉しいな」


 ゴルフ部からの誘いだった。


「本当に部活とか文化祭とか殆ど手伝えませんけどそれでもいいんですか?」

「ああ構わないよ。俺が一応部長だけど俺も一年中ほとんどプロアマトーナメントに参加してるし、学校すら満足に来てないからね。うちの学校は一芸に秀でてたらそれをちゃんと評価してくれて単位くれるから、翔も既に卒業式まで全部休んでもスポーツ大会とかにうちの高校の所属って言って出るだけで、卒業証書貰えるんじゃないかな?」


「それなら籍だけ置かせて下さい!」

「OK、よろしくな」


「おい西園寺、旨い事誘い込んだな。松尾君、俺のとこも一応インターハイ出場の件があるから在籍はしてくれよ?」

「あ、はい柳生先生(剣道部)、よろしくお願いします」


 その後には当然の様に、瀬古先生(陸上部)と、北島先生(水泳部)輪島先生(ボクシング部)の三人も来て、在籍だけはさせられる事に成った。


 折角だから青春も満喫するぜ!

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