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出戻り勇者は自重しない~異世界に行ったら帰って来てからが本番だよね~  作者: TB


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第53話 『COLOR RANGERS』の活躍とタイトルマッチ【前編】

 チェルノブイリの原発跡地は、ダンジョン化していた。

 二層まで降りた時点で魔素の存在が確認できレベルアップも可能な状況となり事態は大きく動き出した。


 香奈から聞いた情報によりゲームの世界がそのまま現実に現れた存在が『イルアーダ』で有ることを知った俺だがMMORPGのゲームに比べると、なんともステータスのアップに時間がかかるシステムだな。


 きっと開発スタッフはマゾだ。

 今のスマホゲーの自動狩りゲーシステムが全盛の状況から比べるとマジで『ク◯ゲー』認定されそうだけど専用マシンの必要なVRゲームの世界ならユーザー自体がハードユーザーが多いだろうし問題なかったのかな?


 でもなぁ、ゲームなら開発者はチートコードを使った爆上げが出来たりしそうだし魔王以外にもヤバイ存在が居たのかもしれないな?


 でもこの世界にダンジョンの形でイルアーダとの繋がりができた以上は能力値を上げる事もできるのだから、俺以外の存在がこの先ステータスアップを行いスポーツの世界にも進出してくる可能性は当然ある。


 問題は、チェルノブイリで実際に起こった事実として魔物素材を使わない兵器だとほぼ討伐はできないんだよね。

 俺や『COLOR RANGERS』のメンバーがわざわざ他の人のレベルアップを手伝ったりするのは嫌だし、どうするのが正解なんだろうね?


 問題はこの事実を公表するべきかどうかなんだが、よく解らない状況に陥った時には「丸投げ」するのが一番だぜ!


 俺は斗真さんに連絡を取りカーネル大将と三人で話し合う事にした。


  ◇◆◇◆ 


「と、言う事は私やカーネル大将でも魔物を倒せばレベルを上げたり、能力値を引き上げたりする事が可能という事なのかい?」


 俺は斗真さんと合流してカーネル大将の家でダンジョンの出現を報告し、今後起こるかもしれない事態を相談していた。


「実際には魔物素材の武器や魔法がないと討伐は極めて難しいですね。チェルノブイリでも一万人の軍で二か月包囲していて、その間に倒した魔物はゼロですから」

「そうか、でも翔君なら難なく倒せるんだよね?」


「そうですね、今出てきているクラスの魔物なら困ることはないと思います」

「翔、リンダのレベルは上がってるのかい?」


「『COLOR RANGERS』のメンバーとして動いてもらっているので頑張ってますね」

「私は駄目なのか?」


「現状では『COLOR RANGERS』以外のメンバーをレベルアップさせる予定はありません。後リンダにも伝えてありますけど、例え家族といえどもリンダの能力の話や『COLOR RANGERS』絡みの話は、しないようにお願いしたいですね」

「今の所は、了解しておこう。だがもしもだ、その魔物達が一般人への被害を与えるようになった時に人々を導いてくれるのかい? 翔が」


「それはお約束は出来ませんが、もしそのような事態になれば『COLOR RANGERS』が、出来る限り頑張ります」

「とりあえず今の所その魔物の発生源として、翔君が把握できているのは三箇所だけなのかい?」


「そうですね、でもまだ確認出来ていない事が多すぎて、はっきりと解ったことが出てくれば又相談します」

「軍事衛星で武漢とチェルノブイリについては二十四時間態勢で、監視を続けよう。教皇は翔君の協力者なんだね?」


「はい、現在は聖女を通じて仲間と言う認識で間違いありません」

「バチカンはローマに内包されているから、もし魔物が溢れ出したときの被害は計り知れない。被害が起きた場合の討伐優先順位は、バチカンが最優先だな」


「俺達もそのつもりでは居ますが、今後ダンジョンが増えないとも限りませんので、どんな状況にも対応出来るように準備を進めます」

「翔君がこの世界に居てくれたことを、今更ながら嬉しく思うよ」


「SYOU MATSUOと『COLOR RANGERS』の関係性は公式にはずっと秘密にするのか?」

「それだけは勘弁して下さいね。カーネル大将、俺にも一応羞恥心はありますから」


 じゃぁ何であんなスタイルにしたんだと言うツッコミは入れられずにとりあえずの打ち合わせは終わった。


 ◇◆◇◆ 


 十月を迎えた。


 ゴルフの練習とボクシングジムでの健人さんのスパーリングパートナーを務めながら、チェルノブイリでのダンジョン探索を続け『COLOR RANGERS』のメンバーもレベルアップを重ねメンバーのレベルも平均二十に到達した。


 マリアンヌはレベル五を迎えた時点でスキル【神言】を身に付け、唯一JOBを授ける事のできる存在となり、バチカン内部では月に一度の奇跡の演出以外では人前に顔を出すことはなくなり、通常時は『COLOR RANGERS』のホワイトとして、翔達と行動を共にし始めた。


「綾子先生と美緒ももう十分に人外の存在になっちゃったね」

「私達は、翔みたいに目立つ行動をする度胸はないわよ」


「ホープランドの住人もこの一か月で千人を超えてきたのよ、その世話だけでも大忙しだからね」


 結局、アナスタシアも凄く頑張ってホープランドで難民の面倒を見てくれていて、まだ一か月だけど『COLOR RANGERS』としても動いて貰う事になった。


 割り当てた色は、銀色『シルバーレンジャー』だ。

 めちゃ嬉しそうに全身タイツを着込んで装備品の転移門とマジックバッグに感動してた。


 あと一人入ったら、サッカーチーム作れるな。

 十一人になったらバルセロナにでも挑もうかな?


 今の所候補者は、アンナと香織くらいだけど、積極的に秘密を暴露する必要もないしね。


肝心のJOBは


 俺        勇者     レッドレンジャー

 ヤリマンスキー  勇者     ブルーレンジャー

 香奈       魔王     ブラックレンジャー


 マー       拳聖     グリーンレンジャー

 ビアンカ     賢者     イエローレンジャー

 マリアンヌ    聖女     ホワイトレンジャー


 美緒       スカウト   パープルレンジャー

 綾子       セクレタリィ サクラレンジャー 

 リンダ      ソルジャー  オレンジレンジャー

 アナスタシア   エージェント シルバーレンジャー


 と異世界経験のない四人には、ファンタジーっぽくはないJOBが付いたが、異世界召喚組のギフトJOB以外は、経験を積むことで転職が出来る事もあるそうだ。



 俺は最初からずっと勇者だったから、JOBシステムなんて気にしたことなかったしね。

 そもそもゲームのシステムが元になってるとか知らなかったし。


 香奈とヤリマンスキーは、基本的に俺と同じ能力を身につけることが出来るが、香奈だと闇系統に成長補正があり、ヤリマンスキーだと聖属性に補正がある。


 マー達三人は能力特化型で限界値が特性に応じて俺よりも高くなる項目がある。



 但し、実際に同時接続型のゲーム経験者なら解ると思うが、レベルや能力の差などは相当に大きくないとプレーヤースキルの壁は超えられない。


 単純に数字に現れない強さも有るってことだね。

 各JOBに勇者では覚えることの出来ない特殊技能が一つずつ存在する。


 例えばマリアンヌの「神言」だ。


 マリアンヌがレベル三百を超える程度まで成長すれば、バチカンの奇跡もマリアンヌ一人でも演出出来る様になるな。


 でもなぁ……イルアーダで成長スキルを手に入れていない人達ではレベル二百を超えてる人を見たこと無いんだよね。


 冒険者ギルドのSSSクラスでやっとレベル百八十くらいだからな。


 それに対してモンスターはエンシェントドラゴンなんかはレベル五百くらいだったから、発見時はレイドと呼ばれる大規模ミッションが招集されてたんだよね。


 今思えばレイドは運営が仕込んだイベントだったんだろうな。

 ビアンカは魔法は勿論だけど錬金と魔道具作成に優れた適性のある職業だから、意外に重要なポジションだ。


 テロリストに最近襲われてないから、ホイホイ内のテロリストがいつの間にか居なくなっていた事実には敢えて誰も触れていないが、俺はビアンカの肌ツヤが良い日は背筋に冷や汗が流れるぜ。


 俺が襲われる危険性も排除できないからカーネル大将にテロリスト殲滅ミッションを振り分けてもらいたいな。

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