第49話 カラーレンジャーズの正体は?【前編】を編集
夏休みの終了まで残す所一週間を切り、俺が異世界から戻ってきて一年が過ぎた。
この一年間はいろんな事が起こりすぎて大変では在ったけどすごく充実もしていたな。
オリンピックでの金メダルが一番のメインイベントかな?
でもアフリカの希望の地『Hope Land』も動き出したから、ここで歩みを止めるわけにも行かない。
やり始めた以上は責任も付き纏う。
既に五十人の住民を抱え、これからはホームページ上でも難民の受け入れを表明し、あらゆる支援をしていく予定ではある。
問題が全く無いわけではない。
例えば宗教だ。
今回の『Hope Land』ではバチカンの支援のもとに教育設備を充実させていく予定だから、そこでの教えはバチカンの教えが色濃く反映されるのはしょうが無い。
難民の人達もそこを納得できるのかが障害になるかも知れないよね?
そして俺に時間の余裕が出来たことを待ち構えてたように教皇様からマリアンヌを通じて連絡が入った。
ドバイの王族の方がHIVの末期症状に陥っていて特別な奇跡の演出を頼まれた。
流石に王族の立場で改宗は出来ないので、表立っては奇跡が起こせる条件が揃っておらず、あくまでも対象者が個人の胸の内だけでの洗礼を受ける事で奇跡が起こせないかの打診が在ったそうだが、俺のもとへ届く祝福が七千万米ドルって言う条件だったので「神は願いを聞き届けてくれるはずです」と返事をした。
特別な祝福に欠かせない特別な演出が起こった。
個人的な友人として王族の方の元を訪れた教皇様の姿をした俺と聖女が見守る中、空から天使が舞い降り、その王族の方の額にキスをすると言う現象が家族の目の前で起ると瀕死の状態だったはずの王族の方はみるみる顔色も良くなり完治した。
闇精霊魔法を使った幻覚術で演出したこの現象は、とても教皇様的に受けが良かったぜ!
そして再び教皇様と入れ変わった俺は『Hope Land』への本格的な教育施設の開設を頼んだ。
バチカンから十人ほどの司祭達が派遣され、既に移設していた校舎を活用して具体的な活動が始まった。
この国には日本領事館があり、美緒が代表者として『Hope Land』の土地を有する政府との仲介を頼み、現地の建築業者との交渉の基にインフラ工事にも着手した。
現地での一般的な工事の倍額の工事費を提示したので最優先で取り組んでくれることになり、半年後にはインフラも整うはずだ。
政府の人達もこのインフラ工事が終了し街が完成して難民受け入れの実績が認められれば順次土地の拡大を行ってくれると言う話になった。
表向きの『Hope Land』は美緒とビアンカとマーと言う三人が表に立って貰う事になった。
リンダやヤリマンスキーはチョット表舞台に立つと問題がありそうだからね。
男性陣はバチカンの司教様方がいるので、そう舐められることもないはずだ。
でも、アフリカでは裏切りや賄賂が横行するのは普通の事だから安心は出来ないけどね。
難民の受け入れはホームページに申し込みがあれば、ビアンカと美緒と香奈の三人で面談を行い順次受け入れる事になる。
◇◆◇◆
日本では、チェコのモトクロス大会の放送で競技者人口が一気に増える兆しを見せ、日本の四大バイクメーカーが中心となりモトクロスを年間を通じて、スーパークロスの形でプロ競技として成立させようという動きになった。
当初からモータースポーツ振興宝くじを連動させ、一着から五着までをランダムで選ぶBIGと予想して選ぶセレクトの二種類の宝くじを販売する。
多少のギャンブル要素は新規の競技を一気に浸透させるためには必要なんだろうね。
放送局も地上波とインターネット局がそれぞれ開設時から株主として参加し、一気に盛り上げる。
当然のように公式応援団としてGBN12の就任も発表されたぜ。
この競技が盛り上がったら嬉しいな!
◇◆◇◆
そして俺は日本へ戻ってからの夏休み期間はテレビ局への出演も出来る限り対応することにして今泉さんセレクトで番組出演を受けた。
香織がメインの美少女剣士が主役の映画にも俺のゲスト出演が一シーン盛り込まれた。
壁ドン、アゴクイをするシーンで台本通りだと屈辱的に感じた香織が、それを機に覚醒し日本一の剣士に上り詰める内容なんだけど撮影中に台本通り壁ドン、アゴクイしたらそのままヘロへロと腰砕けになって五回も撮り直しになったぜ。
絶対楽しんでたろ?
五輪終了後は、一時テレビ出演をしていなかったから、どの局も俺の出演スペシャル的な特別編成バラエティをぶつけてきたよ。
法律相談がメインと言いながら法律的な事は、後半五分くらいしかやらない番組では、過去の人気弁護士さん達も全員勢揃いしたスペシャルで何故か俺の代理人の今泉さんも、ひな壇に座っていた。
メインキャストの弁護士さんが今泉さんの先輩らしくて、その縁で呼ばれてるそうだ。
話題に昇ったのは最近俺と同等に世間を騒がせた存在、五輪ジャーの存在は法律的にはどうなのかを、それぞれの見解を述べてもらう企画だった。
まず、公的機関に属している可能性は公式に日本政府から否の声明が出ている。
実際の映像は、スカイツリーの前で香ばしいポーズを決めてる姿とスカイツリー内部で次々とテロリストが丸裸にされている防犯カメラ映像が映った。
勿論モザイク付きだ。
「テロリストの制圧ですから犯罪行為と断言したくはないけど、テロリスト達から窃盗犯としての訴えがあれば当然犯罪者となりますね」と言う意見が上がった。
「彼らが正義の存在と言うのは彼らが言っているだけでしょ? テロリスト達が所持していた銃火器や爆弾などを、そのまま持って逃走した危険極まりない存在ですね」と言う意見も出た。
確かに怪しさしか無いよね。
色々言われても捕まえる事が出来てからの判断になりますね、と締めくくられた。
俺にも意見を求められたけど「ヒーローらしくてカッコいいですね!」と言ったぜ。
会場の全体が「「「「えーーー」」」」という声で埋まった。
ナゼダロウネ?
この番組出演で沢山の法律専門家の人と顔繋ぎも出来て「何かあれば頼ってきなさい」と言ってもらえた。
勿論、スポンサーメーカーのTシャツにサインを書いて全員にプレゼントしたぜ。
視聴者プレゼント分も含めて五十枚を番組中に書かされてたよ。
今度番組企画の絡みで、ゴルフを始める事にしたので、みんなで一度行きましょうと誘っておいた。
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別の局の番組ではクイズ番組で森先生の率いる塾の卒業生で現役の国内最難関の国立大学生百人を相手に知能テスト的な問題を解く番組だった。
俺はGBN12と友人代表の遊真を連れて参加して国立大学生軍団を撃破したぜ。
遊真と陽奈、香奈姉妹は国立大学生と変わりない知能指数の高さを発揮していた。
アンナ達は絵面的には必要だったよね! ウン。
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王道的に、スポーツ特番の形にしてくれて東京2020メダル獲得者全員集合スペシャルと言う番組では、シーズン中で集まることが難しかったプロ野球選手達も全員メッセージビデオ出演するという力の入れようで、五輪の名シーンを流しながら、本人がそれぞれのシーンの解説をして行く感じだったけど、M.Cの人やひな壇の芸人の人達のツッコミで中々盛り上がりもあったよ。
質問の焦点は俺の進学先に集中したけど「志望高校はもう決まっていますけど、推薦や特待での入学を希望しないので、まだ試験も受けていないから言えません! 落ちたら恥ずかしいですから」と言っておいたぜ。
来月のボクシングのアンダージュニアの日本選手権の応援を頼んで、練習をしている加山ジムの健人さんの世界タイトル挑戦の宣伝もさせてもらって番組は終わった。
アンダージュニアのボクシング大会は、普段ならテレビ放送なんかまず入らないんだけど今年は既に各局が放映権を取り合って結構な高額で落札されたらしいよ。
アマチュア大会だから俺には一円も入らないけどね。
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テレビ出演が終わって拠点に戻り、いつも通りにゆっくりと温泉に浸かっていると、綾子先生が来ていてお風呂で一緒になった。
まだ恥ずかしさはあるけど、先生も一緒にお風呂に入ればより効率よく身体能力の向上がある事が判明してからは顔を真っ赤にしながらも一緒に入ってくれるぜ。
でもさ先生のオッパイとかガン見しちゃうと、美緒だと両手で持ち上げて「吸っても良いんだよ~」とからかってくるけど、先生は「翔君のスケベ」って言って両手で隠すのが、またそそられるんだよなぁ。
お風呂から上がると一度自分の部屋に戻ってお約束の煩悩退散タイムが必要なのも切ないぜ!
◇◆◇◆
拠点で先生とテレビを見ていたら、もう明日から来学期の準備で先生は出勤だと言っていた。
まだ進学先を正式に発表している訳ではないので「相変わらず翔君のスカウトで連絡を入れてきている大量の高校に対して、お断りを入れるのが一番メイン業務だよ」と、ジト目で見られた。
「ゴメンネ、今度この間見たハリーウインストンに、可愛らしいネックレスとイヤリングあったからプレゼントするね!」と言ったら、直ぐに笑顔になったぜ。
そんな会話をしていると斗真さんから連絡が入った。
「翔君、今大丈夫か?」
「どうしましたか?斗真さん」
「半島国家で、左翼寄りの集団が独裁国家の成立を勝手に表明した。日本と米国の支援で新体制の準備をしていた勢力は襲われて全員殺されたよ。このままでは日本は一切の支援を打ち切って同時に国交も断絶することになるけど、そうなると再び日本に危機が訪れる未来しか見えないから、カーネル大将のチームと共同で調査を開始する。今回は協力表明をしていたロシアも面子を潰されたとして調査チームに精鋭を派遣してくるそうだ」
その情報を聞いた時点で誰が派遣されてくるのか大体の予想はついてしまったが……
「それで俺はどう動けばいいですか?」
「調査の結果を受けて排除の必要が認められた場合の出動を頼みたいけど、もしかしたら調査の段階で躓く場合もあるので、その時は緊急出動の可能性も考えておいて欲しいな」
「『COLOR RANGERS』で出掛けてもいいですか?」
「形は任せるよ、でもカメラとか無い場所だから格好は関係なくないかな?」
「気持ちの問題です!」
日本の側にどうやら新たな不安が迫ってるようだが恐らくアナスタシア達がいい仕事をしてくれるんじゃないかな?




