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出戻り勇者は自重しない~異世界に行ったら帰って来てからが本番だよね~  作者: TB


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第43話 正義の味方は人数増加でチーム名に悩む

 昨日までの東京オリンピックも漸く終了したが、テレビではまだ感動冷めやらぬ感じで朝から大騒ぎ状態だ。

 まぁテレビ局としても出来るだけこのネタを引っ張って視聴率を確保したいんだろうけどね。


 俺も今日は朝から各局に出演が続き夜まで予定はびっしりだ。

 GBN12は俺よりもっとスケジュールが詰まってる。


 頑張れ! としか言えないよな。


 まぁ一日愛想を振りまいて乗り切ったぜ。

 話題的にはアメリカの英雄が北京で記録した競泳競技の八個の金メダルには及ばない七個になってしまった事で、次のパリではそれを超えるチャレンジは見せてもらえるのか? と言う話題も出たが「陸上で獲得した三個を合わせると十分な結果だと思うので無理に狙いに行くことは無いです」と、言っておいたよ。


 どうしてもナショナルチームの合宿等で長期間の束縛を受けたくないからチームプレイの競技では参加をする予定が無いんだよね。


 でも、個人全種目制覇ならやってもいいかな?


 それでも一大会での金メダル獲得数十個と世界新記録十個は、JOCから当然ギネスに申請されて問題なく認定を受ける事になってるそうだよ。


 でも、当然のことながら俺がこの年齢と体格で出した記録としては色々規格外過ぎるので精密検査を求める意見書が提出され通常の尿検査や血液検査だけでなく、体組織の検査を求められると言うことだけど、その辺りは代理人の今泉さんを通じて回答させて下さいと答えた。


 でもさぁ、俺だけでなく金メダルや世界記録を達成したすべての選手が受けるなら全然良いんだけど、俺だけだって言うなら何もなかった場合の逸失利益を何処に請求したらいいのか、はっきりしてくれないと嫌だよね?


 ◇◆◇◆ 


 そして翌日、名古屋の自宅に戻った俺はテレビ出演のオファーは凄い数が来てるけど、モトクロスの事やチェルノブイリの事が控えてるから、俺はモトクロスが終了するまでは一切のテレビ出演を今泉さんを通じて断って貰っていた。


 俺はアナスタシアから聞かされていた連絡先に連絡を取り落ち合った。


 内容的に他に聞かれても困るので、そのままチェルノブイリへと転移して状況の説明を受ける事にした。

 現地を包囲しているウクライナの国軍とロシアの国軍が、今までの争いが嘘のように協力し合って魔物の襲撃を抑え込んでいる。


 共通の敵の存在は、いがみ合いを緩和する効果があるんだねぇ。

 チェルノブイリでは当時から老齢だった住民の方が少数と原発跡地の廃炉の為の要員がいただけでは在ったが、事故を起こした施設跡から溢れ出した魔物が一晩にして街を壊滅に陥れたらしい。


 まぁどれくらいの数が存在するのかで打つ手は代わってくるので今日はこのまま隠密を発動して確認するだけだ。


 大事な事はこれ以上増やさないことなので、ひとまず原発跡地全体を覆う結界を張った。


 後は現在部隊が包囲している魔物を討伐すれば当面の危険は回避できる。


 通常武器で討伐できないと言う情報から予想していたがゾンビ系の憑依型モンスターだった。

 これなら、聖属性魔法か回復魔法もしくはポーション系の薬品で討伐可能だな。


 水鉄砲の高性能なやつにポーション詰めて五輪ジャーに討伐させてみるか……能力が上がれば儲け物だ。


 俺はアナスタシアに合図して確認が終わったので一度戻ることにした。


 名古屋に戻り置き去りにしていたイヴァンも合流して今後の予定を伝えた。


「さっき行った時に、もう原発の跡地は、結界で囲んだから今以上に湧き出すことはないからね」と伝えると、アナスタシアが「いつの間にそんな事をしたの?」と聞いてきた。

「俺の傍にずっと居て気が付けなかったようなら、まだまだ一緒に行動するのは実力不足だね」


 と、伝えると少し悔しそうだった。


「俺のチームで勝手に討伐してしまうから魔物が消えてしまった事はアナスタシア達の手柄にしていいよ。報酬額は任せる」

「いくらでも構わないってことなの?」


「能力アップできるかも知れないし、魔物ドロップによる魔道具が作れるかも知れない。それが出来れば討伐で貰える収入なんて魅力を感じない程度だよ。自分のタイミングで好きに動きたいしね」

「解ったわ、じゃぁ任せるから討伐が終わったときの連絡は頂戴」


「気が向いたらするけど、一つ聞いて良いかな? アナスタシアのボスってさぁラスプーチンなの?」

「かつて、そう呼ばれた時期もあったそうね、今は名は捨てたと仰って私達もシスと呼んでるわ」


 なんかの映画で聞いたような呼び名だね?


 ◇◆◇◆ 


 俺は現地で見た敵に合わせて水鉄砲作戦を行うことに決めた。

 俺が倒すなら必要ないけど今回はメンバーたちに倒させるのがメインだしね。


 通販で高性能水鉄砲を探すと電動式のが使い勝手良さそうかな?

 でも故障のリスクを考えると、手動式のと二種類用意しておいたほうが良いな。


 今回は五輪ジャーに加えて美緒と綾子先生も呼んだ。

 異世界経験者とこの世界の人間とで能力の取得などに差が現れるかどうか調べたいしね。


 まぁ、能力アップが出来る保証は何も無いんだけど。

 さて、ここで問題だ。

 五輪ジャーの衣装は五輪カラーで揃えたから五輪ジャーにしたんだけど二人増えたらどうしようかな?


 やっぱ七人だと曜日系か? あ……リンダとマリアンヌも居るから九人か。

 でも五輪はもう終わったんだし五輪ジャーの名前はあれ一回にしとこう。


 色的には美緒が紫で綾子先生は桜色が良いかな?

 マリアンヌ用は白を残しとかなきゃいけないだろうしね。

 リンダはオレンジが似合いそうだな。


 ◇◆◇◆ 


 拠点に一度メンバーに集まってもらった。

 俺、香奈、美緒、綾子、マー、ビアンカ、ヤリマンスキー、リンダ、マリアンヌの九人だ。

 今後のことを考えて一度全員に来てもらった。


 リンダはまだこちら側の拠点が出来てないけど、全員に共通装備として転移門一対とマジックバッグは持たせる事にしたから問題は無いはずだ。


 全身タイツを渡された綾子先生が激しく着替えを嫌がったけど、どうせ顔は見えないんだからと無理やり納得してもらった。


 エナメル素材の各自の全身タイツに合わせた色のベルトに、マジックバッグのポーチを取り付けた感じで、その他の装備品は全部マジックバッグに収納してもらう。


 一番喜んでるのはリンダだった。

 早速、既に早着替えをマスターしているマーとビアンカがみんなの着替えを指導していた。


 ヤリマンスキーは目がエロいから手伝わせないぜ。

 着替えに慣れてもらったら今回のチェルノブイリのミッションを説明した。


 現状発生源の原発跡は、既に結界で封印したので湧き出ている魔物を倒してイルアーダに居た時と同じ様に能力が獲得できるかの検証から始める事。


 敵の種類がゾンビ系の獣型がメインなのでポーションを水鉄砲で掛けての討伐を行う事を説明して、全員に電動タイプと手動タイプの水鉄砲を一丁づつとポーションを渡し魔石剥ぎ取り用のミスリル製ナイフも渡した。


「今回のミッションで能力の獲得やステータスの向上が見られなかったら、今後の戦闘スタイルも大きく変わるから無理をしない範囲で頑張ってくれ。仮に能力アップ出来なくても、やって貰う仕事は沢山あるからね。最低限魔物素材が確保できたら俺が魔道具を作る事でミッションに応じて対応してもらうからよろしくね!」


 と、これからの流れをざっと説明した。


「マリアンヌと綾子先生は今回のミッションは不参加にしておいてね。まだ不確定要素が多いからある程度目処が立ってから参加して欲しい」


 と伝えると、少しホッとしたようだった。

 念の為にアフリカの拠点に、ホイホイ型の檻を二棟程増設して置いた。


 マリアンヌと綾子先生を除く七人で、早速ミッションに向う事にし結界を張った原発の跡地に七人で移動した。


 各自ポーションを入れた水鉄砲を用意して、街方面へと移動を開始する。

 野生動物の楽園となっていたこの土地では、狼や鹿が非常に多く熊や大山猫も居るので魔物が居なくても結構危険な場所だ。


 それが現時点では魔物の発生によってゾンビ化した野獣や人も居るために危険度が増している。

 香奈と俺が範囲ごとに索敵していき、野獣は放置して魔物だけを討伐する事にする。


 軍に囲まれているために野獣は中心部に集まっている感じだな。


 ゾンビを発見してポーションが効かなかった時のために、俺は聖魔法の発動を行えるようにして他のメンバーで狙わせる。戦闘経験の有無で前衛はマーとヤリマンスキーで二列めに俺、リンダ、美緒が並び後列はビアンカと香奈に任せる。


 索敵に引っかかった魔物に向かい、水鉄砲の効果範囲の七メートル地点まで近寄るとマーとヤリマンスキーがポーションを水鉄砲で発射した。

 

 効果は抜群だった。

 ゾンビウルフは白煙を上げながら溶けて行った。


 ゾンビタイプの敵の特徴として動きが遅いので、水鉄砲で狙いやすいのは好条件だ。

 但し、もし噛みつかれたりすれば呪い治療系のカースキュアと呼ばれる専用アイテムがなければ、ほぼ逃れること無くゾンビ化してしまう。

 噛みつかれなくても体液を浴びる等の要因でもゾンビ化の可能性が高い。


 ゾンビ系の敵から得ることが出来るアイテムは魔素が凝縮して固まった魔石と呼ばれるアイテムだけしか獲得できないので旨味は少ないが、この世界ではそもそも魔素が存在しなかったので魔石だけでもありがたい。


 倒れたゾンビウルフの体液に触れることが無いよう気をつけながら魔石を回収し、死体を一箇所に集中して集めることにした。


 これをやっておかないと汚染された土地から再びゾンビ化する獣が発生する可能性があるからな。

 香奈とビアンカに死体集積場の警護を任せて残りの五人で次々とゾンビ化した魔物を倒すが、どうやらこの世界での能力アップは無いようだ。


 残す可能性としては、湧き出ている空間内部に魔素が存在するならば能力アップの可能性は残るが……どうだろうな。


 でも方向性は決まった。

 魔石を獲得できれば魔道具は作成出来るから、それで俺が敵に合わせた魔道具を作成すれば、この世界に溢れた魔物程度なら対処は出来るはずだ。


 それから三時間をかけてチェルノブイリ地域の魔物をすべて退治した。

 集めた死体は俺が大規模な浄化魔法を発動して完全に消し去った。


 アナスタシアに連絡を入れる。


『ミッションコンプリート』


 俺達は転移で拠点へと戻っていった。

 しかし、包囲していた連中は俺達の存在に全く気づけてなかったな? 何やってたんだろ。


 だが俺達が浄化した数から考えると、軍の連中も千人以上がゾンビ化していたはずだ。

 浄化をした後に身分証などが残っているとは思うから、せめて遺族のもとに届けばいいな。

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