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出戻り勇者は自重しない~異世界に行ったら帰って来てからが本番だよね~  作者: TB


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第3話 プロローグ③

 俺は大阪の危機を救った事実はアイテムボックスの中に忘れ去り、中学生生活を楽しんでいる。


 この世界での俺は、あくまでも中学生なんだし、今置かれた状況を心ゆくまで楽しもう! JCと付き合っても今の俺なら犯罪では無いんだ!


 そう開き直って十月の連休絡みの休日に男子二人、女子二人で遊園地に遊びに行くことにした。


 向こうの世界では遊園地なんか無かったし、めっちゃ楽しい。

 それに転移前の俺だったら、こんな風に女子と遊びに行くなんて、あり得ない状況だったしな。


 今日一緒に来ている男子は『土方遊真(ひじかたゆうま)』俺の幼稚園時代からの友達でお父さんは公務員だって言ってた。

 こいつは小学校の頃から常にクラスの中心で、とてもモテてた。

 俺は今まで自分がMOBだって認識があったから、こんな風に遊真に女子と一緒に遊びに行こうとか誘われても「絶対無理」と言って断ってた。

 

 最近はチョット自分に自信が持てる様になったから、初めて遊真の誘いに乗ってみたんだ。


 女子二人は、クラスでも一、二を争う程にかわいい子達で、『箕輪香織(みのわかおり)』さんと『坂口アンナ』さんだ。


 坂口さんはお母さんが北欧の出身でハーフだ。

 小学校五年生の時に日本に来た帰国子女ってやつだな。

 お父さんは外交官なんだって。

 百六十センチしか無い俺よりも身長は高く、中二女子にして百六十八センチの長身でスタイルもメリハリがあり、顔も彫りの深い美人顔で髪の毛はお母さんそっくりのプラチナブロンドだ。

 シャイな中二男子が直視してしまうと思わず股間を押さえちゃうような女の子だ。


 箕輪さんは真っ黒な絹糸のような髪の毛をポニーテールに纏めた、活発な雰囲気を出すとてもチャーミングな女の子だ。

 家は剣術道場をやっている。

 今どき珍しいけど剣道の防具や竹刀の製作もやってるみたいで結構大きな家だ。

 身体つきの成育具合は、まだ発展途上だけどね! だがそれがいい!!


 そして俺達四人は遊園地で絶叫系のアトラクションを楽しみ、お化け屋敷でラッキーハプニングを期待し、ファストフードショップで駄弁(だべ)ると言う絵に描いた様な健全な交際を楽しんだ。


「ねぇ翔君ってさぁ、夏休みに一体何があったの?」と、箕輪さんに聞かれた。


「あ、俺も思ってた。いきなり雰囲気変わったよな」と、遊真も話に乗ってきた。


「だよねぇ、急にカッコよくなったよ!」坂口さんにも高評価みたいだ。


「男子三日会わざれば刮目(かつもく)して見よ」って言うじゃんか、きっとそれだよ!


「何? そんな難しい言葉知らないよ」って坂口さんが言ったが、確かに中二女子には難しいかな?


 俺達が楽しそうに話していると、見るからにたちの悪そうな恐らく高校生の五人グループが声を掛けてきた。


「彼女たちー、そんなガキっぽい男じゃ満足できないだろ? そんな奴らほっといて俺達と遊ぼうぜ、大人の男の魅力を教えてやるよ」

「お前らもどう見ても未成年だろ、シンナーで歯溶けてるじゃねぇか!」と中身二十八歳の俺は咄嗟に突っ込んでしまった。


「このクソガキが人をなめやがって、ボコってゴミ箱に突っ込んでやるぞ」

「いやいや、そんな汚いもん、なめる人類なんか存在しないだろ」


「まじムカつく、さらって埋めるぞ」


 遊真達は相手が明らかに年上だし、凶悪そうな雰囲気出してるので、ちょっとビビってた。

 坂口さんが「すぐに助け呼んでくる」と言って走り出そうとしたけど廻り込まれた。


「大丈夫だよ、俺に任せて」と言って、俺は折角のイベントだしと思って、最初に声を掛けてきた、歯の溶けたやつの手を取り一瞬で関節を極めて、首トンで落としてやった。


「で? 誰が誰をさらって埋めるって?」残りの四人に向かって言った。


 意外に男気は在ったようで見捨てて逃げ出すことはせずに、一斉に俺を三人で囲んで、更に坂口さんの前に立ちはだかったやつは坂口さんを捕まえようとした。


 「あーそのまま逃げたら許してやったのに、坂口さんに手を出そうとしたのは許してもらえるチャンスを失くしちゃったよ」と言いながら俺の周りの三人を無視してバク転を決め、坂口さんの横に逆立ち状態で立ったままカポエラの技のような感じで、坂口さんの手を掴もうとした男の首を足で刈り取った。


 お……ラッキースケベ発生! 純白だったぜ。


 決して狙ったわけではないが、俺の優れた視力は逆立ちで立った瞬間にスカートの中身を網膜に焼き付けた。


 首を刈り取ったまま頸動脈を極め二人目を落として残りは三人だ。

 一斉に飛び掛かって来た。

 座ってた状態に飛びかかられたので、目の前で落ちた男を抱えあげて盾の代わりに使った。


 三人のキックが盾男に炸裂して、お陰で落ちてた盾男は息を吹き返した。

 友達思いの奴らで良かったね!


 これは正当防衛だからな! って言いながら飛び蹴り後に倒れた態勢の三人の肩関節を順番に外してやった。


 盾男君はなんか口をパクパクさせて、股間を湿らせてる。


「キタねぇ、いい歳こいて漏らしやがった。記念写真取ってやるな。もし今後もう一度近づいてきたらこの写真をネットでばらまくぞ」


 そして最初の歯抜け男に活を入れて起こし「コイツラ連れてさっさと消えろ。早く肩はめてやらないと、後遺症残るぞ」と親切にアドバイスをしてやった。

 

 俺って優しいよな。


 遊真と坂口さんと箕輪さんの三人は余りの展開に目が点になってるが「ここ、なんか小便臭いから違うとこ行こうよ」と言って遊園地を後にした。


 なんか箕輪さんと坂口さんの俺を見る目が熱い。


「ねぇ翔君。今から私の事は名前で呼んでね?」と箕輪さんが言うと、坂口さんも「私の事も名前で呼ばせて上げるんだからね」と言った。


「二人共、急にどうしたの? 別に名前で呼ぶくらいは構わないけど」


 鈍感を装い返事をしておく。

 これは女の子が落ちた時の典型的パターンだ。

 過去に異世界で何度も経験した。


 だが、ここは現代日本で俺は見た目は中学生だが中身は二十八歳の立派な大人だ。

 不純異性交遊はダメなんだからね!


 ◇◆◇◆ 


 半島国家では一方的な事故を装った宣戦布告を仕掛けて、そのまま空と海からの両面作戦で支援を装った占領を行う体制を整えていた。


 「何故だ! 最新式のミサイルは何処へ消えたというのだ。あのミサイルに積んであった核兵器に迎撃が行われた場合は電磁パルスが発生し日本全体の八割が電力喪失に陥るのでは無かったのか?」


 「直撃の場合でも関西地方の壊滅をさせるだけの核を搭載してあったはずだ。それだけの物が一体何処へ消えたと言うんだ」


 半島国家の国家主導者はゲキオコであった。

 流石に米国や日本首脳でさえも、いきなりそんな攻撃を仕掛けてくるとまでは、予想をしていなかったのだが事実は想像以上の大事件であった。


 この段階で半島国家主導者が声を荒げたことで事態の深刻さをようやく米国の諜報が感知をした。

 即座に日米合同で対策室が設営されるが攻撃を受けた事実が残っていないので、どうにも動きが取れない事態であった。


 失敗した以上、半島国家も声明を公に発する事はあり得ないので日本国内は表向き平常運転である。


 ◇◆◇◆ 


(内閣危機管理室)


「消失の瞬間の衛星画像で、新事実が認識されました。謎の人物が突然現われミサイルに直接手を触れた後に消失しています」

「これはどう言う事だ。現実にこのようなことが起こりうるのか? これでは創作小説の世界と変わらないじゃないか」


「まさにそう言う認識で取り組まないと、答えにたどり着く事は無いと思われます」


 土方、近藤の両危機管理管が、お互いの出身省庁の全ての知識を使いミサイルに手を触れた人物の特定を行う。


 画像データから割り出された身体的特徴等から一気に絞り込んでいかれる。

 ありえない事象が起きた以上、対象が推定未成年者であることだとかは関係ない。

 そして翔も絞り込まれたリストに含まれていた。

 組織力で外堀を埋められていく。

 更に何処から漏れ聞こえたのか、遊園地での出来事が決定的な判断材料としてあげられた。


 普通に考えれば中学生が一人で高校生五人組を完膚なきまでに叩きのめす等あり得ない。

 しかもそれまでに武道の経験もなく目立った所など無い少年だ。


 土方は絞り込まれた少年が自分の息子と同じ中学に通う事を知り、しかも同じ学年であるという情報から面識が無いのか確認を取った。


 対象が未成年だけに、もし扱いを間違えれば自身の進退のみならず組織に多大な迷惑を掛ける。

 そして息子からの解答を聞き確信を持つ。


「なぁ翔君をうちに招待してくれないか? できるだけ早い時期が良い」

「父さんが僕の友だちに会うとか珍しいよね? でも一人だと来にくいと思うから他にも呼んでいい?」


「ああ構わない」

「それじゃ明日、早速声を掛けて置くよ」


 そして翌日の放課後、期末テストの勉強会も兼ねて翔と香織とアンナが遊真の自宅に来た。


 平日にも関わらず遊真の父さんが自宅に居た。

 今日は有給休暇だそうだ。


「みんなようこそ、いつも遊真がお世話になってるみたいでありがとう。今日はゆっくりしていってくれ、夕食も用意するから食べていったら良いよ。ご自宅には私から連絡を差し上げるし帰りは車で送っていくから」


 そして何事もなく過ぎて夕食も頂き、遊真の父さんの車で俺とアンナと香織は送ってもらった。


 俺が最後になった。

 車に二人きりになった時突然聞かれた。


「翔君、異世界ってどうだった?」


 頭の中が真っ白になった。

 でも確信を持って聞いてきてる。

 隠すだけ無駄だ。


「中々良いところですよ。魔王倒すのは大変でしたけど」と答えた。

「隠さないんだね、ご両親は知っているんですか?」


「いえ、伝えてないです。俺ですね、魔王倒すまでに十四年も掛かっちゃったんです……戻ってきた時には旅立った時の姿のまんまだったんですけど」

「じゃぁ精神年齢は二十八歳と言うことかい?」


「その通りです。世の中の酸いも甘いも経験して、恋愛もそれなりに経験したいい大人です」

「そうか苦労も多かっただろうね」


「はい」

「まぁ今日の本題はそっちじゃないんだ」


「あ、ミサイルですか?」

「その通りだ。何処に消したの?」


「あー消してはないですね。ゴミの区分が解らなかったからそのまま持ってます」

「そうか、そのまま持ち主に返してあげたらどうかな?」


「いいんですか?」

「うむ、自業自得だ。このまま放置してもまた同じことを繰り返すことは明白だ。彼らは日本を破壊して占領する選択を一度はしたんだ。向こうの世界で、もし同じことが起こってたらどうしてた?」


「もちろん国ごと潰してましたね」

「だろ? 同じでいいよ」


「どのタイミングが良いですか?」

「今でしょ!」


 そして俺は半島上空に一瞬で転移し、上空40kmの所で電磁パルスを発生させてあげた。


 まぁこれなら一般人の人々が避難をする時間は出来るからね。

 全ての電子機器と発電装置が使えなくなるだけで。


 そして俺は土方さんの車に転移で戻って報告した。


「終了しました」

「そうか、ありがとう。この国は翔君に救われたよ、今後どうするんだい?」


「もう少し学生生活を楽しみたいですね」

「そうか、それもいいな。遊真をよろしく頼む。後、君はもういろいろな経験をしてきているとは思うが、未成年の女の子に手を出す事だけは控えてもらえるかい?」


「……解りました」

「何かお互いに頼みたい事がある時には、二人だけの秘密で解決しようじゃないか」


「そうですね、俺もそれが一番望ましいです」


 きっとこれからの俺の生活は平穏とはいかないかも知れないが、でもとりあえずは日本を救うことが出来たみたいだし、もっと人生楽しみたいよね!

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