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出戻り勇者は自重しない~異世界に行ったら帰って来てからが本番だよね~  作者: TB


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第2話 プロローグ②

 そして俺は元の世界へと戻った。


 何故か俺はモトクロッサーでジャンプ中で、目の前に転倒したバイクがいる。

 このままでは、前の転倒したバイクとライダーに突っ込んでしまう危険な状況だ。


 咄嗟(とっさ)にスキルを発動する。

 【二段ジャンプ】

 空中に瞬間的に足場を作り、二段階ジャンプをする格闘術のスキルだ。


 無事にスキルは発動し、転倒したバイクを飛び越えて、そのままゴールをした。


 どうやら俺は召喚されたその瞬間に戻ってこれたみたいだ。


 ゴールした俺はバイクを飛び降り、嬉しそうに近寄ってくる父さんに手を突き出し「ちょっとトイレ!」と言ってトイレに飛び込んだ。


 トイレでヘルメットを脱ぎ自分の顔を確認する。

 向こうの世界の俺はロン毛でヒゲも生やしてたし、とても十四歳には見えないからな。


 良かった……どうやら十四歳当時の俺の見た目のままだ。

 

 だが、どうしよう……俺って二十八歳の非童貞の意識を持った、十四歳の中学生になってしまったみたいだ。


 とりあえずは家に帰ってから考えよう。

 トイレから出てきた俺を「初優勝おめでとう」と父さんが満面の笑顔で出迎えた。

  表彰式を終えて家に帰ると、母さんが「今日はご馳走を用意したわよ!」と嬉しそうにしている。


 家族三人で食べる晩御飯はとても美味しかった。

 帰ってきて良かったと俺はしみじみと思った。

 晩御飯を食べて自分の部屋へ戻った俺は『ステータスオープン』と念じた。


松尾翔 男 十四歳


LV 999

HP 99999

MP 99999


攻撃力  9999

防御力  9999

敏捷性  9999

魔法攻撃 9999

魔法防御 9999

運    9999


スキル:身体強化X アイテムボックスⅩ 錬金術Ⅹ

    転移Ⅹ 治癒Ⅹ 生産Ⅹ 成長Ⅹ 言語理解

    剣術Ⅹ 槍術Ⅹ 格闘術Ⅹ 弓術Ⅹ 鑑定 隠密 テイム

魔法  生活魔法Ⅹ 属性魔法Ⅹ 精霊魔法Ⅹ 


 あちゃー……向こうで覚えた能力、全部カンスト状態のまま使えるみたいだ。

 向こうの世界に行った時には成長スキルと言語理解スキルだけがギフトで贈られてたんだよな。


 それからダンジョンの討伐報酬とかレアドロップとかで少しづつ能力が増えて結局全部カンストするまで頑張って、やっと魔王といい勝負だったんだ。


 でも、この世界で俺、普通の生活できるんだろうか?

 まあ、この世界には魔物とか居ないはずだし、スポーツ選手とかやるのも良いかもね? きっとメチャクチャモテるだろうし。


 夏休みが終わって学校が始まってから気付いたんだが、身体強化は脳の活性化も行っているので勉強も凄く頭に入ってくる。


 って言うか教科書一度見たら全部そのまま覚えちゃうし、授業で先生が言うことも一言一句思い出せる。


 英語に至っては、言語理解のせいで発音もネイティブで喋れてしまう。

 

 だが、目立ち過ぎはダメ! 絶対。


 それから更に一ヶ月、俺の中学生生活は今更感が満載だけど、それなりに楽しんでる。


 友達との会話は、相変わらずのくだらない夢物語が多いが、その夢物語は現実に起こることもあるんだぜ! と言ってやりたい。


 女の子達も大人の女性の魅力を知ってしまってる俺には、何だかロリコン的な犯罪臭が漂う対象に感じてしまう……だがそこがいい!


 実際学校では女の子達からは、ぐんぐん評判が上がっていた。


「ねぇねぇ最近、松尾君ってさ、急に大人っぽくなったよね。なんかかっこよく思えちゃう」とか……

「体育祭の練習で徒競走やってるの見たよー、松尾君全然本気っぽくないのに、二着に十メートル以上差をつけてたよね? あれってもし本気で走ったら百メートル十秒とか余裕で切っちゃうんじゃない?」とか……

「休み時間に松尾君がバスケやってるの見たけど、身長百六十センチくらいしか無いのに余裕でリング掴んでダンクシュートしてたよね、カッコよかったよ!」とか……


全然実力を隠しきれてないようだった……


 ◇◆◇◆ 


 俺って折角こんな力を持ったまんま戻って来ちゃったんだから、なんか役に立つ事したいよなとは思うんだが、現代日本でこの能力が本当に必要な事件などそうそうある訳は無い。


 見た目が中学生だし、大人じゃないと入れないようなお店に行く事は出来ないから、色々溜まってきちゃうしなぁ、このほとばしるパトスをどうしたら良いものか? とか考えながら、ぼーっとテレビを見ていた時に緊急速報が流れた。


 日本の隣の半島国家でロケットの発射実験が行われ、人工衛星の打ち上げだったらしいが、衛星軌道に乗る直前で失速、落下体勢に入り、日本上空であるために迎撃ミサイルで爆破しても、電磁パルスの発生が日本を襲い大被害が免れないという、とんでもニュースだった。


 ◇◆◇◆ 


【電磁パルス】とは、高高度(上空四十キロメートル辺りが一番効果が高いらしい)で核爆発などが起こった場合に、広範囲に渡り電子システムの麻痺を引き起こす現象で、もし現代日本で、これが起こった場合、電気水道食糧が行き渡らず、数百万人の犠牲者が出るというシミュレーション結果もあるそうだ。


 ◇◆◇◆ 


 迎撃しない場合の落下予測ポイントは、大阪直撃のようだ。

 迎撃した場合は関西地方全域に破片が降り注ぐことになる。


 速報が流れて、実際に墜落するまでの時間は僅か十分しか無い。

 日本は絶体絶命の状態に陥った。


 俺は、迷わず大阪に転移した。


 どうやって止めるか必死で考える。

 属性魔法で消し飛ばすか? これは最終手段だ。

 できるだけ目立たずに、やり過ごしたい。


 視認さえ出来れば、転移で一瞬で近づける。

 これしかないか。


 俺は隠密を発動して、視認出来る瞬間を待った。

 五分が経過した頃に、身体強化MAXの俺の視覚にキラリと光るものが確認できた。


 転移で近づくと、人工衛星と言う名のミサイルだなこれは、あきらかに人工衛星っぽくは無かった。


 まぁミサイルも人工衛星も俺は実物なんか見たこと無いから、人工衛星なのかもしれないけど……


 とりあえず手を触れてアイテムボックスに収納し、そのまま転移で自宅に戻った。


 俺のアイテムボックスは時間経過無しで中身の自動整頓機能がある優れものだ、ただし容量は制限がある。

 まぁ一辺千メートルの立方体が収納できる容量だから、殆ど入らない物は無いんだけどな。

 あぁ生き物は無理でした……


 こうして俺は未曾有の災害を事前に食い止めることに成功をしたが事態はこれで収束する訳が無い。


 ◇◆◇◆ 


 政府の危機管理室では、関係各所のメンバーが集って喧々諤々(けんけんがくがく)の議論が展開されている。


 この会議を主導するのは、内閣危機管理監である土方斗真(ひじかたとうま)である。


 代々警視総監を務めたものが、退任後に着く名誉職であったこの役職は、近年の国家情勢のきな臭さから、急追実行力の備わった防衛省出身の土方と警察庁出身の近藤の二人体制になっていた。


 二人共四十代の働き盛りである。


 今回は半島国家から起こった問題であるから、国防の観点で土方を主導とする会議が開かれて居た。


「ロケットの発射から日本上空への落下予測までは正確に把握出来た事は間違いないのか」


「はい、あらゆる観測データ、米軍からの情報提供でも全て同じ結果であり間違いありません」


「だとすればだ。一体何処へ消えてしまったというのだ」


「当該の半島国家に対して抗議活動を行おうにも、事実が消失してしまっている状況では、何も言うことが出来ないのだぞ」


「米軍から提供された衛星からの画像データを、もう一度徹底的に検証するんだ、必ず消失の瞬間に謎の解答があるはずだ」


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