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118 商人ギルドでいろいろ訊いてみた

「うーむ……」


 常宿にしている『優しい止まり木』の自室でオレは考えを巡らせる。


 リットリアには大量に食材を持ち込んだのでしばらくは大丈夫だろう。その間になんとかリットリアへの嫌がらせをやめさせたいが、その手段が思い当たらない。


 そもそも、相手はなぜリットリアへの嫌がらせを始めたのだろう?


 最近、爆発的に売り上げを伸ばしているからだろうか?


 だが、総資産で言えば、商人ギルドの役員連中の方がずっと上に決まっている。リットリアに危機感を覚えての犯行とは思えない。


 王都の貴族たちの話題をさらってしまったことに対する嫌がらせだろうか?


 だが、そんなことすれば、リットリアを守ろうとする貴族が現れるだけの気がするのだが……どうなんだろう?


「わからないな……」


 情報が少なすぎる。


「それよりも、ジゼル商会で扱う商品のことを考えるか」


 一等資格を取るにはもっと時間がかかると思っていたので、オレは自分の商会は持っているが、店舗も商品すらない。何を扱う商会にするのかも決まっていないのだ。


「まぁ、構想はあるんだが……」


 始めは日本の百均に売っているような便利グッズを再現して売ろうと思う。あとはリバーシなどの簡単に作れるボードゲームの類だ。


 アイデアはあるのだが、それをどうやって作ればいいのかがわからない。


 たぶん、どこかに発注すると思うのだが、この場合は普通に店で注文するのか?


 それとも、木工ギルドのようなギルドに発注するのだろうか?


 まぁ、まずは店舗とかも用意しないとなぁ。


 これは不動産屋さんに行けばいいのか?


 それとも、商人ギルドで斡旋してくれるのだろうか?


 それすらもわかっていない。


「少し早まったかもしれないな……」


 まぁ、こっちは急ぐ必要はないし、ボチボチやっていこう。


 明日は商人ギルドに行っていろいろと訊いてみるつもりだ。


「最近ダンジョンに行けてないな……」


 ダンジョンが恋しい。しかし、アリスの学費を貯めるためにもお金は必要だし、リットリアを救いたいという気持ちは本当である。


「しばらくはダンジョンお預けかなぁ……」


 自分でも情けない声が出たと思う。ダンジョンはオレにとって癒しなのだ。


 まぁ、我慢できなくなったらダンジョンに行こう。週末にはアリスとのダンジョンデートもあるしね。



 ◇



 翌朝。


 オレはいつものようにエグランティーヌの護衛を済ませると、商人ギルドを目指す。


 そして、商人ギルドに着くと、中を見渡した。やっぱりどことなく品のある建物だ。冒険者ギルドなら、今頃クエストの奪い合いで騒がしいことになっているだろうが、商人ギルドにはほとんど人はおらず、シンッとしていた。


 これなら受付嬢を質問攻めにしても怒られないだろう。


 オレはまっすぐカウンターの受付嬢のもとに向かった。


「いらっしゃいませ。本日はどんなご用件でしょうか?」

「いくつか質問したいことがあります」

「はい。どうぞ」

「まず、商会の店舗となる土地や建物ですが……」


 昨日から疑問に思っていたことをどんどん受付嬢にぶつけていく。


 まず店舗となる土地や建物についてだが、これは商人ギルドの方でいくつか持っているらしい。その中でいい所があれば買い取るつもりだ。


 あとは店舗の従業員だが、これも商人ギルドに登録している商人を雇うことができるらしい。面接するのは面倒だが、商人ギルドのお墨付きの人材が使えるのはありがたい。


 そして、注文についてだが、こちらも商人ギルドから出すことが可能なようだ。その場合、手数料がかかるようだが、適切に仕事を分配してくれるし、新人の商会だとナメられることもない。


 商人ギルドはオレの思った以上に便利なギルドらしい。


「じゃあ今日のところは、小麦粉、卵、バター、砂糖の買い取りを頼みたい。あとは店舗候補地の内見をしたいのですが、可能でしょうか?」

「かしこまりました。すぐに担当者に案内させます」


 オレの収納空間に入れておけば、これらの材料は劣化することはない。いつか必要になるものだし、今のうちに買えるだけ買っておこう。


 店舗の候補地も今のうちから見繕っておこう。まぁ、購入するのは並べる商品が決まってからになるだろうけどね。


 早く日本にあったような便利グッズやアイディア商品を作りたい。もうオレが欲しいもんな。オレが早く使いたい。


 例えばポケットラックなんてどうだろう?


 正式名称は知らないが、壁や家具の横に布を吊るして、布に付いたポケットに持を入れることができる物である。


 ちょっとした物を入れるのに便利なんだけど、こっちの世界では見たことがない。こういうこの世界の技術でも再現可能なものとなると頭を悩ませるが、いくつか作っていればヒット商品が生まれる自信があった。


 それもこれも地球でヒットした商品であるというお墨付きのおかげである。


「やるぞー!」


 オレはわくわくした気持ちで手を突き上げた。

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