帰宅後の戦闘
「久しぶりの原初メンバーはどうやっんた?」
殲滅編の家に帰ると煽るかのようにてんちょうがいた。
「見てればわかったでしょ?どうせ別次元の自分を介してみていたんだろうし」
「なかなか鋭く突いてくるやないかい。じゃあ引き続き物語をよろしくな」
「それはいわれなくともだよ」
言いたいことを告げるとてんちょうは帰っていった。
「あいつって本当にどうなっているのかしらね」
「それを理解できたらおしまいな気はするんだけどね」
雪梛たちはとりあえず雪無を探しに行くようだ。
準備を手短に終えて外に出ると流体無焦点で吹っ飛んでいった。
吹っ飛びながらも一応世界に変わりがないかを確認していたようだが目立った差異はなかったようだ。
吹っ飛んで向かった先には先日の本部があった。
中に入ると前に会った時にように雪無が座っていた。
「あら、もう戻ってきたのねー。どうだったかしらー?」
「なんか相変わらずって感じだったよ」
「それより貴方案外暇なのかしら?いつでもここに座っていると言われても違和感ないわよ?」
それだけ聞くとそこそこの立ち位置にいる雪無がサボっているように見えるのだが。
「そうよー。私はたまの書類仕事以外は暇しているのが仕事だものー。一応無双状態を食い止める方法になっているのだからー」
そう言われると案外理にかなっているようだ。
多忙状態では最高のコンディションを発揮できないからだろう。
「それについては今度滅鋭に聞いてみるとしようか。私たちがいない間雪無は何かしてたの?」
そう聞かれて雪無は反応しかけたが顔に出なかったようだ。
「やっぱり鋭いわねー。もちろん技を少々磨いていたわー。勝てないかもと思ったのは初だもの」
流石に何を鍛錬していたのかまでは言わないらしい。
「ああ、そうそう。滅鋭はどこにいるかしら?あの時はボコボコにしてしまったから少しゆっくり話したいのよね」
「ええ、ボコボコでしたからね」
もはやテンプレ的な展開なため誰も驚かずに振り向いた。
「驚かれないとこういったものをやる意味が薄い気がしますね。まあ感覚的に気づいていたのでしょう?」
どうやら前回のことは気にしていないようだ。
「かなりうまく消していたからそこそこにしか気づけなかったけどね。後でちょっと語り合おうか」
少々遠回りな言い方をしたが滅鋭は理解してくれたようだ。
「貴方のとこの雪無が仕事をしていないけどいいのかしら?」
その瞬間に雪無は逃げようとしたがそこは雪梛が魔力で動きを封じた。
「ほうほうそれはそれは。あれだけの仕事を割り振ったのにもうここにいるということは追加しても問題ないということですよね」
「はははー。冗談きついですよー?」
顔を引き攣らせながらいった。
「とりあえず外に出ようか」
雪梛の意見に全員同意したため本部を後にした。
「さて、誰からやろうか?」
街の外に出て四人は帯刀して話あっていた。
ちなみに四人のオーラというか雰囲気というかが異質すぎなためか邪魔者は近寄ってこないようだ。
「そうね…私は雪無とやりたいわ。お相手願えるかしら?」
「ええー。…もちろんいいわよ」
雪無の雰囲気が変わると同時に雪梛と滅鋭は退避した。
香澄は間合いを即座にとって刀を腰から外して雪梛に鋭く投げた。
雪梛は受け取ると亜空間を生成して中に放り込んだ。
「あら、刀は使わないのかしら?」
「ええそうよ。元々私は刀本業ではないし何より何を使おうと実力は変わらないわ」
雪無はすこしニヤけながら抜刀した。
香澄は今回魔法は使わないようだ。
「じゃあ、始めましょうか」
香澄がそういうと雪無は即座に距離を詰めた。
見切り不可の速度帯なため立体的視認を使用して行動可能範囲を瞬時に割り出してさらにその中から一本に絞ってカウンターを狙った。
流されるとわかった雪無は地面を思いっきり踏み込んで香澄の反撃可能範囲から脱出して体勢を整えた。
隙が少々できると判断したのか香澄は物理演算を終えると雪無の方向に弾丸サイズの魔力弾を放って割り出された位置に細工した小さいシールドを四つ生成した。
これは流石にまずいと思ったのか雪無は魔力弾を観て把握した。
一度目の反射で的確に位置を把握してぶった斬った。
「あら、もう見破られたのね。やっぱり観察眼は異常よね」
「貴方の計算速度のほうが異常よ」
雪無は喋りながらも準備をしていたようだ。
準備が終わった瞬間に香澄の左右前後上に複数属性の魔法が展開された。
「避けられるかしら?」
「魔法も使えたのね。じゃあこっちも制限を解除するわ」
香澄のセリフが終わると同時に雪無の魔法が一気に香澄に飛んでいった。
しかし香澄は素早く闇魔法で自身を覆っていた。
かなり分厚く作ったようで全魔法が闇にのまれていった。
魔法が終わった瞬間に内部から光と闇の小さめの融合反応を発生させて闇を破壊した。
「魔法の格が違うわね。規格外とかいうレベルじゃないわよ」
「朝月との接点があることから静樹とあっているだろうけどあの子は闇魔法使わないのよね」
まあ一言で表すななら経験の差となるのだがな。
香澄は自身に流体無焦点で打撃を三発ほど入れてそのままガックガクに震えながらフルブレイクの構えをした。
「なんなのよその技⁉︎怖いのよ!」
文句を言いながらも雪無はダブルパワーの準備をした。
「そそそのわわ技でははかかりょりょくぶそそくよよよ。くくふふううししなささいい」
「何言ってるかわわからないわよ⁉︎」
香澄は流体無焦点で行動を開始した。
雪無はヤケクソ気味に地面を思いっきり踏み込んで行動を開始した。
移動中に両者拳に力を集中させてそのまま繰り出した。
『フルブレイク』
『ボムパワー』
ぶつかり合った瞬間に両者弾けたかのように吹っ飛んでいった。
近くに木がなかったため結構吹っ飛んでいってしまった。
「今のをどうみる?」
雪梛は滅鋭に聞いた。
「そうですね…雪無が少々パワー負けしていましたが両者あまりダメージを受けていないでしょうね。時期に戻ってくるかと思いますよ」
それの答え合わせをするかのように二人ともほぼ同時に戻ってきた。
「どうしようかしら。なんだか決定打に欠けるわね」
「そうかしら?さっきから呪文を全然使っていないじゃない」
鋭く指摘されたようだが香澄は気にしないようだ。
「あら、じゃあ遠慮なく使うわね」
その瞬間に四箇所から人一人覆い隠せるような闇が生成された。
そして流体を発動して香澄は闇に入っていった。
雪無からは内部の様子が見えないため闇による攻撃を警戒しているようだ。
その時、弾かれるようにして身体が反射的に回避行動を起こした。
どうやら超長距離から氷柱を飛ばしてきたらしい。
予想外の攻撃方法に遅れるだろうと予想していた香澄は闇を操作して球体にして雪無に飛ばした。
流石に回避不可と判断したのか刀にシールドを張ってぶった斬った。
その割れ目から迫ってきていた香澄が見えた。
そしてそのまま雪無の首を氷の刀が線をなぞるかのように綺麗に進んできた。
シュン パキーン
雪無の首をはねて納刀の動作をすると同時に刀が砕けた。
「なかなか今の演出はいいわね。まるで力を使い切ったように砕けていったわ。軽快な音を立てていたのも高得点ね」
どうやら割れたのではなく割ったらしい。
「最後の不意打ちは結構よかったよ。あそこまで組み上げられるのもさすがって感じだね」
「雪無さんどうするんですか?このまま放置はまずいんじゃないでしょうか」
展開が読めているような問いかけ方をしてきた。
「まあ流石に放置とはいかないね。ちょっと待っててね」
雪梛はデバイスを取り出して操作し始めた。
少し経つと雪無の身体が消滅して同じ場所に無傷の雪無が出てきた。
「あらー。負けちゃったわねー。それにしても死ぬってもんはやっぱり痛いものねー」
こんにちは雪梛です。
セリフで終わるのってなんか珍しい感じがしますね。
次回はもちろん雪梛と滅鋭の対戦となります。
ちなみにもう少々平日更新は安定しないかと思われますのでそう思っていただければと。
ではまた次回お会いしましょう!




