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雪梛の一閃  作者: 雪梛
魔王討伐編

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ボス戦!

最終階層はいかにもな雰囲気をかもしだしている場所であった。



「いいわね。こういう場所は好きよ。何だかこれから強敵と闘うって感じがして」


「それは私もわかる。前の魔王戦もこんな感じの雰囲気だったな」



話していると不意に雄叫びが聞こえてきた。



「グオォォォォ!」


「出てきたね。じゃあ香澄は一旦集中力を上げてから呪文を開始してね」


「わかったわ」



役割分担が終わると雪梛と初雪は声の主の方へと接近していった。


見た目はいかにもドラゴン感が半端なくて確かにこれは呪文なしではきつそうだと思った。


それと同時に詩奈なら一人でも余裕とも思ってしまった。


しかしそんな考えは無視して雪梛は流体で動きながら力を圧縮してドラゴンの足元に着いた瞬間に流体拳を放った。



ドコーン



「グワァァァ」



ドラゴンは叫びながら体勢をくずしたようだ。


初雪は簡易呪文を使って雪梛の援護射撃をしているようだ。


ちなみに簡易呪文とは詠唱なしで使える弱めの呪文のことだ。


雪梛は体勢が崩れているドラゴンの首を目掛けて流体無焦点を入れた空破斬を放った。



ビューン ビューン ビューン



「グワァァァ」



ドラゴンの首に見事命中したのだが切れ込みが少しだけ入った程度であった。



「結構柔らかいんだね。よっと」



雪梛は納刀して即座にシールドを顔の前に張り、その場居合いぎりをした。


ドラゴンは空破斬を食らってからすぐに炎のブレスを吹き出した。


雪梛はその場居合いぎりで一瞬だけブレスを切り裂いてその瞬間にシールドをドラゴンの首の下に生成してそこに目掛けて空破斬を放った。



「初雪」


「任せておいて。我の愛すアイシクルブレードよ今ここに目覚めよ!」



初雪はかなりギリギリのタイミングではあったが彼女の愛剣である氷で生成された剣、アイシクルブレードを手に持ち迫り来る炎のブレスに向けて振った。


その瞬間にブレスは一瞬でかき消されてドラゴンは戸惑っていた。



「準備ができたわ。とくと見なさい。私の呪文を」



ようやく集中力からシュミレーションまで全て終わったらしく香澄が始動した。


雪梛はすでに離れていて後は初雪任せらしい。


初雪は振った際に発生する冷気を使用してドラゴンに攻撃している。



「炎の粒子よ。我が呼び声に応えなさい。我が名は香澄。紅葉を司りし赤を支配する者よ。時期はきた。今こそ我が視界内を赤く熱く染め上げよ!マグマよりも熱く、コアよりも熱いこの呪文!回れ、回れ、回れ!我が望むは至高の温度、万物をも溶かせるような至高の温度よ!これが現状の最大火力、貴方の視界も染めてあげるわ。見よ!レドミリカルプロォォォジョン!!!」



香澄が詠唱を終えた瞬間にドラゴンの足元から火柱が立ちはじめて、天井に着くと同時に大爆発を引き起こした。



「綺麗ね。最高だわ」



香澄はうっとりしながら爆発を見ていたようだ。



「こっちは死にかけたけどね」


「貴方たちは本当にバケモノだな。こんな大呪文を放っても余裕で立っていられるなんてね」



二人は香澄の近くまで来ており案外崩壊しないステージをありがたく思いながらいったん崩壊が終わるのを待った。


完全に崩れ切ったため三人はとりあえずドラゴンを観察しにいった。



「いやぁこうしてみるとなんか弱かったね」


「まあ私たちが強すぎたってのもあるけどね」


「あら、宝箱があるじゃない。雪梛、あけちゃいなさい」



香澄が指差した先にはなんか豪華そうな装飾の施された宝箱があった。



「オープン」



声と共に雪梛は箱を開けた。


中にはまた二つ入っており雪の結晶の髪飾りとなんかヤバそうなブーメランが入っていた。



「うお、これ引くなんて運がいいね。雪の結晶の髪飾りもそうだけどそのブーメランはめちゃめちゃ面白いよ」



雪梛は真っ先に雪の結晶の髪飾りをつけて満足していた。



「そういえば雪の結晶はレアなんだね。なんで?」


「あー、多分私が雪とか氷系統をこよなく愛しているからかな?」



レア度にまで影響を及ぼすとは流石は勇者だ。



「このブーメランの使い方を説明してくれるかしら?どうせ誰も使わないのでしょ?」


「いいよ。そのブーメランは呪文に反応して刃が出てくる仕組みになっているよ。呪文っていても簡易呪文だから投擲技術さえあれば結構強いよ。後は詠唱もしてあげるとその効果が刃に乗って物によっちゃやばいことになるよ」



どうやらこれは香澄との相性がぴったりらしい。


香澄は気に入ったのでとりあえず試してみることにした。



「そしたら少しやってみるわよ。それっ、ふっ」


投げた直後に簡易呪文を唱えると思ったよりも強そうな刃が出てきた。


手に取る直前に呪文を切って刃を収納してキャッチした。



「なかなかいいじゃない。これは応用の楽しみがあるわね」


「とりあえずここから出ようか。一旦雪梛の家にでも帰るとしよう」



雪梛と香澄は同意してきた道を戻りはじめた。



「そういえば道中はもう魔物いないんだね」


「まあボスをギリギリで倒したのにその辺の雑魚敵に殺されたら悲しいからね」



理由になっていないような気がするがとりあえずボスを倒したら後は安全に帰れるようだ。



「このダンジョンは時間が経ったらまた元通りになっているのかしら?」


「そうだね。1日程度経つと再構築が終わっているはずだからね。まあこういう仕組みだからこその私の鍛錬の加護がいきてくるって話だよね」



香澄は納得したためずかずかと道を進んでいった。

こんにちは雪梛です。

結構この大技みたいな呪文の文言を考えるのは時間がかかりますね。

でも考えるのが楽しいという。

次回はなんかくるんで楽しみにしててくださいね。

ではまた次回お会いしましょう!

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