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雪梛の一閃  作者: 雪梛
魔法使い編
32/122

血とスライムと魔法の戦い

次の日となり雪梛と香澄と静樹、そして光奈はいつもの草原に来ていた。



「いよいよ決戦と来たわね。雪梛」


「そうだよ香澄。この世界ではめちゃめちゃ収穫があったからね。良い対戦にしようか」


「悪いけどあんまり貴方のとって良い対戦にはならないかもね」



香澄はかなり面白いことを思いついてようだ。



「まあそれでも良いんだけどね。大事なのは良い対戦でもあるけどそれ以上に奇抜な発想や技を発見する事が大事だからね」



そういうと雪梛は雪帰りをして重心を低くして構えた。


一方の香澄は最強の防御の構えをしているが何やらにやけている。



「これはやばそうだね」



雪梛は珍しく冷や汗をかきながらも心を落ち着けて準備を完了させた。



スッ



雪梛は動き出した。


無音に近い静かさで香澄へと接近して抜刀した。



パキィン グニュ



「⁉︎」



その直後雪梛は香澄に斬られていた。


しかしここで終わるような雪梛ではない。


斬られた瞬間に反射的に身を刀の進行方向に高速で移動させてなんとか死なずにすんだ。



「はぁ、はぁ、全く、あまりにも、予測不可で面白いね」


「そういう雪梛こそよく死ななかったわね。絶対に斬り殺したと思ったのに」



ここで香澄が何をしたのか説明を入れておこう。


香澄は雪梛が動き出した瞬間に事前に剛性を上げていたシールドを一枚張ってそのすぐ後ろに詩奈からのお土産であるスライム素材を投げておく。


これで雪梛の刀の速度と威力を大幅軽減して最強の防御である「ミカエル」でを使って攻撃を入れたというわけだ。


ちなみにミカエルの概要は雪梛か香澄に聞いてくれや。



「てんちょう、次出てきたら斬り殺してやる。3枚に下ろしてあげるね」



流石に恐ろしすぎたのかナレーションには乱入してこなかった。



「さあ、対戦開始と行こうじゃない。やっぱり前回敗者にはハンデが欲しいからこれぐらいで良いかしら?」


「ちょっと大きすぎるかもだけど受けて立つよ。私結構厳しいからこっからはなんでもありだよ」



雪梛はそういうと脱力して立って香澄をみている。


香澄は何がくるかと警戒しながらも雪梛に対して立体的視認を発動してから見切りを発動して待った。



ビュン



「くっ、そういうことね」



香澄は利き腕の方の肩を持っていかれた。



「これは隠し手だったから本当は最終局面で使いたかったんだけどね」



雪梛は水系統魔法で香澄の肩を持っていったようだ。


見切りは自分が観ている攻撃に対しての最小限の最効率で避けられる技だ。


つまり死角からの完全に意識していない攻撃に対しては対処ができない。


もっとも、ミカエルを発動していれば防げたのだがな。



「これでハンデ差は良い感じだね。もはや瀕死気味の私と利き腕が満足に使えない香澄。盤面は整った」



香澄はシールドで止血をしながらも刀を構えた。



バッ



両者血を流しながら懐かしいものを感じながらの決戦となった。


雪梛は水魔法で小さい弾を作って香澄に撃ちながらストレートに斬りかかった。


香澄は見切りで二つを観ながら弾を回避して受け流しを使った。


雪梛は受け流しからのカウンターを観て見切りによる回避を選択した。


香澄は回避されるとわかっていたので回避後の先読み斬撃の予測地点にシールドを張ることにした。


雪梛は先読み斬撃が当たらないと分かったので横からの水魔法で撃つことにした。


香澄は水魔法の生成地点に流体無焦点の空破斬を使って破壊してそのまま雪梛に至近距離で空破斬を使うことにした。


雪梛は空破斬がくると知っていたので防撃、受け流し、カウンターの複合技である撃回を選択してさらに流体無焦点の速度も乗せることにした。


香澄は見切り不可速度の攻撃がくるので立体的視認による軌道把握をした後にシールドを張ってダメージ覚悟の防撃回避を試みた。


結果は香澄の予想通りのダメージをもらったがギリギリ継続可能な状態だ。



「結構、動ける、じゃない。その傷で」


「今にも、死にそうな、ぐらいだよ。そろそろ、終わらせない?」


「同感よ。今度は小細工なしの真っ向勝負よ。



そう言って雪梛は無へと行きながら柄を握って重心を低くした。


香澄はミカエルを使って目を瞑って構えている。



シュッ



雪梛が動き始めた。


もはや瀕死の身体とは思えないほどの速度で一閃がはしっている。


香澄は刀の位置、角度を全て完璧に決めて刃を合わせて神がかっている精度で流しを開始した。


確実に受け流してその勢いを使用した演舞:新月斬よりも速い速度で香澄の刀にも一閃がはしった。



スパッ



雪梛の胸が斬り裂かれて倒れた。


香澄は血を払ってから納刀して倒れた。





「なんかホンマにえぐい対戦やったな。おはようさん」



むかつく顔が香澄が起きて最初に目に入った。



「静樹と光奈ありがとうね。わざわざここまできてもらって」


「ここでまさかの私を無視⁉︎まあそんなことは置いといてとりあえず雪梛は蘇生しとくからあとはそっちでシリーズを考えてな。じゃあここでお暇しはるわ」



そう言っててんちょうはものすごい速度で帰って行った。



「おはよう香澄。それにしても良い太刀筋だったね。これで一勝一敗か。まあそんなことは良いや。それよりも早速で悪いけど次の物語の世界観などについて話し合おうか」



現在雪梛の部屋に雪梛、香澄、静樹、光奈がいる。


今回はこのメンバーで次の世界を話し合うようだ。



「じゃあまずは条件を決めようか。一つ目は新しい世界観、そして二つ目は新しい戦闘スタイル。以上の条件を満たしているものを意見とするね。じゃあ意見のある人はいる?」



雪梛の提示した条件を聞いて全員思考を回し始めた。


静樹が思いついたのか話し始めた。



「そうねー。そしたらベタだけども魔王を討伐する勇者がいる世界とかどうかしら?その世界では勇者が加護を持っていて呪文も使ってくるとか良いんじゃ無いかしら?」


「じゃあ他に意見ある人いる?」



反論がなかったためとりあえずのおおまかな方向性は決まった。



「じゃあここからは詳しくいこう。まずは勇者には何の加護を何個持たせようか」



この質問には光奈が答えた。



「なるほどね。確かに加護の内容は大事だ。そしたらせっかく勇者なんだから相対の加護とかどうかな。この加護の内容は不意打ちと初見の技による致命的ダメージは受けないとかどうかな。勇者がいつの間にか死んでいたら面白味がなさすぎるでしょ?」


「確かにそれは良いわね。あとは適当だけれども天使の加護とかどうかしら?内容は身体能力、思考能力、状況把握能力の大幅上昇で魔に対する特攻ね。一応勇者なんだから天使の加護とかはあっても良いと思うわよ」


「あとはそうねー。鍛錬の加護と武具の加護はどうかしらー。鍛錬の加護は名の通り努力したぶん確実に強くなる。武具の加護はどんな武器でも持った瞬間に使用用途がわかり使える、もしくは使いこなせるとかで良いんじゃ無いかしらー」


「じゃあ最後に守りの加護。これは任意のタイミングで耐久値のあるシールドを身体に張ることができる加護。そして一度壊れると再生成まで5分かかるで良いんじゃない?」



全員からの意見が出揃ったのであとはタイトルを決めるだけだ。



「じゃあ今回は静樹、貴方がニューワールドのタイトルを決めて」


「分かったわー。そしたらタイトルは…魔王討伐編よ」



静樹のタイトルコールと共に雪梛の部屋の扉が亜空間へと繋がった。



「じゃあ私と香澄はそろそろいくね。また暇な時にくるからその時はよろしくね」



雪梛は香澄と共に愛剣を抜刀して刀身のチェックを終えてから歩き出した。



「またねー。もしししょーがいたらよろしく言っといてねー」


「分かったわ。流石にいないとは思いたいけれどもね」



いや流石にいない…のか?


気がかりながらも二人は亜空間へと入っていった。


中に入るといつぞやの暗い空間になっていて前に光が見えてきた。



「レパートリーがこれしか無いのかしら?次回は私たちでもう少し個々の移動も考えようかしら」


「その方がいいかもね。じゃあ使用率50%で流体無焦点は開放で行くよ。多分かなりめんどくさそうだからね」


「分かったわ。この魔王討伐編は少し長めに書こうかしらね」



予定を決めた二人は光の中へと溶け込んでいった。



魔法使い編終了

こんにちは雪梛です。

なんだか爆速で終わってしまいましたがどうでしたか?

次回はきっちり長くしますので楽しみにしていてくださいね。

ではまた次回お会いしましょう!

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