異質な少女とのバトル!?
日が出ていなく暗い山の中に二人の少女がいた。
「じゃあ行こうか」
「OK」
「風が気持ちいいね」
どうやら自転車で移動していくようだ。
言映が涼しそうに言った。
早朝で元々人通りが少ないため人が居なく、
いくらでもスピードが出せるようだ。
「段差にだけは注意してね」
雪梛は一応言映に言っておいた。
目的地周辺まで行くと建物が見えてきた。
「ひゃー、思ったより大きいねー」
「柵も意外としっかりしてるよ」
これから斬り合う人達とは思えないような雰囲気で自転車を止めた。
少女達は組織に向かって歩きはじめた。200m程はありそうだ。
組織の裏側に着いても辺りは暗いようだった。
「結局何をすればいいの?」
「全員ぶった斬る」
「OK」
そんな会話をしながら二人は体を伸ばしていた。
準備運動を終えた二人は入口のある正面に向かって歩き始めた。
正面から入りいつでも抜刀できるように準備していると少し違和感を感じた。
「なんか人がいないね」
「強襲されたあとみたい」
そんな話をしていると急に背後から声をかけられた。
「何しにきたのかしら?」
二人が振り向くと一人の同じ年齢ぐらいの少女が立っていた。
「…ここの強襲にきたの?」
「違うわ、暇つぶしよ」
「あたしたちの仕事なんだけど…」
言映が呆れながらそう言った。
「あらそうだったの、あなた達が遅すぎるから終わってしまったわ」
対する少女は気にしてなさそうにそう言った。
「あんた名前はなんて言うの?」
「香澄だよ」
雪梛が名前を回答したようだ
「その通りよ」
そして肯定の答えがかえってきた。
言映が驚きながら
「なんで名前知ってんの?」
理解できないのか言映が雪梛に聞いた。
「この世界の知られている銃使いなんて香澄ぐらいだから」
言映に呆れながら雪梛は言った。
「やろうか」
「いいわよ。ちょうど準備運動もおわったし」
そんな会話をしながら即座に間合いをとった。
「私も入っていい?」
「だめ。入ってきたら殺すよ?」
言映は少々恐怖を感じながら離れた。
「いいかしら?」
「もちろんだよ」
そう言うと香澄はいきなり仕掛けてきた。
香澄の使用武器はハンドガンとサブマシンガンの二丁という珍しい組み合わせだ。
雪梛は香澄の動き、トリガーの力の入れ方、殺気のまじった気配などを読み取りながらサブマシンガンの銃弾を避けていく。
接近戦は分が悪いと思ったのか雪梛は一度距離を置いて準備し始めた。
「懐かしいわね。きなさい」
香澄も雪梛に集中しはじめた。
雪梛は香澄のほうに弾丸の如く走って抜刀した。
そのままきりぬいたと思ったが香澄からは血が流れない。
香澄に刀が触れるギリギリでサブマシンガンで刀の軌道をずらしたのだ。
「外したのは2度目かな」
「あなたも強くなっているわね」
二人は旧友のように話している。
「貴方が見してくれたから私も見してあげるわ」
そう言うと香澄はリロードして雪梛に標準を合わせた。
お腹に向けて1発、そして雪梛の左上と右下に撃った。
雪梛は腹部にきた弾を左下から右上に刀を振り斬った。
半分に切れた弾丸が香澄の撃った左右の弾丸に当たり跳ね返って再び雪梛を狙った。
しかしこれを読んでいたらしく刀をクロス字に振って防いだ。
「よく読めたわね」
「まあ感覚的な対処だからね」
そう言うと今度は雪梛が仕掛けた。
接近しながら足を狙うために低めに刀を振った。
その斬撃を香澄は跳んで避けながらハンドガンを撃ってきた。
だが軌道がわかっているかにように弾丸を避けながら雪梛は更に切りかかる。
しかし刀はサブマシンガンにより軌道をそらされる。
ここで香澄が仕掛けてきた。
雪梛の後ろ側の壁に弾を当てて跳ね返しを狙った。
しかしこれも読んでいたのか雪梛は少し右にずれて避けた。
回避されたことにより自分に返ってきた弾をハンドガンで撃ち返した。
流石にそこまでは読めなかったのか左足に一発もらってしまう。
流れをリセットしたいのか一度雪梛は距離をとった。
「流石にダメージもらっちゃきついんじゃないかしら?」
「まあそれでも戦場は止まってくれないからやるしかないんだよね」
文句を言いながら雪梛は手をねらって走り出した。
接近してくる雪梛に対して左右の肩、膝を狙って射撃をした。
当たり前かのように雪梛は弾を切りながら進んでいくがさっきほどスピードがでていない。
ダメージを与えたいのか今度は雪梛が仕掛けるようだ。
突進しながら飛んできた弾を刀のひらでもらったと同時に勢いを流しながら刀から手を離し後ろに飛んだ。
刀の先端目に当たった弾の反動で刀が雪梛の方に飛んだ。
雪梛は壁を蹴って加速をして返ってきた刀をもちマイゾーンを使用して斬りかかった。
複雑化されたコンボに読み切れず香澄は左足にもらってしまう。
しかし鋭い反射神経により足をザックリとはいかれなかったようだ。
「わざと足を狙ったわね」
「まあこれは試合であって死合ではないからね」
会話をしているが両者は動かない。
「そろそろ決めましょう」
「ええ」
次の仕掛けで決まる。
二人はそう思いながら接近戦を始めた。
そして最初に仕掛けたのは香澄だ。
銃で雪梛の足下を撃って雪梛を後退させ弾を5発撃った。
お腹、右壁、左壁、雪梛の後ろの方に2発。
雪梛は腹部にきた弾と左右からきた弾を同時にさばいた。
しかし後ろから壁を反射してきた弾が雪梛の斬った弾をさらに返してもう一度雪梛にとんできた。
読み切れずに両腕にもらってしまう。
「諦めたらどうかしら」
「まだだ」
中々出血をしていて流石に雪梛もふらついてきた。
しかし雪梛の失わない闘志に香澄は懐かしさを感じた。
雪梛は頭が上手く回らないのに集中できている。
先程よりも更に集中して風の音すらも邪魔にならない程に。
香澄はこの事態に気づいたらしく防御の体制をとる。
「第2ラウンドだ」
雪梛がそう呟いた。
そしていつものマイゾーンを構えた。
香澄はサブマシンガンで刀の軌道を変えるつもりかリロードして構えている。
しかし何かに気づき反射的に胸を逸らした。
次の瞬間雪梛は香澄の後ろにいた。
香澄は驚いて振り返ったが自分の胸を少し浅めにきられていることに後から気づき少しだけ驚いた。
「決着ね。この勝負は貴方の勝ちよ」
「ありがとう」
互角の戦いが雪梛の覚醒により勝負をつけた。
「今の技、凄かったわ。技名は?」
「刹那のマイゾーン」
即決な技名だが雪梛は気に入ったようだ。
「香澄はこれからどうするの?」
「家で本でも読もうかしら」
「あんたたちはどういう関係なの?」
言映が乱入してきた。
「昔闘って組んで約束して別れた」
「めちゃくちゃだな」
呆れながら言映は言った。
「言映、防衛団は基本緩いけどたまにヤバいやついるから気をつけなさい」
「分かった」
「私たちはそろそろ行くか」
「そうだね」
会話を終えてどのように報告しようか考えながら帰り始めた。
こんにちは。作者です。
爆走で投稿させていただいてます。
まあもう完成しているってだけなんですけどね
という訳で次回の後書きを書きに行ってきます!