ライトブルー
最近、私はまた勘違いをしてしまったみたい。
私と話しがしたくて、話かけてくれていたワケじゃなかったみたい。
こっちを見ながら話す。
一回しか話した事がないのにな。
前から私にだけ冷たい人。この人の見られたくないものを見てしまったのかも。
この人がまた私と親しくしている人に話しかけにいく。話をしていた相手が急に冷たくなる。
一緒の空間が居心地良かったのは私だけだったみたい。
ただの私の勘違い。
多分、離れたいタイミングに悪口を言われたから利用しただけ。
この人の囁きが原因じゃない。
そばにくる人も、興味本意で近づいているだけ。
勘違いが重なった。
さらに自分の不甲斐なさを味わう。
タイミングよく色々重なるもんだ。
その人は、誰かが囁く、ありもしない、私がやりそうで、絶対にやらない嘘の私を表す言葉を信じた。
鋭い目線が突き刺さるのに何も言えない。
ある人は、目的があって、しょうがないから私の相手をしただけ。
さながら、笑いながら頭を殴られるみたい。
そんな中に次々と本を出版する人達。
やっぱり、こんな素敵な人達が書いた本のほうが誰かの心を救うのだろうな。
この人達は色々な事で日々人を助けていながら、さらに本までだしている。
かたや私は、これしかしてないのに誰一人救えていない。無力。
心が潰れてしまう。
なんで私はこんなに人を幸せにできないんだろう。
不快感を与えてしまうのだろう。
触れなければ少しは元気にしたり喜ばせたり、役に立てると思ったんだけど。
から元気も限界で、やっばり無理かも。
優しくしてくれる人の優しさの杭がさらに胸に突きささる。
初めて歩き出す子供。
それに手を伸ばして、時間をかけて待つお母さんの動画が追い打ちをかけてくる。
穏やかで最高に素敵な瞬間。
私が、大切にできなかった素敵な瞬間。
全部自分のせい。
だから今回も自分が原因なんだろうけど、わからない。
もう秋になったのに。
みかんの木に一つの小さな蝶のサナギ。
普通のサナギよりも一回り小さい。
もう皆、さっさと蝶々になって暖かい日差しの中にパーティーだあ!と飛んで行ったのに。
慌てて無理やりサナギになったからか普通のサナギよりも小さいし。
どんくさいな。
お前さんは、自然界の生き物じゃないのかい?
なんか自分と鈍臭さやサイズ感がかぶる・・・。
見ていられない。
子供と毎日様子を伺う。
季節が秋を越え冬になろうとしている。
そのうち、鈍臭い仲間を意識した私だけが毎日様子を伺う。
毛虫のまま一人のんびりモリモリ葉っぱを食べているのが好きだったのだろうか。
飛べなくていいから、のんびりギリギリまで太陽を浴びてゴロゴロしていたかったタイプ?
急に気温が下がった。
曇りでどんより。
冬になるな。
しばらく眺めてボキっと枝ごと折って部屋に入れた。
とりあえず虫カゴにいれた。
何も考えず、疑問も感じなかったし、調べもしなかった。
家族はざわつく。死んでるだろ。
毎日、太陽に当てて部屋を暖かくした。
1か月たった。出てこない。
やっぱり死んでる?と思いつつ。
部屋は暖かくしないで太陽が当たる場所においた。
忘れかけたある日。
掃除をしていると気配を感じた。
見ると小さなアゲハチョウが小さな虫カゴで
パタパタと暴れている。
けど、片っぽの羽が折れたまま固まってしまって広げきれていない。
手を出すと手に飛び乗ってきた。
飛ぼうと必死に羽をバタつかす。
何回も何回も羽をバタつかす。
なんで、ちゃんと調べてあげなかったんだろう。
もっと大きな虫カゴで孵ったなら飛べたのに。
申し訳なさから、飛べないかわりにせめて、一緒に飛ぶ仲間たちは、いないけれど、春気分だけは満喫させよう。
とカラフルなお花を沢山買ってきた。
それをお家にした。
天気がいい日には、外に出して手に乗せて飛んでる気分を味あわせてみたり。
隣人は蝶を散歩させる隣人に怯えていた。
いつもは、話し出すと中々家に入らせてくれないのに。
自ら話を切り上げ、さっさと、家に帰って行った。
これは使えるぞ。と思った。
子供達も凄く可愛がっていた。
手を出すと、ぴょんと登ってくるのを可愛いいと喜んだ。
ある日、エサを替えようかと、ふと調べると。
サナギは越冬するのもいるらしい事が分かった。
また、やってしまった。
手をださなければよかった。
下世話。
手を出さなければ春には空を飛んでいた。