表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
来週のまとめサイト  作者: サーズ
1/4

第一話 あの日について

「152番!!終わりだ」

「、、、 はい」

何日待ったのだろうか。この苦しみから解放されるまでに。今まで、もはや"あの事"など覚えていなかった。だから後悔や反省などなく、ましてやあれをして甲斐があったのかも分からなかった。30年も経ってればそれもそうだろう。

「分かってはいると思うが、これは仮釈放だからな。本来ならお前の場合、死刑だったはずなのに。」

「そんなの分かっています」

こうして俺の人生が再開した。もちろん俺には身元引受人などいない。だから、塀の中で稼いだ金を持って行く場所は一つしかなかった。




「おはよー、今日は学校休みだね」

「相変わらず起きるのが遅いな!、」

「せっかくだしみんなで遊びにでも行かないって話をしてたんだけど、行く?」

「おーいいんじゃん。行く行く!」

「それと荷物、届いてたよ。スマートフォンって書いてある。」

「スマートフォン?何それ?そんなの頼んでたっけ。」

「差出人はえっーと、剥がしてある。きっと小百合おばさんが剥がしたんでしょ」

「あーかもね!とりあえず部屋で開けてくる」

ここにいる人は、自分も含めて全て親がいない。それぞれいろんな事情があって、今は里親の小百合おばさんの元で暮らしている。里親とはいっても小百合おばさんは養子として引き受けているのではなく、あくまでここの飄景児童養護施設で自分達のご飯から生活までずっと世話をしてくれているのであって、法律上の里親ではない。しかし、小さい頃から皆んなお世話になってるから里親と思っている。

「(これがスマートフォン?)」

電池はすでに入っていて、ボタンを押すと起動した。

いわゆる電子辞書みたいなものだった。

「(ニュースとかも見れるのか、なになに?)」

そこにはとんでもないことが書いてあった。

[飄景児童養護施設連続殺人事件から35年。遺族が背負い続ける憎しみに迫る。]

「(何の話をしてるんだよ、35年っていつの話だよ。)」

そう思って詳細を見ると、それは来週の出来事だった。さらに読むと事件全ての概要が記され、一番上にはWikipediaと書かれていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ